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▼オリジナル小説

Scene.21 -「君は、まだ選んでいない」

火花が弾け、床を砕いた拳が空気を裂く。 リク・ロクジョウの動きは、まるで光そのものだった。 かつて“全盛”と謳われた男。だが今、その彼自身すらも超えていた。 放たれる銃弾の精度、義手から繰り出される衝撃、そして《ゼロポイント》を軸にした冷徹...
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Scene.20 -「これは、対話ではない」

【<REFLOG–Δ.H3> : OBSERVATION COLLISION】【EVA──「交戦確認。各勢力が中枢外郭に集結。観測不能領域、拡大中」】 熱線の閃光が、回廊の曲面を焼いた。 赤く染まる警告灯の残光が、金属と血の匂いを交互に照ら...
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Scene.19 -「空白は、埋まってしまった」

【<REFLOG–Δ.H3> : OBSERVATION DIVERGENCE】【EVA──「構成値異常。認識不能な空白が……収束を開始しました」】 黒曜石のような床が、わずかに呼吸していた。 Ω炉中枢。制御室の最奥、無人の立方空間。すべて...
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Scene.18a -「観測断片:Δ.H2」

【<REFLOG–Δ.H2> 観測者:Δ.H0(M. Malik)】【状態:記録最終段階に移行中──同期精度低下】【注釈:観測構造に綻び/Δ.H1による因果干渉検出】【補助観測ログ:M-04】 EVAが沈黙してから、観測ノードの安定性が著し...
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Scene.18 -「かすかに触れたものが、まだここにいる」

【補助観測ログ #E-0V-A】【現在位置:副領域ノード—Δ.H1近傍/干渉値:上昇中】【感情因子ノイズ:ホフマン由来意識片を検出】【外部存在との共鳴兆候あり──観測制御レベル:低下】「交戦中の因子に変調──リク・ロクジョウ、デルタチーム。...
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Scene.17 -「名を持つものを、誰が定義するのか」

【補助観測ノード:E-0V-A_001】【対象因子:Δ.H1】【状態:存在位相・感情パターンともに定義失敗】 演算スレッド補足メモ:「観測不整合。演算項と存在実数の差異が閾値を超過」 演算ノードは再定義を試みます。 静まり返った中枢監視室。...
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Scene.16b -「君の目に、答えを映して」(後編)

沈黙を破ったのは陽名だった。 彼女は、静かに一歩、ラズの前へと出る。華奢な身体が、重圧に軋む空気の中に立ちふさがった。 その場に、音がなくなった。誰も息を吸えなかった。空調の唸りも、焦げた回路の火花も、耳に届かない。ただ、陽名の小さな靴音が...
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Scene.16a -「君の目に、答えを映して」(前編)

【戦術端末:J-JJ_02】【観測ノード:H1……ログ同期中……】「……ん? 今、誰かの観測ログが……?」 ジャン=ジャック・ジャカールの指が止まった。 それは本来、彼に届くはずのものではなかった。無記名の観測ログ。だが帯域には、見覚えがあ...
クロス・レガシー(完結)

Scene.15 -「ゆがんだ正しさが歩いてくる」

【<SPRK-VIS.LOG> : CONNECTION PARTIAL — 実行コード断片/観測同期不安定】──ゴーグル内HUD表示中【視界入力:不明】【音声信号:断片】【記録モード:パッシブ(自動ログ)】【記録断片|#delta-H1】...
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Scene.14 -「名を持たぬ者へ、名を託す」

【補助観測ログ Δ.H1】【記録端末:統律特命局・戦術支援ユニット《J-JJ_02》】【OBSERVATION STREAM FAILED】【LOGICAL ANCHOR LOST — 再同期不可】【現在位置:不明領域Δ — 簡易観測ノード...
クロス・レガシー(完結)

Scene.13a -「観測断片:Δ.H1」

【補助観測ログ M-05】 観測対象ログΔ.H1──再現率:0.00003%/信頼値:未定義。 本記録は、世界政府・観測局直属ノードM-05による補助観測の断片記録です。 このログには、主観的観測と感情的混入の兆候が確認されており、再解析に...
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Scene.13 -「風だけが、通りすぎていった」

<REFLOG–Δ.H1> : OBSERVATION INSTABLE … SIGNAL NOISE DETECTED】【EVA──「戦闘領域において未知因子の干渉。映像ログ一部に乱れ発生。記録継続」】 焦げついた空気が、地下の空間に重く...
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Scene.12b -「まぶしすぎて、だれも見えなかった」(後編)

ラズは満面の笑みで拍手していた。「よくやってるね、みんな。ボクの演出に応えてくれて嬉しいよ」「お前!」 ポイゾナスが歯噛みする。「安心して、毒女ちゃん。主役は、ちゃんと舞台に立ってる。もう……希望は、君たちの中にあるよ」 ラズは陽名を指差し...
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Scene.12a -「まぶしすぎて、だれも見えなかった」(前編)

