【ヨンガシ/変種増殖】VD-856

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作品データ

公開年月 2012/07/05
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 パク・ジョンウ
脚本 パク・ジョンウ
製作 キム・サンオ
製作国 韓国
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

韓国全土の河川で次々と原因不明の変死体が発見される。
その原因は人間の身体に寄生して脳を乗っ取り、入水自殺させるという変種の寄生虫「ヨンガシ」だと判明する。
致死率100%の寄生虫は韓国全土で瞬く間に広がり、収集不可能な事態に発展する中、製薬会社の営業で働くジェヒョクはヨンガシに感染した妻子を助けようと奮闘するのだった。

登場人物&出演者

イム・ジェヒョク(演:キム・ミョンミン)

代表作に『エンドレス/繰り返される悪夢』、『ムルゲ/王朝の怪物』などがあります。

主人公。弟の勧めで製薬会社に研究者として就職するが、業績が傾いて営業職にされて接待の毎日に辟易する。

上司にも大声を出すほどイライラしているが、妻と子供たちが感染したと知って慌てて帰る。
発作を起こした妻たちを必死に抑え込み、施設まで連れて単独で特効薬を探すも失敗する。
弟の捜査で特効薬の在庫を知って駆けつけるが、火をつけられてヨンジュに助け出された。
最後は生薬からコピーが作れるとヨンジュに伝え、家族が治って元の生活に戻り笑顔になる。

ギョンスン(演:ムン・ジョンヒ)

代表作に『明日へ』、『暗殺殺人』などがあります。

ジェヒョクの妻。本来は研究者だった夫が営業職に回され、イライラする中で毎回子供たちと何かを食べていた。

せっかく弟が持ってきたピザを食べていたが、夫に下品だとして言われるも気にしなかった。
異様に食事と水を取るようになっていて、慌てて帰ってきた夫に感染の可能性を言われた。
発作で川を求めるようになるが、なんとか夫に掴まれて子供たちと危機を脱して施設に行く。
最後は何度も発作を起こして耐えて、夫が生薬からコピーする案で助かって元の生活に戻る。

イム・ジェピル(演:キム・ドンワン)

代表作に『グローリーデイ』、『覗き屋』などがあります。

ジェヒョクの弟で刑事。兄をジョア製薬会社に就職させる助言をして失敗させ、そのせいで縁を切られる状態にある。

甥の誕生日で家を訪れてピザを持ってくるが、兄と外で会うと追い出される形で拒まれた。
川での遺体の捜査をしていくと、村長から怪しい男たちの話しを聞いて株の調査で裏を知る。
兄に特効薬があるとして倉庫に合流するが、何者かに火をつけられてヨンジュに助けられた。
最後は生薬を他の製薬会社に配るついでに上司へ報告し、CEOの悪事を暴いて逮捕させた。

ソン・ヨンジュ(演:イ・ハニ)

代表作に『ブラザー』、『エクストリーム・ジョブ』などがあります。

ジェピルの恋人で大学院の研究員。ジェヒョクの紹介でジェピルと付き合うが、彼の株投資に不満を持つ。

今度はジェピルが自分に株投資の話しを持ちかけてケンカし、ジェヒョクに相談をしていた。
ヨンガシによって感染が広がっていくと、テウォンの対策に不満を漏らすも否定されていた。
隠された特効薬が何者かに燃やされ、呆然としていたジェヒョクから生薬からコピーを聞く。
最後は対策本部に電話して生薬のコピーを話し、ついでにジョア製薬会社の悪事をバラした。

ファン博士(演:カン・シニル)

代表作に『シルミド』、『黒い家』などがあります。

大学院の教授。警察官が遺体から出てきた寄生虫を発見し、大学へ運ばれるとすぐにハリガネムシの一種だと判明した。

突然変異したハリガネムシだとチーフに説明し、人間には絶対に寄生する虫じゃないと話す。
寄生虫はどのような過程を経て感染し、宿主はどのような行動で死に至るのか丁寧に説明。
詳しく検査して内蔵の一部になっていると分かり、手術で除去できず薬のみだと結論を出す。
最後はジョア製薬会社の買収では間に合わないと警告し、隔離された感染者の死を予告した。

テウォン(演:チョ・ドッキョン)

代表作に『GABI/ガビ 国境の愛』、『デジャブ』などがあります。

政府緊急対策本部のチーフ。韓国全土で起きた謎の入水自殺について調査し、豊富な経験と知識で対策を講じる。

ただの研究員であるヨンジュから意見されるが、自分は正しいと疑わず隔離に失敗していた。
発作を起こした感染者たちが連鎖的に川へ飛び込み、翌日に大量の死体が上がって戸惑う。
今度は暴走する可能性のある感染者を隔離し、家族たちを追い出して暴動が起きそうになる。
最後は劣悪な隔離生活をSNSに流されてパニックが広がり、スマホの没収し反感を買われた。

ジェームズ・キム(演:イ・ヒョンチョル)

代表作に『達磨よ、ソウルに行こう!』、『聖女/Mad Sister』などがあります。

ジョア製薬会社のCEO。多くの韓国人を死に至らしめる寄生虫の特効薬として、自社の「ウィンダゾール」が持ち上がる。

実際にはすでに生産を終了している状態であり、再稼働するには時間がかかると説明する。
すぐに生産を始めるも古い機械のせいでオーバーロードし、中止して国から呼び出される。
外資が株主のせいで成分の公表ができず、韓国政府に法外な金額で会社を買い取る事になる。
最後はジェヒョクたちによって悪事がバラされ、契約されず世紀の極悪人として逮捕された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『第33回青龍映画賞』にて助演女優賞を受賞しています。
この作品は『韓国映画セレクション2013春』にて上映されています。
ゾンビ映画に近いモノがあるけど、近年では新型コロナウイルスによる世界的大流行のような現象とも重なる部分があります。
最初は原因不明の水死体があがっていき、異様な光景の中で寄生虫が原因だと分かっても動かない対策本部の無能さを見せてくれています。
こういうタイプの作品では、政府や対策本部などは無能であり、主人公たちが解決のヒントを見出すパターンが非常に多いです。
本作もまさにそのような型にハマった作品であるけど、そこは韓国映画という事でずっと激しい感情をストレートにぶつけています。
主人公は仕事が上手くいかなくてイライラしているし、対策本部のチーフもブチ切れているし、国民も暴動が起きる手前に緊張感に満ちている。
そこら辺は韓国映画だからこそ出させるむき出しの感情であり、追い詰められた人間たちのり性がぶっ飛んでいるパニックもしっかりと描いています。
その中で寄生虫を仕掛けた製薬会社の陰謀も並行していて、結果的に主人公たちが解決の糸口を見つけて多くの人命が助かるという結末になる。
世の中、どこも金の為になんでもやるような闇があるかもしれないが、さすがに本作のような過激なモノはそこまでないとも言える。
主人公は家族の為に働いているはずなのに、上手くいかないからって家族にブチ切れるのはなんだか本末転倒にも感じてしまった部分があります。
ただ、これは現実でもある話しなので、リアルである分、やるせないような主人公の気持ちも伝わってきます。
途中で特効薬を手に入れて善人ぶったせいで他人にバレて、結局は失うところも人生における失敗の比喩にもなっていると感じました。
続編を匂わせるような終わり方になっているが、現在でもそのような話しがないので、残念ながら本作で完結していると思います。

コメント

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