【オカルト】RE-3140

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あ行

作品データ

公開年月 2009/03/21
ジャンル ホラー/ドキュメンタリー
原作 なし
監督 白石晃士
脚本 白石晃士
製作 山本正、しまだゆきやす
製作国 日本
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

2005年8月12日、風光明媚な観光地・妙ヶ崎で男が無差別に観光客を襲う通り魔事件が発生。
事件直後、犯人の松木は海へ飛び込み、死亡したと思われる死体は発見されず、犯行の動機も謎のままとなる。
3年後、多くの謎に包まれた事件の調査を始めた映像ディレクターの白石晃士は、事件の被害者で唯一の生存者である江野祥平に会うのだった。

登場人物&出演者

江野祥平(演:宇野祥平)

代表作に『絵里に首ったけ』、『カイジ/人生逆転ゲーム』などがあります。

妙ヶ崎通り魔事件で重傷を負った被害者。30歳の派遣アルバイト。ネットカフェ難民。

背中に文様のような傷を負うが、それからUFOや幽霊などの奇跡を体験する事に。
白石晃士たちから取材を受けると、支援してもらうも栗林に対して攻撃的な口調になる。
一度白石晃士に騙されるが、同じく神から選ばれた彼の味方につけて自爆テロの準備。
最後は予告通りに渋谷スクランブル交差点で自爆テロし、行き着いたのは地獄だった。

白石晃士(演:白石晃士)

代表作に『ニート・オブ・ザ・デッド』、『青春群青色の夏』などがあります。

映像ディレクター。若槻プロデューサーから「監督」と呼ばれる。妙ヶ崎事件を調査する。

事件で重傷を負った江野祥平に大きな興味を持ち、取材を通じて交流を深めていく。
ネットカフェ難民の彼に奇跡を撮ったら報酬を払い、事務所を寝泊まりとして提供する。
当初は江野祥平の大量殺人を止めようとしたが、次第に彼の言葉に惑わされて協力する。
最後は共謀罪で21年服役し、若槻彰と焼き肉に行くと、江野祥平のビデオを入手した。

栗林忍(演:東美伽)

代表作に『ラザロ/LAZARUS』などがあります。

アシスタントディレクター。妙ヶ崎通り魔事件について被害者たちにインタビューをする。

被害者の一人だった江野祥平から詳細を聞き出し、背中にある文様を映像に収めていた。
江野祥平の派遣先が決まり焼き肉で祝うが、調子に乗った彼から攻撃的な言葉を受ける。
その後も江野祥平と白石晃士が親密な関係を疑い、秘かに彼らの行動を監視していた。
最後は自爆テロを決行する寸前、白石晃士に駆け寄り警察に電話するも爆発に食らった。

若槻彰(演:高槻彰)

映画監督として活躍し、映画の代表作に『恋する幼虫』などがあります。

プロデューサー。白石から「社長」と呼ばれている。妙ヶ崎通り魔事件の取材に資金を出す。

江野祥平を事務所に連れて来ると、ネットカフェ難民の彼を仕方なく寝泊まりさせる。
派遣先が決まった江野祥平に焼肉を奢るが、松木賢のように事件を起こす可能性を聞く。
江野祥平が大量殺人をするかもしれないと考え、隠れて彼の荷物を調べるも確証を得ず。
最後は21年の服役を終えた白石晃士を焼肉に連れて行き、江野祥平の映像を入手した。

松木賢(演:野村たかし)

代表作に『自殺サークル』、『闇金ウシジマくん』などがあります。

妙ヶ崎通り魔事件の犯人。事件当時31歳。生まれた時から体に不思議な文様のアザを持つ。

神の声を聞いて妙ヶ崎通り魔事件で二人を殺害し、江野祥平にアザと同じ文様を刻んだ。
最後は江野祥平の言葉から妙ヶ崎の崖から飛び降り、神の世界へ旅立ったと説明された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は白石晃士が監督、脚本、編集、撮影、出演までこなした作品となります。
これまで白石晃士の作品と同一の世界観を持っていて、横の繋がりがあるようです。
本作は白石晃士監督の得意とするモキュメンタリーとなっていて、一つの通り魔事件を発端に物語が始まっていくが、そこから江野祥平という男にスポットライトがあります。
江野祥平は住居を持たず、派遣でなんとか食いつないでいるフリーターで、いわゆるネットカフェ難民の一人です。
当時から社会問題の一つとなっていたが、等身大のキャラクターを宇野祥平は見事に演じ切っています。
むしろ、彼は本当にネットカフェ難民じゃないかと思えるほど、リアルで最底辺の人間というい意味でも説得力を持たせています。
当初は通り魔事件の被害者であったが、白石晃士との接触で人間性が分かっていき、その壮大な計画から危ない一面も見せています。
本作は最後になっても意味不明な展開であったが、この作品には解明など必要がないぐらい江野祥平という男の存在だけで成り立っています。
あそこまで厚かましく、図々しくて、卑屈な上に仕事でも足を引っ張るなど、まさに最底辺の人間をここまでリアルに表現するのは素晴らしい。
もちろん、そんな江野祥平を見ていて決して気分は良くないし、彼に同調していく白石晃士についても共感は一切湧きません。
本作から中東で行われる自爆テロに共通する感覚があるように思えて、実際に彼らはそんな風に感じて行動しているのだろうと考えさせる。
個人的にちょっと気になったのは映像にちょくちょく映る当時公開されていた映画たち。
史上最低の吹き替えだった『ハンコック』と、最低の出来だった『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』についても出ていました。
さすがに許可を取っていないのでハッキリと明言していなかったが、本作を撮影している時にそんな作品が世間を賑わせていたと思い出させてくれます。

コメント

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