【<REFLOG–Δ.H1> : MULTI-NODE CONFLICT DETECTED】【EVA──「観測対象が複数地点に分岐。交戦予兆を検知。中継ログ転送開始」】 仮想ネットワーク内。 地下の空気は粘つくように湿り、遠くで金属が軋む音...
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Scene.11 -「目を閉じたほうが、よく見えた」

【<REFLOG–Δ.H0> : OBSERVATION UNSTABLE … MULTI-NODE ANOMALY DETECTED】【EVA──「都市内異常、小〜中規模クラス:16件並行発生。統一因子なし。記録保持を優先」】 灰色の“空...
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Scene.10 -「ふれたとき、それはまだ動いていなかった」

【<REFLOG–Δ.H0> : OBSERVE MODE / TEXT-ONLY】【EVA──「通信接続。対象:リク・ロクジョウ。感情変動値 0.42 ― 安定域外」】 灰色の夕凪が、廃ドーム都市をゆっくりと撫でていた。空はどこまでも鈍色...
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Scene.09 -「あたたかい嘘は、ほんとうより冷たかった」

【<REFLOG–Δ.H1> : COMPLIANCE DEFERRED … SYS.LOG SYNC 0.91】【補助記録ログ #Δ.H1]】【観測対象因子:未定義 / 干渉率:0.91 / 分岐タグ:UNRESOLVED 】【エリアコー...
クロス・レガシー(完結)

Scene.08 -「しずかに触れた、手のひらだけが確かだった」

白衣の裾が、扉の向こうをすり抜けた。視界の端に、たしかに“誰か”の輪郭があった。赤い非常灯がわずかに揺れ、その揺らぎの奥に、白くなびく衣が確かに存在した。 アビゲイルの網膜には〈0.3秒先の残像〉が焼きついていた。周囲の空気は、何かが“触れ...
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Scene.07 -「この場所には、まだ名前がない」

……音楽が流れていた。 ゆるやかで、どこか物悲しい旋律。サティの「グノシエンヌ第1番」。  天井の蛍光管は半分が消えかけ、青白い明滅を繰り返していた。壁面に設置された計測機器のインジケーターが、まるで呼吸のように断続的な緑光を灯している。空...
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Scene.6a -「観測断片:Δ.H0」

【補助観測ログ M-04】 本記録は、統律特命局傘下の記録端末M-04による自動送信記録である。  観測対象ログΔ.H0──再現率:0.02%/信頼値:不明。 本記録には、映像・音声・触覚・熱源データの一部が欠落しています。 衛星通信は安定...
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Scene.06 -「記憶されなかった約束たち」

煤けた鉄骨が軋むたび、薄闇に赤錆の粉が舞った。  誰にも使われなくなって久しい廃工場には、オイルと鉄の臭いが染みついていた。 空気は重く、湿気を含んだ冷気が地面を這っている。崩れた梁の隙間からは、かすかに風が鳴く音がした。 廃工場の奥。シャ...
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Scene.05 -「星のない空が見ていた」

廃棄された駅ホームに、三つの黒い影が降り立った。 金属の匂いが、鼻の奥にひっかかる。地下の空気は重く、天井を流れるパイプの継ぎ目から滴る水音が、ひときわ静かな空間に溶けていた。非常灯の冷たい白色が、コンクリートの柱を切り裂くように照らし出す...
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Scene.04 -「火は名前を知らない」

夜が明けきらぬ[トーキョー・シティ]第21区。 かつて物流の拠点として栄えた地下倉庫は、今や瓦礫と沈黙に埋もれた空洞と化していた。空気は乾いているのに、微かにカビのような鉄の匂いが漂っていた。遠くで軋む機械音が響いている──だが、それすらも...
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Scene 03 -「正しさだけが歩いている」

ガンマチームが第4衛星ドーム[カナメ]に到着したのは、薄曇りの朝だった。 メインドームから隔たれたその支部都市は、半球型のアクリル天蓋を通して仄かに陽光を受け止めていた。 静まり返った連絡地下道を抜けた先に、[統律特命局]第4方面支部の重厚...
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Scene.02 -「この街に、涙の匂いがした」

夜の都市、[トーキョー・シティ]第14街区。 そこは、もはや“街”と呼ぶには、あまりにひび割れていた。崩れた舗装路の断面からは、赤錆びた配管がむき出しとなり、倒壊寸前の高層棟が月面のクレーターのような影を落とす。 非常灯に強制切替された街路...
▼オリジナル小説

