第1部『404_NOT_FOUND』INTERRUPT_04|EXCEPTION

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クロス・バグ三部作(絶賛連載中)

 中央物流区画の命令網は現在も正常に稼働していた。

【COMMAND NETWORK:ACTIVE】
【COMMAND LOSS:NONE】
【RELAY ERROR:NONE】
【SOURCE AREA:CENTRAL LOGISTICS SECTOR】

 ロスト、リピーター、ブーステッドが異なる役割を与えられ、複数の区画へ配置されている。

 監視、追跡、封鎖、設備操作、搬送。

 一つの命令を全個体が反復しているのではない。

 一つの目的が複数の役割へ分解され、それぞれに割り当てられていた。

 オリヴィア・オコネルは中央物流区画から回収された記録を監査盤へ重ねた。

【AUDIT TAG:CENTRAL-01】
【COMMAND SOURCE CORRELATION:HIGH】
【IDENTITY:UNRESOLVED】

 発信源の法的身元は分からない。

 新しく得られた音声記録には、本人が使用している呼称だけが残っていた。

【SELF-DESIGNATION:GAME MASTER】
【LEGAL IDENTITY:UNRESOLVED】

 オリヴィアは表示された文字列を見た。

「《GAME MASTER》」

 変異市民をユニットとして扱い、物流区画を盤面として利用し、侵入者へ複数の経路を提示する。

 少なくとも行動様式とは一致している。

「趣味だけで付けた名前ではなさそうね」

 オリヴィアはCENTRAL-01のタグを維持し、《GAME MASTER》という自称だけを追加した。

【AUDIT TAG:CENTRAL-01】
【SELF-DESIGNATION:GAME MASTER】
【RELATION TO SUBJECT GROUP:UNRESOLVED】

 中央物流区画へ入った四人についても、新しい情報が増えている。

 一人目は以前から識別できていた。

【SUBJECT:SPROCKET】
【AFFILIATION:[SUPERIORS]】
【IDENTITY STATUS:CONFIRMED】

 二人目は既存の人物登録と一致しない。

 しかし、複数の音声記録でスプロケットが同じ名前を使用していた。

【PREVIOUS TAG:ENTRY-02】
【NAME:AIRIE】
【CIVIL REGISTRY:NONE】
【IDENTITY SOURCE:GROUP AUDIO】

「アイリー」

 オリヴィアは戦闘記録を開いた。

 能力反応が確認されている。

 外部装置による一時的な身体強化ではない。

 人工的な能力付与を示す登録もない。

【NEX RESPONSE:CONFIRMED】
【NEX TYPE:NATURAL】
【COMBAT ORIENTATION:HIGH】

 中央物流区画で変異市民が四人へ接近した際、アイリーは最初に前へ出ていた。

 複数のロストを正面で受け止め、進行方向を変え、スプロケットと少年へ接近させない。

 強い能力反応を出しても、必要以上の攻撃には移らなかった。

 単純な同行者ではない。

 前衛。

 護衛。

 突破が必要な場合には力を担当する。

 スプロケットとの役割分担も自然だった。

 既存の[スペリオルズ]記録と照合する。

【ORGANIZATION:[SUPERIORS]】
【MEMBERSHIP REQUIREMENT:NEX】
【REGISTERED TYPE PROFILE:NATURAL NEX】
【AIRIE/PROFILE MATCH:CONFIRMED】
【AFFILIATION:[SUPERIORS]】

