【陰日向に咲く】VD-851

スポンサーリンク
▼メインジャンル

作品データ

公開年月 2008/01/26
ジャンル ヒューマンドラマ
原作 劇団ひとり 『陰日向に咲く』
監督 平川雄一朗
脚本 金子ありさ
製作 鳥谷能成、小杉善信、ほか
製作国 日本
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

大型台風が接近中の東京、借金苦からオレオレ詐欺に手を染めるもカモになった老婆に親近感を持った青年、若い頃売れない芸人に恋をした母の青春時代をたどる娘。
更に25歳の崖っぷちアイドルと、彼女を応援するアキバ系オタク、大ウソつきのカリスマホームレスに憧れるサラリーマン。
年代も境遇もバラバラな彼らの人生は、大型台風の日に一つに運命が重なるのだった。

登場人物&出演者

シンヤ/沢渡伸也(演:岡田准一)

近年の出演作に『ヘルドッグス』、『ザ・ファブル/殺さない殺し屋』などがあります。

主人公。ギャンブル依存症。観光バスの運転手。借金苦の為に上司から50万を借りるもパチンコで使い果たした。

浅草に来た寿子が落とした百円を拾い、浅草ゴールデンホールで再会して身の上話を聞く。
借金取りからオレオレ詐欺をさせられるが、亡くした母親との関係を思い出して止めた。
オレオレ詐欺の相手がジュピターで、母親としての思いの手紙を読んで父親に謝罪をする。
最後は母親が望んでいた桃の木の前で父親と並んで、一緒に写真を撮って和解を果たした。

池田鳴子/寿子(演:宮崎あおい)

近年の出演作に『あしたの家族』、『あにいもうと』などがあります。

売れない芸人の雷太に恋した母と同じ道をたどる女性。35年前の相方だった雷太を探す為に浅草までやって来た。

浅草ゴールデンホールに入る時にシンヤと再会して一緒に入り、来た理由を説明していた。
実は弁護士で債務整理を専門に扱っていて、相談に来たシンヤの事情を知るも逆ギレされる。
劇場のオーナーからジュピターの住所を聞いて、アパートに来てシンヤと雷太たちと会った。
最後は母親が雷太と一緒にいたかったと絵s爪位して、神社にいると話して再会をさせた。

ゆうすけ(演:塚本高史)

近年の出演作に『TELL ME/hideと見た景色』、『THE 3名様/リモートだけじゃ無理じゃね?』などがあります。

アキバ系のアイドルオタク。漫画喫茶で働きながら、三人組のリーダーとしてみゃーこの行く末を心配している。

みゃーこのDVD発売イベントに来るが、自分たちしかおらず誤魔化そうとするも失敗した。
ゴールデン番組に出たみゃーこの役が悪く、盛り上げようとネットで成りすまし投稿をした。
番組のおかげで世間的に知られてファンが多くなったみゃーこを見て、誰よりも喜んでいた。
最後は感謝のメールを受け取るも、あくまで自分は一人のファンとして彼女を見守っていく。

みゃーこ/武田みやこ(演:平山あや)

代表作に『ウォーターボーイズ』、『いしゃ先生』などがあります。

25歳の崖っぷちアイドル。DVDの発売イベントを開催するも、ゆうすけたちしかおらず人数の少なさに驚いていた。

ゴールデン番組の出演が決まるが、その役がアイドルとかけ離れた汚れ仕事でも懸命にやる。
実は小学生の頃にゆうすけがいた町の出身で、引っ越しをして彼に感謝のメールを送った。
ドロ子として一気に世間へ認知されると、瞬く間に多くのファンがついてイベントが満員に。
最後は握手会でゆうすけがファンとして花束を受け取って、家に大事そうに飾っていた。

リョウタロウ(演:三浦友和)

近年の出演作に『ケイコ/目を澄ませて』、『線は、僕を描く』などがあります。

中年のサラリーマン。人混みをかき分けるように登場したモーゼに何かを感じて、ホームレスに扮し

つまらない会社を休暇にしてホームレスに扮して、モーゼのホラ吹きを聞いて仲間になった。
モーゼの息子がプロ野球選手だと判明して話しかけると、すべてを捨てる覚悟を語られる。
実はシンヤの父親で妻が亡くなって家を出た息子を待っていたが、すべてを捨てると決意。
最後はモーゼの家は別人のモノと知って家に帰り、謝罪した息子を受け入れて写真を撮った。