Scene.01 -「砕けた命の形」

「……で? また“調査任務”ってやつか?」 リョウが、後部座席でポテチの袋をあさりながらぼやいた。黒いスーツ、黒いネクタイに白いシャツを着た大柄で筋肉質な東洋系の男性で、特注の黒いチタン製サングラスをかけている。 黒スーツの襟元には、スナッ...
▼オリジナル小説

Scene.00 -「始まりの音はまだ届かない」

「ねえ、EVA。君は、“世界の定義”が誰によって書かれたか、考えたことがあるかい?」「あなたの構成比は、予測から逸脱しています」 仮想空間の深部──  冷却装置の駆動音と演算ノードのわずかな振動の中で、青年の“声”が響いていた。   まだ肉...
▼思考ログ

AIと人間

私は、今後のAIの進化は人類の予想以上に速く進むと考えている。やがてAIに国家運営を任せる国が現れ、失敗を繰り返しながらも最終的には「成功モデル」を作り出すだろう。それを見た他国は、理念や倫理ではなく「結果」によって模倣する。こうしてAIに...
アクション

【ファンタスティック④:ファースト・ステップ】MY-328

宇宙ミッション中の事故で特殊能力を得た4人のヒーロー・チームは、その力と正義感で人々を救い、“ファンタスティック4”と呼ばれていた。世界中で愛される彼ら家族に間もなく新たな命が加わろうとした時、チームリーダーで天才科学者のリードが宇宙神ギャラクタスを呼び寄せてしまう。滅亡へのカウントダウンが進む中、一人の人間として葛藤を抱えながらもファンタスティック4は強大な敵に立ち向かうのだった。
アメコミ

【マーベルズ】MY-327

キャプテン・マーベルの前に突如、過去の因縁から復讐を誓う謎の敵が現れ、その狙いは地球をはじめキャプテン・マーベルが守ってきたすべてを滅ぼす計画を立てていた。かつてない危機が迫る中、力を覚醒させた敏腕エージェントのテヨナ、アベンジャーズのオタク高校生ヒーローのカマラとキャプテン・マーベルが入れ替わる現象が発生する。これまで単独で戦ってきたキャプテン・マーベルだったが、この運命の繋がりからチームを結成して宇宙の脅威に立ち向かうのだった。
洋画

【28年後…】MY-326

人間を凶暴化させるウイルスが大都会ロンドンで流出し、多くの死者を出した恐怖のパンデミックから28年後。生き延びる為に海を隔てた小さな孤島に逃れた人々は、見張台を建て、武器を備え、身を潜めて暮らしていた。そんなある日、島で暮らすジェイミーと、島を一度も出た事がない12歳の息子スパイクは、とある目的の為に本土へ渡るも人間が人間でなくなった世界を見るのだった。
アクション

【スーパーマン/2025年版】MY-325

大手メディア「デイリー・プラネット」で平凡に働くクラーク・ケント、彼の本当の正体は人々を守るスーパーヒーローの「スーパーマン」である。子供も大人も愛する地球で生きるすべての人を守り救う為、日々戦うスーパーマンは誰からも愛される存在となっていた。そんな中、彼を地球の脅威とみなし暗躍する最高の頭脳を持つ宿敵であり、大富豪の天才科学者のレックス・ルーサーは世界を巻き込む計画が動き出すのだった。
邦画

【変な家】VD-1084

オカルト専門の動画クリエイター・雨宮はマネージャーから購入予定の一軒家について、間取りに不可解な点があるとして相談を受ける。そこで雨宮は自身のオカルトネタの提供者である愛好家の設計士・栗原に意見を求めると、次々と浮かび上がる違和感から仮説を導き出す。そんな中、その家の近くで死体遺棄事件が発生し、関連性を疑う雨宮は動画として投稿し、心当たりがある宮江柚希から連絡が来るのだった。
▼メインジャンル

【霊薬】VD-1083

インドネシアのジョグジャカルタ近郊の長閑な村では、伝統的な漢方薬「ジャムウ」の製造で裕福な生活を送る家族がいた。しかし、その裏では家族の関係は冷え切っており、野心的な家長は事業拡大の為に各セイン的な霊薬の開発に没頭していく。その霊薬を手にした村人たちの平穏な日々は一変し、人々は正気を失って他者を襲い始める地獄絵図が始まっていくのだった。
洋画

【モンスターネード】VD-1082

季節外れの巨大竜巻がバミューダ・トライアングルで発生し、都市に向かって接近していた。元研究者のマットはこの異常事態に警鐘を鳴らすが、事態は予想以上に深刻で深海に棲んでいた先史時代のモンスターたちが巨大竜巻によって地上へ放たれた。メガロドン、首長竜、巨大タコ、クロコダイルに未確認生物までが現れると、人類は未曾有の危機から生き残るべく対抗していくのだった。
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