 登録そのものが消失しているのか、最初から世界政府側へ記録されていなかったのかは分からない。

 所属については、それとは別だった。

 スプロケットと同じ集団に属する戦闘要員として扱って問題ない。

 オリヴィアはENTRY-02を閉じた。

【ENTRY-02:RESOLVED】
【SUBJECT:AIRIE】
【AFFILIATION:[SUPERIORS]】
【TACTICAL ROLE:FRONTLINE/ESCORT】

「二人」

 スプロケットだけではなくなった。

 崩壊したトーキョー・シティへ戻ったスペリオルズ構成員が、少なくとも二人いる。

 三人目については、中央物流区画側の記録が先に名前を返していた。

【NAME:AKIYAMA AKIRA】
【TOKYO CITY REGISTRY:FOUND】
【SCHOOL EVACUATION RECORD:FOUND】
【EVACUATION STATUS:INCOMPLETE】

「秋山明」

 十二日前までトーキョー・シティで生活していた市民だった。

 避難記録は完了していない。

 死亡記録もない。

 その少年が現在、二人のスペリオルズ構成員と行動している。

 オリヴィアは現在記録を追加した。

【PERSONALITY CONTINUITY:OBSERVED】
【VERBAL COMMUNICATION:NORMAL】
【INDEPENDENT JUDGMENT:OBSERVED】
【MEMORY CONTINUITY:PROBABLE】
【NEX RESPONSE:DETECTED】

 明は周囲の配置を見る。

 危険を予測する。

 古い地図を読み、経路を選ぶ。

 小型の樹脂片を使用した能力反応も確認されていた。

【ABILITY:《SPARK BURST》/PROVISIONAL】
【ABILITY CONTROL:OBSERVED】

 その一方で、CENTRAL-01は明だけを別の扱いにしている。

【TARGET:AKIYAMA AKIRA】
【ORDER:CAPTURE】
【ORDER:DO NOT DAMAGE】
【ORDER:RETURN】

 周囲の変異市民には命令が届いていた。

 明本人には届いていない。

【CENTRAL NETWORK/TARGETING:ACTIVE】
【AKIYAMA AKIRA/COMMAND RECEPTION:NONE】

 オリヴィアは二つの表示を見比べた。

「市民として扱っているのに本人はつながっていない」

 現在の変異市民分類を照会する。

 トリガー後も人格を維持している。

 会話が成立する。

 過去の記憶を持つ。

 自分で判断する。

 能力反応も存在する。

 複数の条件が一つの分類へ近づいていた。

【REMNANT CORRELATION:HIGH】
【CURRENT CLASSIFICATION:UNRESOLVED】
【REVIEW:REQUIRED】

「レムナント?」

 確定には足りない。

 しかし、可能性は以前より高い。

 そこで別の疑問が生まれた。

 なぜ二人のスペリオルズ構成員が、トーキョー・シティで見つけたレムナント候補を同行させているのか。

 明は現地の道路や施設を知っている。

 実際に経路判断にも参加していた。

 単純な案内役なら説明できる。

 だが、能力を持つレムナント候補という条件まで偶然で片づける必要はなかった。

 オリヴィアは結論ではなく仮説として残した。

【AKIYAMA AKIRA/CURRENT ROLE:LOCAL GUIDE/PROBABLE】
【REMNANT RECOVERY TARGET:POSSIBLE】
【[SUPERIORS]RECRUITMENT INTENT:UNCONFIRMED】

 四人目の旅行者については、状況がほとんど進んでいない。

【SUBJECT:VAREN】
【IDENTITY:UNCONFIRMED】
【BIOLOGICAL RESPONSE:1】
【INTERNAL RESPONSE:4】
【AFFILIATION:UNRESOLVED】

 戦闘には積極的に参加しない。

 危険が近づけば退避する。

 明が危険になった場合には身体を引く程度の行動を取る。

 スペリオルズとの関係を示す記録はない。

 なぜ三人と一緒にいるのかも分からない。

 オリヴィアはVARENの項目を残し、別の名前を検索した。

【SEARCH:CHRONIAS】
【AUDIO MATCHES:MULTIPLE】

 最初に出たのはスプロケットの発話だった。

【SPEAKER:SPROCKET】
【STATEMENT:SEARCHING FOR CHRONIAS】

 続いてアイリー。

【SPEAKER:AIRIE】
【QUERY:CHRONIAS SURVIVAL】

 さらに直接接触を求める発話が残っている。

【TARGET:CHRONIAS】
【CONTACT REQUEST:CONFIRMED】

 オリヴィアは表示を止めた。

 所在だけを調べているわけではない。

 生存しているか確認している。

 会うことも目的に含まれている。

 十二日前から残されている時間異常記録を開いた。

【AUDIT TAG:TEMPORAL-01】
【IDENTITY:UNRESOLVED】
【TEMPORAL DISPLACEMENT:PROBABLE】
【MULTIPLE TIME-STAMPED RESPONSES:DETECTED】

