【キャメラを止めるな!】VD-804

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洋画

作品データ

公開年月 2022/05/17
ジャンル コメディ/ホラー
原作 上田慎一郎 『カメラを止めるな!』
監督 ミシェル・アザナヴィシウス
脚本 ミシェル・アザナヴィシウス
製作 ノエミー・デヴィード、ブラヒム・シウア、ほか
製作国 フランス
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

日本で大ヒットしたゾンビ映画がフランスでリメイクされる事になり、ワンカット撮影で30分間の生放送を依頼されたフランス人監督。
撮影には監督を志している空気の読めない彼の娘、熱中すると現実とフィクションの区別がつかなくなる妻も加わり、現場は大混乱に陥ってしまう。
問題続出の製作チームはまったく話しが噛み合わない日本人プロデューサーとぶつかり合いながらも、なんとか撮影を進めていくのだった。

登場人物&出演者

レミー/ヒグラシ(演:ロマン・デュリス)

代表作に『ドーベルマン』、『ルパン』などがあります。

主人公。「早い、安い、質はそこそこ」を名目する監督。こだわりをあまり出さず、プロデューサーや出演の言いなり。

30分のワンカット映画をムニールから提案され、最初は断るもチャンスとして引き受けた。
顔合わせ段階からラファエルから脚本の変更を要求され、マツダからの要求に板挟みになる。
トラブルで映画監督役として出演し、四苦八苦しながらも撮影を最後までやると覚悟する。
最後は娘や妻の助力でラストまで完走させると、キャストやスタッフたちと大成功を喜んだ。

ロミー(演:シモン・アザナヴィシウス)

本作が長編映画デビュー作となります。

レミーとアヴァの一人娘。監督志望で現在は助監督をやっている。こだわりが強すぎるせいで現場で衝突する。

撮影での要求が過ぎたせいでクビになるが、父親の作品にラファエルが出ると知り期待する。
母親とともに現場へ見学にやって来るが、度重なるトラブルから機転を利かせて急場を凌ぐ。
的確な指示を出しながら穴の空いたところを埋めていき、父親からも認められるようになる。
最後はクレーンが壊れるもピラミッドを作る事を考え、ラストまで完走して大成功させた。

ナディア/ナツミ(演:ベレニス・ベジョ)

代表作に『アーティスト』、『ある過去の行方』などがあります。

レミーの妻でロミーの母親。元女優。役に入り込みすぎて現実と混同し、暴走して過去に大失敗している。

夫の新しい映画の脚本を何度も読んでいて、娘に女優復帰を言われるがきっぱりと断った。
現場に見学へ来たが、女優たちが事故に遭ったせいで急遽代役としてメイク担当を演じる。
物語が進んで役に入り込んで暴走していくと、夫と娘に捕まって強引に気絶させられていた。
最後は一度目を覚ますも空気を読み、ピラミッドまで駆け寄って大成功をみんなと喜んだ。

アヴァ/チナツ(演:マチルダ・ルッツ)

代表作に『ザ・リング/リバース』、『クラシック・ホラー・ストーリー』などがあります。

劇中劇では女優役。SNSでフォロワーが13万人もいる。イメージを健全に保ちたい為に自分勝手な主張をする。

ゲロを浴びるシーンを嫌がって拒否すると、それを聞いたムニールになぜか受け入れられた。
放映直前でトラブルが発生するが、意外にも落ち着いた精神力を発揮して取り繕っていた。
斧を持っていくミスをするもレミーたちのフォローで挽回し、ラストのシーンで熱演する。
最後はラストまで完走させると、みんなが作ったピラミッドによって大成功して喜んでいた。

ラファエル/ケン(演:フィネガン・オールドフィールド)

代表作に『シャトーブリアンからの手紙』、『GAGARINE/ガガーリン』などがあります。

劇中劇では俳優役。売れっ子の俳優でイギリス人。脚本の段階で口出しして矛盾点などの直しを要求する。

セリフの読み上げ段階で脚本の不備に対して意見を言って、設定を変えようと強く主張する。
放映が始まる寸前でトラブルが発生すると、レミーに対して中止を訴えるも説得されていた。
実際に始まるとアドリブでなんとか回していき、アヴァのぶっ飛んだ演技に驚いてしまう。
最後はラストまで完走させて役割を終え、ピラミッドに参加して大成功させて喜んでいた。

フィリップ/ホソダ(演:グレゴリー・ガドゥボワ)

代表作に『アルジャーノンに花束を』、『オフィサー・アンド・スパイ』などがあります。

劇中劇ではカメラマン役。アルコール中毒で演技はあまり上手くない。レミーの作品で常連となっている。

今回の撮影では断酒する為の強い薬を服用するが、マツダの土産である日本酒を飲んでいた。
薬の副作用を起こして倒れてしまい、出番となるとゾンビにされてアーメルにゲロを吐いた。
その後も立ち直る事ができずレミーのサポートで役をこなし、フラフラと歩くだけになる。
最後は薬の副作用から立ち直ると、ラストの完走でピラミッドを支えて大成功に喜んだ。

