【本能寺ホテル】RE-3439

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作品データ

公開年月 2016/01/23
ジャンル 時代劇/コメディ
原作 なし
監督 鈴木雅之
脚本 相沢友子
製作 小川晋一、市川南、ほか
製作国 日本
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

勤めていた会社が倒産してしまい、流されるままに恋人のプロポーズを受け入れ、京都へやって来た天真爛漫な女性の倉本繭子。
ふとした手違いから繭子は路地裏にあるレトロな佇まいの本能寺ホテルにチェックインする。
すると、ホテルのエレベーターは1582年の本能寺と繋がっていて、織田信長と出会った繭子は京都の町を見物するなど意外な人柄に惹かれていくのだった。

登場人物&出演者

倉本繭子(演:綾瀬はるか)

近年に出演作に『奥様は、取り扱い注意』、『今夜、ロマンス劇場で』などがあります。

主人公。天然でやりたい事がなくて周りに流される。会社が倒産して恭一との結婚を考えている。

恭一の両親に挨拶する為に京都まで来るが、手違いで「本能寺ホテル」に泊まる事となる。
本能寺の変が起きる直前にタイムトラベルし、当時の織田信長たちと出会って歴史を変える。
何もやりたい事がなくて悩んでいたが、信長と京都の町での散策と考え方に触発されてしまう。
最後は信長からの助言を受けて、恭一との結婚を置いて、歴史の教師をやろうと決めていく。

吉岡恭一(演:平山浩行)

代表作に『男たちの大和/YAMATO』、『ウォーターズ』などがあります。

繭子の恋人で結婚を考えている。京都で仕事をしていて、両親に挨拶させる為に繭子を呼んだ。

職場が倒産した繭子に結婚の話しを勝手に決めていき、有名な料亭「よし岡」を予約していた。
実は「よし岡」の店主である征次郎の息子であり、何も知らなかった繭子に驚かれてしまう。
繭子が自分で何も決められない人間だと決めつけて、勝手に挙式の話しを一人で進める。
最後はなぜか繭子の気持ちを察して、プロポーズを取り止めてもう一度見つめ直そうとした。

吉岡征次郎(演:近藤正臣)

代表作に『動脈列島』、『赤穂城断絶』などがあります。

恭一の父親。京都で「料亭・よし岡」を経営して、予約が取りづらい有名店として知られている。

挨拶にやって来た繭子が料理を食べていたところで来て、紹介もされておらず気付かれなかった。
何をしたいのか繭子に尋ねても迷っていると分かるが、それでも何か見つけられると話した。
金婚式をあげていたが、その前に妻をガンで亡くしていて、店を畳んで大衆食堂を開くと宣言。
最後は信長に会おうとした繭子の気立ての良さをなぜか褒めて、立ち去った彼女を見ていた。

加奈(演:平岩紙)

代表作に『美しい島キリシマ』、『ハッピーフライト』などがあります。

恭一の高校生時代の同級生。京都の宝石店に勤める。繭子との結婚を考えていた恭一から聞いた。

繭子と直接話して女の勘から人生に迷っていると分かるが、何も理解しない恭一に意見をした。
一方的に決めつける恭一の圧力に何も言い返せず、それでも繭子の深層心理を読んでいた。
最後は結婚指輪を購入した恭一に商品を渡し、もう一度繭子の気持ちを考慮するべきと話した。

支配人(演:風間杜夫)

代表作に『蒲田行進曲』、『人生劇場』などがあります。

古い佇まいの「本能寺ホテル」の支配人。お客様第一で決して出しゃばらずにサービスを提供する。

手違いで本来のホテルに泊まれなかった繭子がやって来ると、部屋が空いていると案内していた。
フロントに飾っているオルゴールが壊れていたが、繭子がエレベーターに乗って作動したと知る。
繭子からエレベーターが戦国時代に繋がると言われるが、一緒に乗っても何も起きずに迷惑する。
最後は繭子から金平糖を渡され、試しに自分もやってみると、同じくタイムトラベルをした。

明智光秀(演:高嶋政宏)

代表作に『ゴジラ vs メカゴジラ』、『キングダム』などがあります。

織田信長の家臣。信長に従って天下統一を目前にして、中国地方の攻略をする秀吉の応援に向かう。

実は過去にマズイ魚料理を信長に出したせいで、蘭丸が代わりに頭を鉄扇で叩かれてしまう。
命令通りに秀吉の為に中国地方へ向けて出陣したが、途中で気持ちが変わって本能寺に戻った。
最後は狂ったように信長を討とう本能寺を襲撃するが、結局は見つけられず右往左往していた。

森蘭丸(演:濱田岳)

近年に出演作に『おらおらでひとりいぐも』、『喜劇/愛妻物語』などがあります。

織田信長の小姓。天下統一を目前にした信長に付き従って他の家臣たちと本能寺に来ていた。

タイムトラベルしてきた繭子と最初に出会い、胃の調子が悪くて彼女から胃腸薬をもらう。
信長が冷酷非道だと不満を漏らすが、何も考えない繭子の行動に振り回されて立場が危うくなる。
自害直前の信長に会いに来た繭子を案内して、用を済ますと客人だから斬られないと安心させた。
最後は恐れる大きな存在の信長は冷酷非道だと話すが、命を捧げるほどの価値があると話した。

織田信長(演:堤真一)

近年に出演作に『砕け散るところを見せてあげる』、『望み』などがあります。

ヒロイン。中国地方の平定で天下統一を目前にして、家臣たちと本能寺に滞在していた。

未来からやって来た繭子が無礼な態度を取るが、彼女の残したチラシから未来人だと確信する。
どうしても繭子について気になって、何度かタイムトラベルしてきた彼女から話しを聞いた。
繭子から明智光秀が謀反を起こすと知るが、歴史の通りに逃げる事なく秀吉に後事を託していた。
最後は自害直前に繭子がやって来ると、太平の世を望んでいたと説明して歴史の通りに従った。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『プリンセス・トヨトミ』で知られる鈴木雅之が監督を務める作品となります。
みんな大好き戦国時代が登場しますが、この作品においてウィキペディアで調べた程度の時代考証となっています。
ちゃんと戦国時代を知る人間が鑑賞すると、ブチ切れるかもしれないぐらい適当な描写になっていると感じた。
そもそも、『プリンセス・トヨトミ』の監督が手がけているので、正しい時代考証など期待する方がお門違いだと思います。
まず、主人公の繭子を演じる綾瀬はるかですが、完全に彼女のイメージを崩さないキャラクターに仕上がっています。
これが上手く作用すればハマリ役になるけど、残念ながら本作では物語に合わせようとして一貫性のないキャラクターになってしまった。
普段は自分の意見を言えず、周りに流されるような性格なのに、戦国時代へ来ると積極的になってキャラクターが崩壊しています。
いくら鈍感で天然な性格であっても、雰囲気で察する事ができるし、見ず知らずの場所でいきなり出しゃばる事はしないはず。
どうしても目立たないといけないから、織田信長に存在を示すシーンがあまりにも強引すぎて脚本のヘタクソさにギャグかと思いました。
織田信長役の堤真一は今回コミカルな演技を封印して、実はいい人の信長という奇をてらったようで使い古された設定を無難にこなしていました。
あくまで無難にこなしているせいで尖った部分がまったくなく、堤真一を使った意味が単なる客寄せパンダにしか感じられなかった。
あとは森蘭丸役の濱田岳は頑張っていましたが、土台からファンタジーになっているので、これはこれで許されるかもしれない。
全体的に時代考証を無視した時代劇ファンタジーとなっているので、それを自分に言い聞かせながらじゃないとイライラしてしまう。
天下統一という大きな野望を他人に託す信長の考え方があまりにもご都合主義で、謀反を起こした光秀だって大義どころか理由すら語っていない。
物語の中心は主人公が何かやりたい事を見つけるだけで、それがちゃんとした形じゃなく、まさかのフワッとしたモノという落としどころも納得できない。
とりあえず、織田信長は珍しい物好きという設定を安易に使いすぎで、ギャップを狙っているようで実はなっていない設定も今さら感しかなかった。

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