【哭悲/THE SADNESS】RE-3780

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作品データ

公開年月 2022/07/01
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ロブ・ジャバズ
脚本 ロブ・ジャバズ
製作 デヴィッド・バーカー
製作国 台湾
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

台湾では未知のウイルス“アルヴィン”の感染拡大が続き、症状が軽微だった事からいつしか人々は警戒も緩んでしまう。
そんな時、ウイルスが突然その正体を現し、感染者が意識を残したまま凶暴化し、欲望のまま残虐行為を重ねていくようになる。
街が一瞬にして地獄と化す中、病院に避難した恋人のカイティンを助ける為、ジュンジョーは血と暴力であふれ返る狂気に飛び込んでいくのだった。

登場人物&出演者

カイティン(演:レジーナ・レイ)

代表作に『Ni zai wo sin shang』などがあります。

主人公。会社員。次週の旅行を楽しみにしていたが、ジュンジョーの仕事が入ったせいで断念する事になる。

準備してジュンジョーに駅まで送ってもらい、電車でビジネスマンに声をかけられていた。
しつこいビジネスマンを拒むと、一人の男性が狂暴化してシェンと一緒に電車から逃げた。
病院を強襲したビジネスマンに追われるが、消化器で反撃して倒し、ウォンに助け出された。
最後は抗体持ちだと判明するも感染したジュンジョーから逃げ、屋上に行くも射殺された。

ジュンジョー(演:ベラント・チュウ)

代表作に『How to Train Our Dragon』、『運命のマッチアップ』などがあります。

ヒロイン。普段はほぼ仕事がなく家にいる事が多い。次週のカイティンとの旅行よりも久々の仕事を優先してしまう。

言い訳をしてカイティンが納得すると、隣人のリンと挨拶してから彼女を駅まで送った。
街で狂暴化した人々から逃げ出し、家に帰るとリンに襲われて右手の指2本を失い逃げ出す。
途中で鎌を手に入れてカイティンから連絡をもらい、病院にいると知るも感染してしまう。
最後は病院でウォンに首を撃たれ、狂暴化した思考をカイティンに話して笑顔で死亡した。

シェン・リーシン(演:アップル・チェン)

代表作に『大いなる飢え』、『Leaving Virginia』などがあります。

カイティンが通勤する電車に別の駅で乗り込んできた肥満の女性。カイティンに席を譲られて座っていた。

一人の男性が狂暴化して次々と人を殺していくと、パニックになってカイティンに驚いた。
ビジネスマンによって左目を傘で貫かれ、次の駅に到着してカイティンとともに逃げ出した。
病院に到着して治療を受けて呆然とすると、ビジネスマンが来て左目をレイプされてしまう。
最後は狂暴化して看護師を食べ、ケヴィンを見かけて仲間が捕まえ、彼の下半身を切り刻む。

ケヴィン(演:ファン・ルーケン)

本作が長編映画デビュー作となります。

台湾大学病院駅にいた駅職員。カイティンとシェンが助けを求めるのに警察の指示でシャッターを閉めてしまう。

ギリギリでカイティンたちが出てくると、ブチ切れたシェンに殴られて鼻血を出してしまう。
一緒に病院まで逃げ出し、カイティンに仕方なくスマホを貸すとアニメオタクだとバレる。
ビジネスマンが病院を強襲してしまうと、すぐに逃げ出して治療を終えたシェンを見捨てる。
最後は狂暴化した人たちから逃げるも、シェンたちに捕まえて下半身をバラバラにされた。

リン(演:ラルフ・チウ)

代表作に『あの頃、君を追いかけた』、『台北セブンラブ』などがあります。

ジュンジョーとカイティンの隣に住んでいる中年男性。ベランダで家庭菜園などをやって定期的に水をやっている。

ちょうど朝にベランダへ出てきたジュンジョーと挨拶し、ウイルスにかかっていると話した。
マスコミが煽るせいで株価が暴落するなど、ウイルスは大した事がないとして主張していた。
街の人々が狂暴となって家に帰ってきたジュンジョーを巨大な園芸ハサミで襲いかかった。
最後はジュンジョーの指を切り落とし、トースターで殴られても笑顔のまま追うとした。

ビジネスマン(演:ワン・ツーチャン)

代表作に『足を探して』、『動物感傷の清晨』などがあります。

カイティンが乗っていた電車に居合わせた中年の男性。小説を読むカイティンの隣に座って声をかけていた。

以前からカイティンと同じ電車で気になって、友達になろうと声をかけるも拒まれてしまう。
乗ってきた一人の男性が狂暴化で殺人を始めると、連動してシェンの左目を傘で刺していた。
病院に逃げ出したカイティンを見つけると、仲間たちと襲撃してシェンの左目をレイプした。
最後はカイティンを追い詰めるが、消化器を食らって倒れ、彼女を挑発するも撲殺された。

ウォン・ジャンリアン博士(演:ラン・ウェイホァ)

代表作に『High Flash/引火点』、『君が最後の初恋』などがあります。

台湾大学病院でウイルス学の主任を務めている。YouTube番組で「アルヴィンウイルス」の危険さを説明した。

病院でまだ工事中だった産婦人科を隔離場所にして、追われるカイティンを助け出した。
3Dプリンターで作った銃で警戒しながら、消毒液で体を洗わさせて状況の説明をしていた。
実は赤ん坊に抗体があるか確かめる為にウイルスを打ち込むが、失敗してゴミ箱に捨てた。
最後はカイティンが抗体持ちと知り、逃げようとして感染したジュンジョーに殺された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3.5/5。

本作は『シッチェス・カタロニア国際映画祭』にて正式出品されたホラー映画となります。
この作品は『ファンタジア国際映画祭』でAward for Best Ferture部門にて最優秀映画賞を受賞しています。
元々は監督のロブ・ジャバズが自主制作の短編映画で作っていて、その完成度の高さから長編映画されたようです。
カナダ人であるロブ・ジャバズ監督は台湾在住で独学でアニメーション製作をして、そこから短編映画を作るようになったようです。
だからこそ台湾が舞台になっていますが、序盤から徐々にギアを上げていくグロテスクさはなかなか強烈だと言えるだろう。
アジア映画でここまでのグロテスクさはそんな多くないので、思い切った描写は苦手な人間ならトラウマ級になると思います。
途中でモザイクが入ってしまうほど下ネタに振り切ったが、それこそ本作に登場するウイルスが三大欲求を刺激する恐ろしさを表現しているのだろう。
ストーリー性はそこまでないのですが、目的は主人公とヒロインが再会するところで、それぞれが狂暴化した人々から逃げていく事がメインとなります。
圧倒的なグロテスクな描写によって本作が最大の魅力を発揮しているけど、どこか『28日後…』を彷彿とさせるようなシーンもありました。
本作はゾンビ映画ではなく、あくまで感染系ホラー映画であり、それをしっかりと認識させる為に感染者たちは意識を持っていて欲望に突き動かされるだけになる。
意識がハッキリとあってモラルに反する行動だと分かっても、それ以上に欲望が上回るような状態はあまりにも危険としか言えない。
理性のブレーキが壊れた状態の人間がどこまで非道で冷徹な状態になるのか、本作は限界まで追い求めるような印象を持ちました。
今後のロブ・ジャバズ監督が作り出すホラー映画に注目するべきで、どのような強烈な作品を作っていくのか期待するしかありません。

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