【クローゼット】VD-869

スポンサーリンク
▼メインジャンル

作品データ

公開年月 2020/12/18
ジャンル ホラー/サスペンス
原作 なし
監督 キム・グァンビン
脚本 キム・グァンビン
製作 カン・ミョンチャン、ユン・ジョンビン
製作国 韓国
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

最愛の妻を突然の事故で失い、悲しみから立ち直れずにいるサンウォンは、心を閉ざした一人娘イナとの関係もギクシャクしていた。
そこで心機一転を期して新居へ引っ越すと、イナは少しずつ明るさを取り戻していくが、時を同じくしてサンウォンは娘の部屋のクローゼットから奇妙な声を耳にした。
そしてある日、イナが忽然と姿を消してしまい、手がかりがないまま1ヶ月が経過して憔悴しきったサンウォンの前にギョンフンと名乗る謎の男が現れるのだった。

登場人物&出演者

ヨン・サンウォン(演:ハ・ジョンウ)

代表作に『神と共に』シリーズ、『白頭山大噴火』などがあります。

主人公。公共事業の建築家。自分の運転ミスで妻を亡くしたせいでパニック障害を患う。一人娘と仲が悪化している。

新居に引っ越してから娘が元気となるが、仕事の都合で出張する事になって揉めてしまう。
仕事から帰ると娘が行方不明となり、ニュースに訴えるも逆に犯人だとして怪しまれていた。
ギョンフンの説明を受けて悪霊から連れ戻すと分かり、娘を助ける為に協力する事となった。
最後はギョンフンの協力で異界に行き、ミョンジンに謝罪して、娘を連れ戻す事に成功した。

ホ・ギョンフン(演:キム・ナムギル)

代表作に『パイレーツ』、『感染家族』などがあります。

退魔師。悪霊退治を生業にしており、過去にはテレビ出演していた。業界ではナンバーワンと自称している。

ニュースでサンウォンの事件を知って、住所を突き止めて押しかける形で退治を申し出た。
過去に行方不明となった子供たちと同じで、サンウォンを説得して連れ戻そうと試みる。
強力な怨念を持つミョンジンに意識不明とされるが、目を覚ましてサンウォンを異界へ送る。
最後は死んだ母親を異界へ送ってミョンジンを説得し、サンウォンたちを戻す事に成功した。

ヨン・イナ(演:ホ・ユル)

本作が長編映画デビュー作となります。

サンウォンの一人娘。母親を交通事故で亡くしたせいで心を閉ざしている。仕事で家を空ける父親との仲が悪い。

当初は気乗りしなかったが、クローゼットから悪霊が現れて友達となった事で気持ちが変化。
次第に気性が荒くなっていき、部屋の物を破壊するようになって父親を悩ませてしまう。
ベビーシッターを脅し帰らせると、すべてが嫌になってクローゼットの中へ引き込まれた。
最後は異界まで来た父親とギョンフンの力で元に戻り、現実世界へ戻って絆を取り戻した。

チョ(演:パク・ソンウン)

代表作に『新しい世界』、『僕の中のあいつ』などがあります。

ミョンジンの父親。娘が10年前に行方不明となってから、人を避けて山に変な置物を置いて一人でこもっていた。

倒れたギョンフンからミョンジンの名前を聞いたサンウォンが来て、不機嫌そうに対応する。
同じ境遇にあるサンウォンからの言葉を遮って追い返そうとして、娘の人形を見て変わった。
ミョンジンに居場所がバレて襲われてしまい、クローゼットから異界へ連れて行かれた。
最後は異界に来たサンウォンを襲ったが、ミョンジンの怨念で首を紐で釣られて捕らわれた。

チョ・ミョンジン(演:キム・シア)

代表作に『虐待の証明』、『キル・ボクスン』などがあります。

チョの一人娘。父親は借金にまみれた生活を送っていて、病気の母親を抱える劣悪な環境で暮らしていた。

ついに父親が自分の手で母親を殺害し、クローゼットに閉じ込められ火事によって死亡した。
怨念となって異界で子供だけの世界を作り、周波数の合った同じ子供たちを連れ去っていた。
サンウォンとギョンフンのタッグで異界に踏み込まれ、強力な怨念で優位性を保っていた。
最後は母親を呼び出したギョンフンの説得で元に戻って、イナたちを解放して成仏をした。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は韓国で初登場1位を記録したホラーサスペンス映画です。
この作品はキム・グァンビンにとって長編映画監督デビュー作となります。
韓国映画というのは同じアジア圏になる邦画と大きく違って、かなり感情の表現が強烈でストレートな作品が非常に多いです。
更に社会問題や家庭問題などを取り上げながら、鑑賞している側に強烈すぎるメッセージも表現する作品にとって土台にもなっています。
本作はクローゼットから現れる悪霊がメインとなるが、その中には子供たちが背負った悲しい現実があるという表現になっています。
海外でもクローゼットや箪笥から悪霊や妖怪が出てくるような伝説や民間伝承が存在し、決して珍しい事ではないと分かります。
そんな本作では家に取り憑いた悪霊ではなく、周波数と環境が合ってしまった子供たちを連れ去る設定になっています。
その扉がクローゼットであるけど、そうなった理由はしっかりと劇中に描かれていて納得のできる設定だと言えます。
韓国では5割以上の国民がキリスト教を信仰しているので、基本的には神父や牧師が出てきて悪魔祓いなどをする作品が多い。
ただ、本作では韓国でもよく見る祈祷師の類が登場しており、主人公を助ける退魔師もまた独自の儀式などを使っていました。
その考え方も非常に面白く、クローゼットを異界との出入り口にしていて、祈りなどで繋ぎ止める事ができるアクション性もありました。
しかし、本作におけるメッセージ性として放置や虐待を受ける子供たちの境遇であり、主人公もまた自分の過ちに気付かされるような内容となっている。
子供が必死に訴えても気付かない状況に振り回され、ようやく失ってから真実を知って親として役目を果たそうと分かる流れとなる。
さすがにラストでは荒唐無稽すぎる展開となったが、スッキリした終わり方になって救われたところに良さがありました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました