作品データ
あらすじ
「プラットフォーム」と呼ばれる垂直自主管理センターは、面接した人間から一生食べたい食べ物を聞き出していた。
24階層に収容されたペレンプアンは目覚めると、同室となったザミアティンと秩序と法を守るとするダギン・バビの存在を知る。
21階層でトラブルが発生し、秩序と法を守って最下層まで食べ物を送り届けるべくペレンプアンとザミアティンは管理する事になるのだった。
登場人物&出演者
・ペレンプアン(演:ミレナ・スミット)
代表作に『パラレル・マザーズ』、『ティン&ティナ/双子の祈り』などがあります。
24階層にいた細身の女性。別れた恋人が作った「ハムコロッケ」を希望した。時間を忘れる為に穴へ来た。
ロベスピエールが秩序を守るべきだと強く言い聞かせ、ザミアティンの暴走を止めていた。
壁に地獄絵図を描くも翌月に180階層に飛ばされ、ザミアティンの焼身自殺を見送った。
サハバトの影響で反逆したせいで右腕を失い、トリマガシと出会うと仲間を集めていた。
最後はダギン・バビを倒して最下層まで行って役目を終え、次に来たゴレンと再会を果たす。
・ザミアティン(演:ホヴィク・ケウチケリアン)
代表作に『アサシンクリード』、『ひとつの愛』などがあります。
24階層で目覚めた肥満体の男。穴へ入る前に「ピザ」を希望した。両親を焼き殺そうとして思い留まった。
21階層にピザを食われてキレるが、ロベスピエールとペレンプアンの説得で思い留まった。
数学を大学で研究していたとペレンプアンに話すが、実際は16歳で高校を中退している。
ロベスピエールに管理者として託されるが、つまみ食いをして翌月には180階層になった。最後はつまみ食いがバレていて、助けてくれたペレンプアンの為に焼身自殺を果たした。
・サハバト(演:ナタリア・テナ)
代表作に『ハリー・ポッター』シリーズ、『愛欲の渦』などがあります。
51階層で目覚めた左腕のない女性。穴へ入る前に「プラム」を希望した。自前の枕を持ち込んでいる。
ザミアティンを失って呆然とするペレンプアンと違い、明らかな目的を持って行動する。
実は半年前に穴へ来ていて、当時の同室の女性に色々と教わるもダギン・バビに処刑された。
恨みを晴らす為に復讐を考えている一方で、穴から脱出する方法を探っているという。
最後はダギン・バビに先回りされて捕まると、抵抗できないまま無惨な処刑をされてしまう。
・トリマガシ(演:ソリオン・エギレオル)
代表作に『Felicidad Perfecta, La』、『プラットフォーム』などがあります。
72階層で目覚めた老人。穴へ入る前に「パン」を希望した。パンが切れているか心配して包丁を持ち込む。
同室となったペレンプアンが上下の人間と話さないと決めると、その意見に同調していた。
仲間を集めてダギン・バビに反逆するペレンプアンに従い、一緒に下へ向かっていった。
ダギン・バビが食事を与えない状況になると、彼の仲間を食べるという提案で盛り上がった。
最後は抗争でなぜか無傷で生き残ると、最下層へ行こうとするペレンプアンを見送った。
・ロベスピエール(演:バスティアン・ウゲット)
代表作に『危険なプロット』、『ウルフズ・コール』などがあります。
23階層にいた細身の男性。自身をロイヤリストと呼んでいる。穴の秩序を絶対に守らせようとする。
希望した食べ物以外を食べようとしたザミアティンを止めて、なんとか説得しようとした。
同調したペレンプアンがザミアティンの暴走を止めると、秩序と法が救いだと強調していた。
21階層の反逆者を懲らしめる為に戦うが、パートナーの死でダギン・バビを探しに行く。
最後は反逆者を扇動したペレンプアンのせいで捕まり、彼らの食料にされて亡霊となった。
・ダギン・バビ(演:オスカル・ハエナダ)
代表作に『パイレーツ・オブ・カビリアン/生命の泉』、『ランボー/ラスト・ブラッド』などがあります。
「油注がれし者」と呼ばれる。平等に食べ物を分けようとする秩序と法を守らせるグループのリーダー。
両目を抉られて盲目であるが、絶対的な忠誠心を持つ仲間によって秩序と法を守らせている。
自分たちが決めた秩序と法を破った者を罰していくが、徐々に過激さが増してしまっている。
仲間を集めて反逆するペレンプアンと対立し、彼らを弱らせて倒そうとして時間をかける。
最後は反逆者たちとの戦いで瀕死状態となって、ペレンプアンに穴へ落とされてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は2019年に公開された『プラットフォーム』の続編となります。
前作もかなり作家性が強く意味不明な箇所が多く、何より聖書からの引用を大量にやっているから日本人にとっては難しすぎる内容でした。
それでまさかの続編が出たという事で、前作における謎が解かれると思って期待して鑑賞しました。
いくらか前作の謎である1ヶ月の入れ替えの仕組みが判明したが、他の謎は解明されるどころか意味不明さが増しています。
1作目ではシステムについての説明と、理不尽な状況を描きながら主人公がなんとか答えを導き出そうとしていました。
しかし、続編となった本作は単なる秩序と無秩序が争っているだけで、意味不明な中身をぶち込んだだけになったような印象でした。
何より本作は前作からの続編だと思ったら、実は前日譚となっていて今回の主人公と前回の主人公の関係性が明らかになっていました。
ただ、本当に必要な説明など最初からするつもりはなく、あくまで本作は監督の自己満足となっていました。
前作については少しだけエンターテインメント性があって、理不尽なシステムというところも面白く感じました。
ですが、本作は単なる人間の争いに終結してしまい、不気味さよりも人間の醜さを描きたかったのかもしれません。
監督が謎を残しているというより、鑑賞する者に対してそれぞれ考えさせるような作品の構造になっているから考察してもムダだと思います。
ただ、前作よりも残念ながらインパクトが薄まっている事で劣化しているので、3作目は作らない方がいいと感じました。
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