トーキョー・シティ

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第1部『404_NOT_FOUND』INTERRUPT_01|AFTERIMAGE

第三衛星ドームの旧搬入口で停止していた端末が反応した時、オリヴィア・オコネルは別区画の回収記録を閉じようとしていた。 右手に置いたカップへ触れる。 まだ温かい。 ちょうどいい温度だった。 オリヴィアは一口だけ飲んでから画面を切り替えた。【L...
クロス・バグ三部作(絶賛連載中)

第1部『404_NOT_FOUND』THREAD_01|救難信号

TASK_01|残響 死者の声は、機械が静かな時ほど鮮明になった。『スプロちゃん』 呼ばれた気がして、スプロケットは指を止めた。 ヘヴンの工房・保守区画では、天井の送風機が低い振動を続けている。 作業台には交換用の制御基板、被覆を剝いた配線...
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第1部『404_NOT_FOUND』BOOTⅠ|OBSERVATION

海面を覆う鈍い雲の下で、海上ドーム都市は波の揺れを内部へ伝えることなく浮かんでいた。 外殻に打ちつける海水の音は居住区にも行政区にも届かない。 都市中央部に配置された[統律特命局]本部では空調、照明、室温、通信負荷が秒単位で調整されていた。...
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Scene.12b -「まぶしすぎて、だれも見えなかった」(後編)

【REFLOG:Δ.H1】【TARGET:Δ.H0】【ASSOCIATED SUBJECT:SPROCKET】【CONTACT:ACTIVE】【IDENTITY COHERENCE:UNSTABLE】 スプロケットの指が陽名の手を掴んでいる...
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Scene.11 -「目を閉じたほうが、よく見えた」

【REFLOG:Δ.H1】【TARGET:Δ.H0】【MULTI-NODE OBSERVATION:ACTIVE】【RECORD PRIORITY:MAINTAIN】 トーキョー・シティ。 人工空を構成する発光パネルが、時刻設定に合わせて明...
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Scene.09 -「あたたかい嘘は、ほんとうより冷たかった」

トーキョー・シティ第14街区。 営業を停止した飲食店の店内に、電子レンジの駆動音が響いていた。 数日前まで使われていたカウンターには注文端末が残っていた。 画面は注文の途中で止まっている。 床には避難時に落とされた紙容器やストローが残ってい...
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Scene.07 -「この場所には、まだ名前がない」

Scene.07 ―「この場所には、まだ名前がない」 トーキョー・シティ地下研究施設。 制御中枢には静かなピアノ曲が流れていた。 サティの『グノシエンヌ第1番』。 ラズが旧音源データから選んだ曲だった。 天井照明は必要最低限まで落とされてい...
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Scene.05 -「星のない空が見ていた」

トーキョー・シティ地下保守線。 廃止された駅ホームへ三人が降りた。 錆びた線路には濁った水が溜まり、天井を走る配管から一定間隔で水滴が落ちている。 非常灯だけが生きていた。 白い光がひび割れたコンクリート柱を照らしている。 三人は[統律特命...
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Scene.04 -「火は名前を知らない」

数時間後。 夜明け前のトーキョー・シティ第21区。 かつて物流拠点として使われていた地下倉庫は瓦礫と放棄された物資に埋もれていた。 倒れた自動販売機。 積み上げられた空のコンテナ。 天井から垂れ下がった配管。 壁には世界政府の古い広報ポスタ...
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Scene 03 -「正しさだけが歩いている」

[ガンマチーム]が第4衛星ドーム・カナメへ到着したのは薄曇りの朝だった。 メインドームから離れた衛星ドームは半透明の天蓋越しに弱い陽光を取り込んでいる。 静まり返った連絡地下道を抜けた先に[統律特命局]第4方面支部の重厚な自動扉があった。「...
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Scene.02 -「この街に、涙の匂いがした」

夜のトーキョー・シティ、第14街区。 作戦開始から3日目。 舗装路は各所で裂け、断面から赤錆びた配管が露出していた。 高層棟の外壁には無数の亀裂が走り、割れた窓の奥で非常灯が明滅している。 街路灯も通常照明を失い、赤い非常灯だけを一定間隔で...
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