作品データ
あらすじ
息子テオと二人暮らしの元警官フランクはある夜、家に帰ると血の海となったトイレの中に引き込まれるシッターの凄惨な姿を目撃した。
家にサメらしき怪物がいると考え、テオと庭でテント生活を始めたフランクだが、地元の悪徳不動産は勝手に家を売ろうと画策する。
自分の家以外にも同様の事件が起きていると知ったフランクは、怪物「ハウス・シャーク」の駆除専門家を探し出して死闘が始まるのだった。
登場人物&出演者
・フランク(演:トレイ・ハリソン)
代表作に『Faux Paws』、『She Kills』などがあります。
主人公。元警官。現在は息子テオと二人暮らしだが、仕事はなくなぜか婚活をしている。
シッターがトイレで怪物に襲われると、危険を感じてテオとテント生活を送っている。
ジョージがムリに家を売ろうとして見学者が食われて、ハウス・シャークの退治を決意する。
ダース・スクワントが食われると、ザカリーとエイブラハムを仲間にして家に乗り込んだ。
最後は呑み込まれたエイブラハムの体に銃弾を撃ち込んで家ごとハウス・シャークを倒した。
・ザカリー・ベイラー(演:マイケル・マーチャント)
代表作に『Big Fish in Middlesex』、『She Kills』などがあります。
世界でただ一人の「ハウス・シャーク」の専門家。フランクが図書館で彼の情報を知った。
ドイツ人で英語は苦手ながら、フランクの呼びかけでハウス・シャークの退治を手伝う。
実は訛りは一切なくて、科学者でハウス・シャークを誤って作ってしまい処理を考えていた。
一度はハウス・シャークに連れて行かれるが、なんとか自力で家を脱出に成功する。
最後はお腹が急に痛くなってしまうと、ハウス・シャークの赤ん坊が出て来ようとした。
・エイブラハム(演:ウェス・レイド)
代表作に『Twilight of the Dogs』、『She Kills』などがあります。
不動産業界のはみ出し者。アル中で人の顔を常に触っていないと落ち着かないクセを持つ。
レーガン社長に志願してハウス・シャークの退治を任され、フランクたちに合流する。
なぜか1万ドルをフランクたちに払って仲間になり、基本的な作戦を立案して待ち伏せする。
過去に顧客がハウス・シャークに食われて以来、なんとか捕まえようと機会を狙っていた。
最後はハウス・シャークに呑み込まれるが、銃弾で爆散するも生きていてフランクと去った。
・テオ(演:ナイサン・ボンク)
代表作に『Night of Something Strange』、『She Kills』などがあります。
フランクの息子。母親とは別居しているが、父親とは仲が良くて不満は特にない。
トイレでシッターが怪物に殺され、危険視したフランクと庭でテント生活を送っている。父親がアプリで探したデートの女性を見て、イメージとだいぶ違うと話して呆れていた。
最後は心配してやって来たレディバードの家で保護して、フランクが帰還するのを待った。
・レディバード(演:メリッサ・ラマーティーナ)
代表作に『WNUF Halloween Special』、『Flimsy Company』などがあります。
フランクの元妻でテオの母親。親権はフランクが所有しているが不安定な生活を心配する。
テオにテント生活を送らせる事に不満を持ち、このままだと親権をフランクから奪うという。
家で怪物によって見学に来たカップルが惨殺され、本当の事だと分かって解決を望んだ。
最後はハウス・シャークと戦うフランクを心配し、彼とやり直す事を言い残して立ち去る。
・ジョージ(演:ブレット・ヤネスキ)
代表作に『Night of Something Strange』、『She Kills』などがあります。
レーガン不動産の社員。フランクの家を売る担当者だが、当人は燃やそうと考えている。
社長から家を売るようにパワハラを受けると、フランクの警告を無視して見学者を死なせる。
そこで社長に相談すると住宅診断士のダース・スクワントを連れて来て退治しようとする。
殺された見学者の養子になるはずだった女の子がフランクを痛めつけ、彼を励ましていた。
最後はダース・スクワントはあっさりと食われると、それ以降は姿を見せる逃げ出した。
・ダース・スクワント(演:ウェイン・W・ジョンソン)
代表作に『Night Run』、『In Search Of』などがあります。
レーガン不動産に属する住宅診断士。アメリカの先住民族で大昔から一族が戦ってきた。
ジョージも恐れるような雰囲気を持ち、レーガン社長の指示でハウス・シャークに行く。
念力のような能力を持っていて、怪しんだフランクの体を持ち上げてパワーを見せつけた。
先祖代々からサメについて神のように崇めているが、社長の指示ならば倒す事をいとわない。
最後は一人で乗り込もうと玄関に立つと、待っていたハウス・シャークに呆気なく食われた。
・レーガン(演:エド・マスティン)
代表作に『Gut-Pile』、『Impossible Choice』などがあります。
レーガン不動産の社長。代々に渡って不動産業界をトップの業績で売上を伸ばしている。
フランクの家が売れないジョージを呼び出し、直々に家を売るようパワハラで脅迫した。
ハウス・シャークが出現すると、秘密兵器である住宅診断士のダース・スクワントを派遣。
ダース・スクワントを哨戒が失敗すると、不動産業界のはみ出し者エイブラハムを派遣。
最後は突然現れてハウス・シャークに呑み込まれ手榴弾で自爆するも意味がなかった。
感想
[個人的な評価]
本作はサメ映画の可能性をまた一つ増やした作品となっています。
今までは海だけに限らず、砂浜、雪、地中、それに霊体としてもサメは人間を襲いました。
そんな本作ではついに家のトイレから出現するサメが登場し、いよいよ世界はどこにいても安全じゃないと警告を発してくれます。
どうやら本作はクラウドファンディングによって製作費を集めたようで、かなり自由な発想で物語が作られています。
ただ、ちょっとばかり調子に乗ってしまったようで、110分超えの長尺になってしまった。
こういう作品は基本的に90分を超えると間延びしてしまうが、本作はタイプ的に短くないと飽きてしまいます。
現に途中からダレてしまい、眠気を誘うぐらいにどうでもいいやり取りが展開しました。
なので、本作はちゃんと編集して90分以内に収めれば、かなり面白くなる可能性があります。
それだけに欲望を全部詰め込んだせいで、本来の面白さを自ら軽減してしまっている。
サメ映画でコメディタッチというのは個人的に悪くない組み合わせなので、本作は序盤が面白く感じました。
しかし、上記のように長すぎたせいで段々と飽きてしまい、クライマックスでは疲れてしまい勢いがなくなっていました。
本作はサメ映画の可能性を広げているが、所詮はクソ映画やバカ映画の領域を出ないので真面目に観たい人は驚くでしょう。
ちゃんとしたサメ映画を観たいならば、本作は避けるべきだと思いますし、観る必要性はないと思います。
肝心のハウス・シャークの造形もなかなかヒドイ状態で、着ぐるみ以前に作りが甘すぎて逆に味わいはあると感じました。
登場するキャラクターは個性豊かで面白いけど、どうしても引き延ばしたせいで彼らの良さを潰してしまっている。
やはり、本作には思い切った編集が必要であって、それを怠ってしまったのは三流の製作陣だからだと思います。
ちゃんと心得のある人が編集をすれば、本作は傑作になっていた可能性を秘めていただけに少しばかり残念でした。
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