【ザ・ホエール】RE-3893

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洋画

作品データ

公開年月 2022/12/09
ジャンル ヒューマンドラマ
原作 サミュエル・D・ハンター 『ザ・ホエール』
監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本 サミュエル・D・ハンター
製作 ジェレミー・ドーソン、ダーレン・アロノフスキー、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

恋人を亡くした悲しみから立ち直れず過食症になった同性愛者のチャーリーは、歩行器なしで移動できないほどの肥満体となるも入院を拒み続けていた。
そんなチャーリーが頼りにしていたのは、すっかりと気心の知れたベトナム系の看護師のリズのみだけになっていた。
しかし、病状が急速に悪化し、死期が近い事を悟ったチャーリーは、離婚して以来ずっと疎遠となっていた一人娘のエリーとの関係修復に務めるのだった。

登場人物&出演者

チャーリー(演:ブレンダン・フレイザー)

近年の出演作に『クライム・ゲーム』、『ポイズンローズ』などがあります。

主人公。大学にオンライン教師として働いている。エリーが8歳の時に男性の恋人と一緒になる為に家庭を捨てた。

恋人が死んだせいでショックを受け、寂しさを紛らわせる為に食べたせいで超肥満体となる。
危険な状態になるも病院を拒否し、死ぬと分かって娘と再会を果たして交流を始めていく。
元妻と再会して娘への希望を持ちたいと話すが、結局はそれ以上の事を言われず立ち去った。
最後はリズが覚悟を決めて別れを告げられ、娘が書いた詩を聴きながら立ち上がり昇天した。

エリー(演:セイディー・シンク)

代表作に『ガラスの城の約束』、『フィアー・ストリート』シリーズなどがあります。

チャーリーの一人娘。8歳の時に父親が恋人の男性を追いかけて捨てられた。学校では孤立している状態にある。

授業中に同級生を脅迫したせいで停学となっていて、卒業ができるかギリギリの線にいる。
父親に呼びされて8年ぶりの再会を果たすが、一方的な憎しみで当初は嫌うも徐々に変わる。
トーマスの正体を見破り彼を家に帰す根回しをして、母親とは対立した状態で和解せず。
最後は死にゆく父親の願いで書いた詩を読み上げると、和解をして昇天する姿を見届けた。

リズ(演:ホン・チャウ)

代表作に『ダウンサイズ』、『ザ・メニュー』などがあります。

チャーリーの唯一の友人で看護師。ベトナム系アメリカ人。ニューライフの信者だった男の養子だった。

チャーリーの専属看護師として定期的に診断をするが、緊急入院が必要だとして警告をした。
頑なに病院へ行かないチャーリーに何度も怒るが、その度に拒絶されるも強く説得していた。
実は兄がチャーリーの恋人で宗教のせいで亡くなった事で、繰り返させないように止める。
最後はチャーリーの覚悟を知って彼の死を受け入れ、エリーと二人っきりにして待っていた。

メアリー(演:サマンサ・モートン)

代表作に『アンダー・ザ・スキン』、『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』などがあります。

チャーリーの元妻でエリーの母親。チャーリーが恋人と一緒になる為に娘と置いて行かれて恨みを持つ。

長い時間をかけて娘の親権争いを行って勝利し、二度と父親に会わせないようにしていた。
娘から父親と会っている事を聞かされ、お金を持っていると知ってアパートまで訪れた。
チャーリーの変貌ぶりに驚いた表情を見せるが、娘の育て方を失敗したとして謝罪をした。
最後はチャーリーが娘の将来が大丈夫か聞かれるも、何もできないとして立ち去ってしまう。

トーマス(演:タイ・シンプキンス)

代表作に『インシディアス』シリーズ、『アイアンマン3』などがあります。

ニューライフの宣教師。アイオワ出身の若者。大学へ入る前に宣教師としてアイダホに救いを導こうとする。

たまたま来たところでチャーリーが苦しんでいて、詩を読んだ事で助けると運命を感じた。
何度もチャーリーの元を訪れるが、同じ宗教で兄を亡くしたリズから強く拒否を受けた。
その正体は宗教を捨てて独自に活動をするが、エリーに正体を見破られ告白をしてしまう。
最後はエリーのおかげで家族の元へ帰れるようになり、チャーリーから拒絶されて立ち去る。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『第95回アカデミー賞』にて主演男優賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞し、アカデミー助演女優賞にノミネートされています。
この作品はサミュエル・D・ハンターの同名舞台劇を映画化しています。
なんと言っても、低迷していたブレンダン・フレイザーが復活した事で話題となり、全盛期とは別人のような姿も話題となりました。
ブレンダン・フレイザーは『ハムナプトラ』シリーズで有名になって、イケメンのアクションスターとして期待されました。
しかし、度重なるアクションのせいで身体を負傷してしまい、近年ではちゃんとした映画に出られずにいました。
そんな本作ではアクション映画とはまったく違うヒューマンドラマ映画となって、ブレンダン・フレイザーは演技力で勝負をしました。
原作が戯曲なので基本的に会話劇として進んでいくが、絶望する主人公が過食症になる虚しい姿をしっかりと表現していました。
あれだけ惹きつける演技力を魅せたブレンダン・フレイザーは素晴らしいが、それ以上に再び脚光を浴びる復活をしたのが一番嬉しいです。
ブレンダン・フレイザーはアクション映画には出られなくなったが、こうして演技で復活しただけでも十分だと思います。
映画の方は超肥満体の男が死ぬゆく物語となっているが、ここに宗教が絡んでくるところがアメリカらしいと感じました。
実は問題がそこまで複雑ではないが、感情を持っている人間が複雑にしている事がよく分かる物語でした。
ただ、感動する作品とはちょっと違っていて、ラストは強引に泣かせようとする展開が少し気になりました。
それに結局は宗教がベースにある終わり方になったので、日本人として共感までには至らない感じでした。
やはり、宗教が絡んでくると胡散臭くなりますし、説教臭くなってくるので、もっと等身大の人間が持つドラマを期待していただけで少し残念でした。

コメント

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