【クライシス】VD-821

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洋画

作品データ

公開年月 2021/02/26
ジャンル サスペンス
原作 なし
監督 ニコラス・ジャレッキー
脚本 ニコラス・ジャレッキー
製作 ニコラス・ジャレッキー、カシアン・エルウィズ
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

麻薬捜査官のジェイクは依存性の高い合成鎮痛剤オピオイド“フェンタニル”の密輸ルートを追っていた。
一方で息子の死の真相を追う建築家のクレア、ある製薬会社が開発する新薬の危険性に気付いた大学教授のブラウアーもそれぞれ実態に迫っていく。
立場の違う三人がそれぞれ必死の覚悟でオピオイドを調べていき、アメリカ史上最悪とも言われる麻薬問題の真相が明かされていくのだった。

登場人物&出演者

ジェイク・ケリー捜査官(演:アーミー・ハマー)

近年の出演作に『ナイル殺人事件』、『レベッカ』などがあります。

主人公。麻薬捜査官。麻薬組織に潜入捜査して一網打尽を狙う。自身が麻薬の売買をする人間に扮している。

正体がバレない状態でスタンリーと連携を取り、ギャレットに対して説明して了承を得た。
アルメニア人と組んでマザーとの取引を持ちかけるが、運びが捕まったせいで焦っていた。
強引にマザーとの取引を進んでいき、ナンバー2の死を目の前で見ながらも強気に行動した。
最後は取引現場でスタンリーが射殺され、マザーを殺したクレアを助けて感謝されていた。

クレア・ライマン(演:エヴァンジェリン・リリー)

近年の出演作に『アントマン&ワスプ:クアントマニア』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』などがあります。

建築家。息子と二人暮らし。数年前に事故に遭ったせいで依存症となり、克服する為にグループセラピーに通う。

息子がスポーツ推薦になるほど有望で期待していたが、謎の事故死によって人生が変わる。
警察の言い分が信用できず、自分だけで息子の死について調べ、裏で麻薬組織の存在を知る。
マザーに行き着いて殺害しようとするが、ちょうどジェイクが察知して止められて帰った。
最後はマザーが高飛びする場所に来て射殺し、ケガを追うもジェイクに助けられて感謝した。

タイロン・ブラウアー教授(演:ゲイリー・オールドマン)

近年の出演作に『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』、『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』などがあります。

エヴェレット大学の研究者。ノースライトからの資金提供で辛うじて研究を続け、薬の認可に協力していた。

ノースライトが新たに開発した鎮痛剤の危険性を知り、ビルに事実を話すも認めてもらえず。
多額の報酬を出されるも危険な薬を認められず、食品医薬品局に告発して徹底抗戦を敷いた。
メグやビルたちの強かな根回しにより食品医薬品局に認められず、名誉と仕事を失った。
最後はミシガンの大学に生物学の主任教授に再就職ができて、新たな人生を歩む事になった。

スタンリー・フォスター捜査官(演:ニコラス・ジャレッキー)

代表作に『インフォーマーズ/セックスと偽りの日々』、『キング・オブ・マンハッタン/危険な賭け』などがあります。

麻薬取締局の捜査官。ジェイクの相棒で彼が潜入捜査する間、内勤で色々と調査などの調整役をしていた。

新たにギャレットがやって来ると、過去に上司だった事とジェイクに言うもよく知らない。
一網打尽にしたいジェイクの考えに賛同して、無茶な作戦を展開する際に助言していた。
マザーとの取引現場を聞いて仲間と現地に来て、銃撃戦になると参加してジェイクを探す。
最後は手下を追っているとジェイクと合流するが、油断して銃弾を首に浴びて死亡した。

ギャレット監査役(演:ミシェル・ロドリゲス)

近年の出演作に『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』、『アリータ:バトル・エンジェル』などがあります。

ジェイクの上司。大規模な麻薬捜査が行われる中で配属された。潜入捜査しているジェイクから事情を聞く。

無茶な潜入捜査だと判断していて、ジェイクたちの大きく出た賭けについて疑問を持つ。
ジェイクとスタンリーの丁寧な説得で潜入捜査を続行させるが、それでも納得していない。
大きな取引の為に金が必要として用意するが、あくまでジェイクたちの責任だと強調した。
最後は潜入捜査が失敗して後始末する事になるが、ジェイクが辞める原因を作っていた。

ジェフ・タルボット(演:グレッグ・キニア)

代表作に『サブリナ』、『恋愛小説家』などがあります。

エヴェレット大学の学部長。ブラウアーとは公私ともに付き合いのある古い友人のような存在となっている。

ノースライトの新しい鎮痛剤の実験結果を知って、すぐにブラウアーの説得に回っていた。
経営がギリギリの大学にとってノースライトの資金が必要で、ブラウアーに説明をしていた。
意思が固いブラウアーを説得できず、彼を大学から追放する意見に賛同して保身を図った。
最後はブラウアーを見捨てられず、事実を大学に述べたせいで立場が危うくなってしまう。