 その後に得られた中央物流区画の記録を重ねる。

 一人で侵入した男性。

 複数の位置で増加する記録。

 現在時刻と一致しない反応。

 そしてスプロケットたちが追っている人物。

【NAME CORRELATION:CHRONIAS/HIGH】
【TEMPORAL-01/IDENTITY CORRELATION:HIGH】
【IDENTITY CONFIRMATION:PENDING】

「クロニアス」

 以前は現象しかなかった。

 今は名前がある。

 戦闘記録はない。

 能力の詳細もない。

 スペリオルズ構成員である記録も確認できない。

 それでも、二人のスペリオルズ構成員が危険区域へ入り、この人物を探している。

 それ自体が価値を示していた。

【CHRONIAS】
【COMBAT DATA:NONE】
【ABILITY TYPE:UNRESOLVED】
【[SUPERIORS]OPERATIONAL VALUE:PROBABLE HIGH】

 オリヴィアはスプロケットの目的欄を更新した。

【SUBJECT:SPROCKET】
【PRIMARY OBJECTIVE:CHRONIAS SEARCH/HIGH】
【CONTACT/RECOVERY:PROBABLE】

「一つは分かった」

 スプロケットがトーキョー・シティへ戻った理由。

 少なくとも、その一部はクロニアスだった。

 だが、理由が一つ分かったことで、四人の構成は逆に説明しにくくなった。

 オリヴィアは人物相関を並べ直した。

【SPROCKET:[SUPERIORS]】
【AIRIE:[SUPERIORS]】
【AKIYAMA AKIRA:REMNANT CORRELATION/HIGH】
【VAREN:UNRESOLVED】
【CHRONIAS:SEARCH TARGET】

 二人のスペリオルズ。

 一人のレムナント候補。

 一人の正体不明の旅行者。

 そして、彼らが探している時間異常個体。

「クロニアスを探すだけなら、二人で足りる?」

 アイリーは護衛として理解できる。

 危険区域へ入るスプロケットを守る戦闘要員。

 そこまでは形になる。

 では、明は何なのか。

 現地案内役なのか。

 偶然助けた生存者なのか。

 レムナントとして回収するつもりなのか。

 さらにクロニアス自身も、単なる救出対象なのかは分からない。

 戦力として必要なのか。

 能力そのものに価値があるのか。

 あるいは別の理由なのか。

 オリヴィアは仮説欄を開いた。

【HYPOTHESIS 01:CHRONIAS RESCUE/HIGH】
【HYPOTHESIS 02:CHRONIAS ASSET RECOVERY/POSSIBLE】
【HYPOTHESIS 03:AKIYAMA LOCAL GUIDE/PROBABLE】
【HYPOTHESIS 04:REMNANT ACQUISITION/POSSIBLE】
【HYPOTHESIS 05:[SUPERIORS]FORCE REINFORCEMENT/UNCONFIRMED】