アーメル/ヤマコシ(演:セバスチャン・シャサーニュ)

代表作に『ルージュの手紙』、『真実』などがあります。

劇中劇では助監督役。気が弱く顔合わせではみんなに気を使う。セリフ読みでアイデアを出すもラファエルに無視された。

ゾンビとなって斧で主人公を襲う役をラファエルの言葉で消え、出番の少なさに不満を持つ。
トラブルが発生してゾンビにされたフィリップのゲロを浴び、ゾンビとなって演技を続ける。
片腕をなくした状態で主人公たちに迫り何度も倒され、結果的に出番が増えた事になった。
最後は血の星を映す為にピラミッドの土台となり、ラストまで完走させて大成功に喜んだ。

ジョナタン/アキラ(演:ラファエル・クエナード)

代表作に『パリ13区』、『Fragile』などがあります。

劇中劇では録音マン役。お腹が弱く硬水を飲むと下してしまう事から、スタッフに軟水をメールで伝えていた。

スタッフの手違いで硬水を飲んでしまい、撮影が始まる前からお腹を下して苦しんでいた。
ついに限界を迎えて現場を出ようとしてレミーに止められるが、ブチ切れて外に出てしまう。
ロミーの機転によってゾンビ化させる事になって、下痢をしながらゾンビメイクを施される。
最後は役目を終えてたっぷりとトイレで下し、ラストはピラミッドに参加して成功させた。

ムニール(演:リエ・サレム)

代表作に『ハニー・シガー/甘い香り』、『1640日の家族』などがあります。

「Z」チャンネルのラインプロデューサー。日本で大ヒットした映画の話しをレミーの元に持ってきた。

「早い、安い、質はそこそこ」であるレミーが適任だと信じて、彼を説得して監督をやらせる。
ナディアからちょっとした注文が入ると、レミーを無視して快く受け入れて変更させていた。
現場に入るとトラブルが続くも、レミーが確実に成功させるとして放送を見守っていた。
最後は中断を考えるもロミーのおかげで持ち直し、ラストまで完走してみんなで喜んでいた。

マダム・マツダ(演:竹原芳子)

代表作に『カメラを止めるな!』、『ルパンの娘』などがあります。

日本人プロデューサー。日本で大ヒットした映画『カメラを止めるな!』のリメイクをフランスに持ってきた。

すでに役者をキャスティングしていたが、残りは監督となってレミーを紹介されて説明した。
当初はレミーも難色を示したが、ムニールの説得を受けて引き受けると分かって笑っていた。
実際に映画が始まるとグダグダの展開に怪訝な表情になるが、お気に入りのシーンは笑う。
最後は見事に映画がラストまで完走すると、まあまあの出来だとして部屋を満足して帰った。

感想

[個人的な評価]

評価 :3.5/5。

本作は日本で大ヒットした『カメラを止めるな!』のリメイクとなっています。
この作品は『サンダンス映画祭』にてプレミア上映され、他に『カンヌ国際映画祭』にもプレミア上映されました。
製作費が300万円程度でしか作らなかったオリジナルは、最終的に累計興行収入が30億円を突破したという大ヒットは記憶に新しいだろう。
これは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』と同じく、出演者も無名の役者ばっかりだったが一躍有名にもなりました。
それほど映画業界に大きな衝撃を与えたオリジナルだが、ついにフランスでリメイクする事になって不安視する声もあったと思います。
あくまでオリジナルは一発ネタとして作った作品であって、これをリメイクするには相当ハードルが高くなっています。
なぜなら、オリジナルはネタバレされてしまうと作品の面白さが半減するリスクがあって、本作はすでに分かっているところからスタートしないといけない。
そうなってくるとオリジナルを超えるには並大抵の仕掛けを施さないといけないが、どうやらほぼ変わらない内容で作り上げました。
オリジナルの魅力は崩壊しそうなドラマを監督や彼の娘が懸命に裏から支え、出演者たちも一丸となって成功させようとする執念が伝わってきます。
これはインディーズの邦画における状況を知っていれば、尚更成功させたいという気持ちが如実に伝わってくると思います。
ただ、本作はリメイクの上にフランス人が作っているので、どうしても日本の映画とは違った環境と違和感が生じてしまいます。
劇中では無理難題を押し付けられる監督が懸命にバランスを取ろうとするけど、オリジナルは日本の映画という意味で成り立っていました。
これをリメイクしてフランス版にしていくには相当のムリがあって、登場人物たちも日本人の名前になっていて違和感が残ります。
敢えてそういう風にしているだろうけど、やはり、オリジナルと比較すると二番煎じのような印象を持ってしまいます。
オリジナルがあってのリメイクという立場になるから、本作はそこまで衝撃を感じる事ができなかったのは少し不利だったと思います。
それでも、オリジナルに対する敬意を払った展開は悪くないので、リメイクとしては成功している部類だと感じました。

コメント

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