ベン・ウォーカー(演:キッド・カディ)

代表作に『ジェクシー!スマホを変えただけなのに』、『X/エックス』などがあります。

アメリカ食品医薬品局(FDA)の担当官。ブラウアーの告発を受けて彼と接触して一緒に立ち上がった。

公園でブラウアーと対面すると、相手が巨大な組織で立ち向かうのは覚悟が必要だと説明。
ブラウアーの過去についてほじくり返され、不名誉な批判を受けるという事も説明していた。
食品医薬品局の審査会に出席してブラウアーの味方になるが、議長の決定に逆らえなかった。
最後はブラウアーの訴えが取り下げられ、反対した事によって異動を命じられてしまう。

ビル・サイモンズ(演:ルーク・エヴァンズ)

近年の出演作に『ピノキオ』、『ミッドウェイ』などがあります。

大手製薬会社「ノースライト」の上級取締役。長年に渡ってエヴェレット大学に薬の臨床事件を任せていた。

資金を大学や研究費の為に提供する代わりとして、どんな薬でもパスするようにしていた。
新たなに開発した鎮痛剤の危険性を訴えたブラウアーの報告を知って、メグに相談していた。
ブラウアーの告発を思い留まらせる為に多額の資金を提示するが、結局は蹴られてしまう。
最後はメグとともに食品医薬品局への根回しにより、鎮痛剤の発売が許されて勝利した。

メグ・ホームズ(演:ヴェロニカ・フェレ)

代表作に『ペイ・ザ・ゴースト/ハロウィンの生贄』、『ブルー・ダイヤモンド』などがあります。

大手製薬会社「ノースライト」のCEO。科学者でもあって新たに開発した鎮痛剤に自信を持っている。

会社の創業者とも相談をして、多額の利益が得られるとして喜ぶもブラウアーに止められる。
データ不足だとしてブラウアーの訴えを取り下げるべく、ビルとともに買収しようとした。
徹底的に戦おうとするブラウアーの評判を落とし、大学の終身名誉職まで奪って追い詰めた。
最後は食品医薬品局の審査会で根回しして、ブラウアーの訴えを退けて鎮痛剤の発売をする。

マザー/クロード・ヴェローシュ(演:ギィ・ナドン)

代表作に『トランス/TRANS』、『エレファント・ソング』などがあります。

麻薬組織のボス。普段はバーの経営者としての顔を持っている。鎮痛剤に似せた依存性の高い麻薬を作っている。

本拠地はカナダでアメリカとの間に麻薬を運ぶが、運び屋が捕まったせいで焦っている状態。
ジェイクからアメリカに運ぶ取引をするが、運び屋の逮捕によって誰も信用できずにいる。
ナンバー2の裏切りを聞くと、ジェイクの前で処刑して、逮捕された運び屋の死も説明した。
最後はジェイクとの取引で銃撃戦となり、自家用機で逃げようとしてクレアに射殺された。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作はアメリカで社会問題になっている「オピオイド危機」の実情を描いています。
この作品は『キング・オブ・マンハッタン/危険な賭け』で知られるニコラス・ジャレッキーが監督、脚本、製作、出演を務めています。
アメリカの社会問題を取り上げて映画化する事は決して珍しくないが、これによって何が起きているのか分かります。
今回はアメリカで広く使われている鎮痛剤の問題で、健康被害を与えるデータがあるのに規制されず普通に使っている問題を取り上げている。
ここに麻薬組織との関わりが加わって、犠牲となった家族、薬の危険を知った研究という三つの視点で物語が展開しています。
こういうタイプの作品では視点が三つに分かれてしまうので、どうしても物語を追う時に集中力が分散してしまう。
単純に一本の映画に三つの物語をねじ込んでいる事になり、それを鑑賞する側には頭の中で整理しないといけない事になる。
とは言っても、最終的に一つの点になって物語が完結する事が王道であるが、残念ながら本作は違っていました。
物語の中心にいる麻薬捜査官が組織に潜入して一網打尽にしようしていて、かなり危険な橋を渡りながらの感じになっている。
一方の麻薬組織の運び屋と関わってしまったせいで息子を亡くした母親がいて、探偵を雇いながら黒幕に近づいていく。
そして、別の方面では製薬会社が人体に危険なモノと分かりながらも利益の為に売ろうとする事実を止めようとする大学の研究員がいる。
もうこれだけで混乱する可能性があるけど、それぞれの内容が薄くなっていて上辺だけしかやっていないような印象を受けました。
しかも、それぞれの視点は一つの点にまとまると期待していたのに、そのような交わりがほぼなかったから納得のできない結末になりました。
何より鎮痛剤の問題が片付いたワケじゃなく、結局は麻薬組織のボスが殺されただけで全体の動きはまったく変わっていなかった。
そうなってくると、本作を観ている意味があまりなくて、主人公たちの活躍が単なる復讐劇に収まったのは違うと感じました。
大きな問題に対して、本作の脚本が追いついていないせいで微妙に感じてしまい、役者たちの熱演も伝わってこなかったです。

コメント

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