 最初の仮説だけが強い。

 残りは切れないだけだった。

 さらに、それがスペリオルズ全体の作戦なのか、スプロケットとアイリーの判断なのかも分からない。

【OPERATION SCALE:UNRESOLVED】
【PERSONAL OPERATION:POSSIBLE】
【[SUPERIORS]ORGANIZATIONAL OPERATION:POSSIBLE】

 オリヴィアはどちらも消さなかった。

「分かったことより、増えた方が多いわね」

 そこへCENTRAL-01が入る。

【AUDIT TAG:CENTRAL-01】
【SELF-DESIGNATION:GAME MASTER】
【RELATION TO SUBJECT GROUP:UNRESOLVED】

 CENTRAL-01は四人の退路を閉じている。

 進路も制限している。

 明には非殺傷の捕獲命令を出した。

 スプロケットには変異市民との接続を止めるよう求めている。

 敵対行動として扱う材料はある。

 しかし、殺傷命令は確認されていない。

【LETHAL ORDER:NONE】
【AKIYAMA AKIRA:NON-LETHAL CAPTURE】
【OTHER SUBJECTS:LETHAL FORCE/NOT DETECTED】

 クロニアスらしい男性が奥へ入ったことも四人へ伝えている。

 進行可能な経路も提示した。

 自分では把握できない旧区画については、四人が得た情報を返すよう要求していた。

「敵なら止める。味方なら助ける」

 どちらの処理にも一致しない。

【HOSTILITY:CONDITIONAL】
【COOPERATION:CONDITIONAL】
【SUBJECT GROUP UTILIZATION:PROBABLE】
【ALLY/ENEMY:UNRESOLVED】

 CENTRAL-01にとって四人は、排除対象ではない。

 保護対象でもない。

 自分の管理へ収まるなら利用できる存在。

 少なくとも現在の記録からは、そう見えた。

 そこでも明だけが特別だった。

 殺さない。

 戻す。

 連れてくる。

 CENTRAL-01も明に価値を認めている。

 理由は不明だった。

【AKIYAMA AKIRA】
【[SUPERIORS]INTEREST:POSSIBLE】
【CENTRAL-01 INTEREST:CONFIRMED】
【VALUE SOURCE:UNRESOLVED】

「人気ね」

 オリヴィアは小さく言った。

 その最中にも、中央物流区画の命令網では小さな異常が続いていた。

【COMMAND NETWORK:ACTIVE】
【COMMAND LOSS:NONE】
【BEHAVIORAL DEVIATION:MULTIPLE】

 命令は届いている。

 中継も切れていない。

 それでも、一部の変異市民だけが指定された行動から短時間外れる。

 待機していた個体が以前の位置を見る。

 リピーターが古い作業手順へ戻ろうとする。

 保守員だった個体が現在使用されていない操作盤へ手を伸ばす。

 オリヴィアは発生時刻を比較した。

【NETWORK CONTACT:SPROCKET/HIGH CORRELATION】
【COMMAND OUTPUT:NONE】
【COMMAND OVERRIDE:NOT DETECTED】
【NETWORK TAKEOVER:NOT DETECTED】