モーゼ(演:西田敏行)

近年の出演作に『大怪獣のあとしまつ』、『いのちの停車場』などがあります。

カリスマホームレス。20年前に家族を捨ててホームレスになった。新入りのリョウタロウを暖かく迎えた。

プロ野球選手が探偵を雇って父親を探しているという噂になり、それを見て青ざめていた。
リョウタロウの素性をなんとなく分かっていて、すべてを捨てる覚悟について語っていた。
その正体は雷太でジュピターを追うも一緒になれず、彼女の死を知って悲しみシンヤと遭遇。
最後は寿子が来て母親が神社で待っていると言って再会し、またホームレスに戻っていた。

雷太(演:伊藤淳史)

近年の出演作に『未来へのかたち』、『ノースライト』などがあります。

若かりし頃から売れない芸人。35年前に寿子の母と「ゴールデンなる子らい太」というコンビで漫才をしていた。

元々はピン芸人で舞台に立っていたがまったく受けず、上京した鳴子とコンビを組む事に。
順調に人気が出てラジオ番組のレギュラーが決まったが、鳴子よりジュピターを選んで解散。
実はジュピターと一緒になりたくてお笑いをやっていたが、真剣すぎる鳴子から逃げた。
最後はアメリカ兵に暴力を振るわれるジュピターを助けようとして、芸人を辞めてしまう。

ジュピター小鳥(演:緒川たまき)

代表作に『SF サムライ・フィクション』、『乱歩地獄』などがあります。

35年前の浅草ゴールデンホールで花形のストリッパー。劇場の看板ストリッパーとして大人気を誇っていた。

ステージではシスターに扮して「ノーモアウォー」と口にしながら、黄色い傘を持っていた。
実はアメリカ兵と付き合っているが、暴力を何度も振るわれ、言いなりになっていた。
オレオレ詐欺で電話をかけたシンヤと分かりながら、息子として50万円をなんとか貯めた。
最後は病気で亡くなってシンヤたちがやって来て、息子が2歳で亡くなったと事が判明した。

感想

[個人的な評価]

評価 :3.5/5。

本作はお笑い芸人の劇団ひとりの同名小説を実写映画化した作品となります。
この作品は『そのときは彼によろしく』や『約束のネバーランド』で知られる平川雄一朗が監督を務めています。
劇団ひとりは芸人としての才能だけじゃなく、小説家や近年では映画監督としても幅広く活動しています。
近年Netflixで公開された『浅草キッド』で初の映画監督に挑戦していましたが、非常に面白く感動する物語でした。
原作はオムニバス形式でしたが、本作は一本の物語にして群像劇という形に変えていました。
正直言って、この変更はちょっと失敗だったと思いますし、原作が本来持っていた面白さを半減させていると感じました。
やはり、本作はオムニバス形式でそれぞれの物語を描いた上で最終的に登場人物たちが絡むような結末でも良かったと思います。
物語の主人公となるのはギャンブル依存症の青年であるが、それ以上にヒロインとなる母親が昔コンビを組んだ男を探す女性の物語が良かったです。
主人公を岡田准一が演じてラストで父親役の三浦友和と和解するシーンは良かったし、挫折から立ち直っていく姿は良かった。
ただ、それ以上に35年前の物語で漫才コンビを組む才能のない男と、彼の為に必死となって勉強して盛り上げる相方の女性が最も印象に残りました。
他にアイドルとファンの物語、ホームレスとなった男の物語などがあったけど、こっちの方は少しメインと比べて弱かったように思えました。
特にアイドルとファンの物語はメインとまったく関係がなかったので、これは別にバッサリ切っても問題ないと言えます。
しかしながら、本作で最も良かったのは宮崎あおいであり、特に35年前の母親を喜怒哀楽満載で演じている表情が素晴らしかったです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました