【コレット】RE-3365

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洋画

作品データ

公開年月 2018/09/21
ジャンル ヒューマンドラマ/伝記
原作 シドニー=ガブリエル・コレットの半生
監督 ウォッシュ・ウェストモアランド
脚本 ウォッシュ・ウェストモアランド、リチャード・グラツァー、ほか
製作 エリザベス・カールセン、パメラ・コフラー、ほか
製作国 アメリカ、イギリス
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

フランスの田舎町で生まれ育ったコレットは、14歳年上の人気作家ウィリーと出会って激しい恋に落ち、華やかなパリに移り住む。
しかし、コレットは彼の浪費癖と借金問題に悩まされ、そんな彼女は文才を発揮し、ウィリーは自分名義で小説を発表した。
小説『クロディーヌ』シリーズは一大ブームを巻き起こすが、ゴーストライターのコレットは自らの人生に疑問を持ち始めるのだった。

登場人物&出演者

シドニー=ガブリエル・コレット(演:キーラ・ナイトレイ)

近年の出演作に『モーガン夫人の秘密』、『ベルリン、アイラブユー』などがあります。

主人公。ブルゴーニュのサン・ソヴール村出身。ウィリーに見初められて結婚を果たした。

当初は文章の能力を買われてウィリーの書簡を手直し、彼から小説を書くように指示を受ける。
自身の経験を元に書き上げた小説がヒットし、借金地獄から脱するも不安を持ってしまう。
自由奔放な性で夫よりも女性に惹かれるが、それを利用されてウィリーに愛想を尽かす。
最後はミッシーとダンスの興行をしながら執筆し、自分の名前で有名になって成功を掴んだ。

ウィリー/アンリ・ゴーティエ=ヴィラール(演:ドミニク・ウェスト)

近年の出演作に『ザ・スクエア/思いやりの聖域』、『トゥームレイダー/ファースト・ミッション』などがあります。

パリで売れっ子作家として有名。田舎娘だったコレットに惚れて結婚してパリで一緒に暮らす。

作家としての才能がなく、文章が上手い若者を見つけてゴーストライターとして雇っていた。
パリでは遊び人として知られ、コレットと結婚しても続けたせいで借金地獄に陥ってしまう。
コレットの書いた小説で大儲けし、自分が先導して続編も書かせるも彼女を裏切っていた。
最後はコレットの小説の権利を買ってに売ってしまい、彼女に離婚を言い渡されて連絡を絶った。

ジョルジー・ラオール=デュヴァル(演:エレノア・トムリンソン)

代表作に『幻影師アイゼンハイム』、『ジャックと天空の巨人』などがあります。

アメリカのルイジアナ出身の女性。3倍も年上の武器商人と結婚して毎日を悶々と過ごしている。

小説が大ヒットしたウィリーとコレットを食事に誘うと、色目を使って彼女と関係を持った。
それ以降、何度もコレットと会って情事を繰り返すが、ウィリーも条件を出して肉体関係を持つ。
最後は情事を小説のネタにされる羞恥心を持ち、夫の財力で新しい小説の発売を中止させた。

シド(演:フィオナ・ショウ)

代表作に『ハリー・ポッター』シリーズ、『モンスターズ/悪魔の復讐』などがあります。

コレットの母親。片足を失った夫を支えている。娘が結婚するウィリーの博識ぶりを気に入る。

嫁いだコレットが急に帰ってくると、温かく出迎えてウィリーについての不安を聞こうとした。
折れそうになるコレットを励まし、夫の不満を言わない彼女の強さを改めて褒めていた。
最後は夫が亡くなって葬式に来たウィリーを出迎え、コレットに何も言わず彼女を尊重した。

ミッシー(演:デニース・ゴフ)

代表作に『ナショナル・シアター・ライヴ2018』シリーズ、『クエスト・オブ・キング/魔法使いと4人の騎士』あります。

イギリス王室とロシア王室の血を引く女性。男装をして各地をパフォーマンスしながら回る。

パフォーマンスを披露していると、コレットに一目惚れされて、会話していると意気投合した。
夫の裏切りや小説の発売が中止になったコレットを励まし、彼女にダンスを教えていた。
公私とともにコレットを支えていき、彼女が求めていた本当の姿を教えて心を解放させた。
最後は徐々にパフォーマンスが評価されていくと、移動する中で改めてコレットとの愛を誓う。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『サンダンス映画祭』、『ロンドン映画祭』にてプレミア上映された作品となります。
この作品のタイトルにもなっているシドニー=ガブリエル・コレットは、実在したフランスの女性作家となります。
残念ながら毎度の如く、今回も本作の主人公であるシドニー=ガブリエル・コレットについてはまったく知らなかったです。
ただ、映画というのは映像と音響に役者たちが動いてくれるおかげで、簡単にシドニー=ガブリエル・コレットという人物を教えてくれる。
本作は伝記映画という事でセオリーに従って淡々とエピソードを流していくが、やはり、コレットを演じるキーラ・ナイトレイの演技が非常に上手い。
最初は単なる田舎娘が年上で都会で暮らす男性に憧れて結婚したが、実は作家としての才能を持っていた事が発覚する。
ゴーストライターという誰にも知られない作家として生きるが、そこで当然のようにコレットは自分の生きた証拠である作品について考えるようになっていく。
時代はまだ女性の権利がほとんどなく、あくまで男性の付き添い程度の認知しかないが、コレットはそれだけで終わる女性じゃないと分かります。
現代ではようやく同性婚や性別を自由に選べる時代に突入しているが、100年前以上のコレットはも実行していたのです。
いつまでも夫の影で生きていた妻が、己の持つ才能と生き方を切り開いていくが、当時の人々からは相当批判を受けたのでしょう。
いくら同性婚や性別を自由に選べる時代になったとは言え、本人は相当の覚悟がないとその道を歩めないと思います。
そんな今の世の中よりも厳しい時代、自分の生きるべき道を真っ直ぐ歩いたコレットの強さを強烈に感じさせる作品でした。
何よりキーラ・ナイトレイのコレットを通した女性の強さ、あるいは搾取しようとした夫を演じたドミニク・ウェストの演技もまた良かったです。
一つの勉強として伝記映画はいいと思うが、映画としての観点で分析すると、必ずしも万人受けはしないと思います。
あくまで映画が好きな人、こういうタイプの映画が好きな人からは評価は高いが、あまり映画を観ない人にとっては少し退屈に感じられるかもしれない。

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