「命令していない」

 それでも、結果が変わる。

【PRIOR BEHAVIOR:TEMPORARILY OBSERVED】
【MEMORY-ASSOCIATED RESPONSE:POSSIBLE】
【MECHANISM:UNRESOLVED】

 スプロケットが新しい行動を与えている証拠はない。

 CENTRAL-01の命令が消えたわけでもない。

 押し込められていた以前の行動だけが、接触した瞬間に表へ出ているように見える。

 オリヴィアは原因を確定しなかった。

 代わりに処理状態を追加した。

【SUBJECT:SPROCKET】
【AUDIT STATUS:EXCEPTION】

 現在の分類だけでは処理できない。

 その意味しか持たない表示だった。

 CENTRAL-01が四人へ二つの経路を提示した。

【ROUTE A:CENTRAL PROCESSING】
【ROUTE B:LOWER CONVEYANCE】
【SUBJECT COUNT:4】

 どちらも中央物流区画の管理下にある。

 一方は短いが、警備個体が多い。

 もう一方は遠いが、戦闘を避けられる。

【ROUTE SELECTION:PENDING】

 四人は動かなかった。

【ROUTE A:NO ENTRY】
【ROUTE B:NO ENTRY】

 オリヴィアは二本の経路を見た。

「選ばないのね」

 直後、現在の物流図に存在しない位置から反応が上がった。

【UNREGISTERED MAINTENANCE RESPONSE:DETECTED】
【CURRENT ROUTE:NOT FOUND】

 オリヴィアは閉鎖前の管理図を重ねた。

 三本目の線が現れた。

【LEGACY ROUTE:SEALED】
【CURRENT DATABASE:REMOVED】
【ACCESS STANDARD:OLD A.R.K.】

「……そう来るの」

 現在権限では通れない。

【CURRENT AUTHORIZATION:NONE】

 その下に残る旧認証層だけが反応した。

【LEGACY AUTHORIZATION:PARTIAL MATCH】
【ACCESS LEVEL:INSUFFICIENT】

 完全な権限ではない。

 正式な開放許可もない。

 それでも閉鎖処理の一部が停止した。

【MAINTENANCE STATUS:INCOMPLETE】
【LOCK SEQUENCE:SUSPENDED】

 四つの生体反応が、現在図から削除された境界を通過する。

【LEGACY BOUNDARY CROSSING】
【SUBJECT COUNT:4】

 その直後、現在の物流管理網から四人の位置情報が消えた。

【CURRENT NETWORK TRACE:LOST】
【BIOLOGICAL LOSS:NONE】
【SPATIAL DISPLACEMENT:NONE】

 死亡ではない。

 空間変位でもない。

 現在の管理網から外れただけだった。

 代わりに長期間停止していた旧設備が順番に起動する。

【LEGACY NODE 01:ACTIVE】
【LEGACY NODE 02:ACTIVE】
【LEGACY NODE 03:ACTIVE】

 旧経路の奥から別の音声記録が返ってきた。

 紙へ文字を書く音。

 短い呼吸。

 中央物流区画の変異市民について話す男性の声。

 複数の個体が一つの意思によって役割を与えられている。

 攻撃ではなく経路管理を優先している。

 進める方向より、閉じられた方向を見るべきだと分析している。

 オリヴィアはTEMPORAL-01の記録へ重ねた。

【AUDIT TAG:TEMPORAL-01】
【NAME CORRELATION:CHRONIAS/HIGH】
【VOICE CORRELATION:HIGH】
【IDENTITY CONFIRMATION:PENDING】

 クロニアスの生存可能性がさらに上がった。

 同時にスプロケットたちが追っている理由も強くなる。

【SPROCKET/PRIMARY OBJECTIVE:CHRONIAS SEARCH/HIGH】
【CONTACT/RECOVERY:PROBABLE】

 オリヴィアは人物一覧を開いた。

【SPROCKET:[SUPERIORS]】
【AIRIE:[SUPERIORS]】
【AKIYAMA AKIRA:REMNANT CORRELATION/HIGH】
【VAREN:UNRESOLVED】
【CHRONIAS:TEMPORAL-01 CORRELATION/HIGH】
【CENTRAL-01:《GAME MASTER》/SELF-DESIGNATION】

 名前は増えた。

 役割も少しずつ見えてきた。

 スプロケットとアイリーは、クロニアスを探している。

 明はレムナントである可能性が高い。

 クロニアスは二人が危険を冒して探すだけの価値を持っている。

 CENTRAL-01は四人を妨害しながら、同時に利用している。

 それでも一つの作戦としては閉じない。

【CHRONIAS RESCUE:HIGH】
【REMNANT ACQUISITION:POSSIBLE】
【[SUPERIORS]FORCE REINFORCEMENT:UNCONFIRMED】
【VAREN PURPOSE:UNRESOLVED】
【CENTRAL-01 RELATION:UNRESOLVED】

 オリヴィアはスプロケットの記録を最後に開いた。

【SUBJECT:SPROCKET】
【PRIMARY OBJECTIVE:CHRONIAS/HIGH】
【AUDIT STATUS:EXCEPTION】
【ACTIVE PURSUIT:NONE】
【DIRECT INTERVENTION:NONE】

 クロニアスを探している。

 それはかなり確かになった。

 しかし、クロニアスだけを探しているのかは分からない。

 明を連れている理由も確定しない。

 VARENについては同行理由さえ見えない。

 CENTRAL-01が敵なのか味方なのかも決められない。

 分かったことで、分からない範囲まで見えるようになった。

 オリヴィアは未解決項目を閉じなかった。

【LEGACY NODE 04:ACTIVE】

 現在の地図には存在しない場所で、次の反応が起きていた。

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