【クライ・マッチョ】VD-787

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洋画

作品データ

公開年月 2021/09/17
ジャンル ヒューマンドラマ
原作 N・リチャード・ナッシュ 『クライ・マッチョ』
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ニック・シェンク、N・リチャード・ナッシュ
製作 アルバート・S・ラディ、ティム・ムーア、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

1978年、マイク・ミロはかつてロデオで名を馳せたが、現在は落ちぶれ馬の調教師として生計を立てていた。
マイクはある日、メキシコでアルコール依存症の母親と暮らす少年ラフォをテキサスに住む父親の元に送り届け仕事を引き受ける。
ラフォは闘鶏用のニワトリ“クライ・マッチョ”を相棒にストリートで生きていて、マイクと一緒にアメリカへ行くもメキシコの警察など追われる事になるのだった。

登場人物&出演者

マイク・ミロ(演:クリント・イーストウッド)

近年の出演作に『運び屋』、『人生の特等席』などがあります。

主人公。ロデオ界のスターだった調教師。妻子を事故で亡くして荒れていたが、ハワードのおかげで人生を取り戻した。

高齢の為にクビとなったが、ラフォをメキシコから連れ出す為にハワードから頼まれ受けた。
レタに会ってヤバさを知るが、すぐにラフォを見つけて父親が待っていると説得し連れ出す。
道中にマルタの店で世話になっていくと、家族ぐるみの付き合いで心の拠り所を見つけた。
最後はラフォを無事に送り届け、アメリカに入らずマルタたちがいる場所へ戻っていった。

ラファエル・“ラフォ”・ポルク(演:エドゥアルド・ミネット)

代表作に『女王トミュリス/史上最強の戦士』、『Matando Cabos 2, La Máscara del Máscara』などがあります。

ヒロイン。闘鶏用のニワトリ“クライ・マッチョ”を相棒にストリートチルドレンとして生きていた。

母親と連れ込む男から日常的に暴力を受けていた事から、まだ安全な路上生活を選択した。
マイロが父親の元に連れていくと聞いて、馬や牧場が待っていると聞いてその気になる。
両親のせいで人を信用しないが、マイロやマルタとの交流を経て気持ちが変わっていった。
最後は父親のウソを知って一度怒るが、マイロの言葉を聞いてテキサスに行く事を決めた。

マルタ(演:ナタリア・トラヴェン)

代表作に『コラテラル・ダメージ』、『トレード』などがあります。

田舎町にあるレストランの女性オーナー。数年前に娘夫婦を病気で亡くし、孫たちを引き取って面倒をみている。

マイロたちが道中に立ち寄ると、連邦警察に追われていると気づいて店を閉じて追い返した。
最初からマイロに魅力を感じていて、ラフォから真実を聞いて彼らを温かく迎えていた。
連邦警察の捜査で戻ってきたマイロを歓迎し、そのまま彼との距離を縮めて親密になった。
最後はラフォを国境まで送ったマイロが戻ってくると、彼を歓迎して店で一緒に踊っていた。

ハワード・ポルク(演:ドワイト・ヨアカム)

代表作に『パニック・ルーム』アドレナリン:ハイ・ボルテージ』などがあります。

ラフォの父親でマイクの雇い主。マイクが高齢で新たな調教師を迎えた事から、彼をクビにしてしまう。

息子を取り戻したいという事をマイロに相談し、メキシコから連れてくる依頼をしていた。
過去に荒れていたマイロを自分が所有する馬の調教師として迎え、彼の人生を助けている。
レタの部下による邪魔で時間がかかると聞いて、息子が金になるとマイロに強く言っていた。
最後は国境までマイロが息子を連れてくると、すでに手続きを済ませて両手を広げて迎えた。

レタ(演:フェルナンダ・ウレホラ)

代表作に『Tráiganme la Cabeza de la Mujer Metralleta』、『ブルー・ミラクル』などがあります。

ハワードの妻でラフォの母親。メキシコで豪邸に住んでいて、毎晩のようにパーティを開いて遊んでいる。

マイロがラフォを父親の元に連れていくと言われ、ムリだと考えて素直に居場所を教えた。
実際にラフォが父親の元に行くとマイロから聞くと、息子は自分のモノだと譲ろうとしない。
逆にマイロを誘拐で連邦警察に訴えると脅し、前に来た人間たちの結末を話して納得させた。
最後はマイロをベッドに誘うも拒否された事でブチ切れ、アウレリオに監視させていた。

アウレリオ(演:オラシオ・ガルシア・ロハス)

代表作に『モレニータ・スキャンダル/消えた聖女』、『バトル・オールナイト/武装集団の襲来』などがあります。

レタの手下。常にレタの傍にいてボディガードのような事をして、彼女の下す指示に対して動いていく。

ラフォを父親の元に連れていくマイロをレタの前に出し、身分証明書などを取り出していた。
マイロがラフォを見つけて父親の元に連れていくと宣言し、レタの指示で監視する事になる。
一度はラフォを強引に連れ出そうとしたが、虐待されていると言われ周囲の人間が止めた。
最後は銃を向けるもマッチョに襲われ、マイロたちが有利になって車を持っていかれていた。

感想

[個人的な評価]

評価 :3.5/5。

本作は1971年にN・リチャード・ナッシュが執筆した同名小説を実写映画化した作品です。
この作品は一度アーノルド・シュワルツェネッガーで主演が決まったが、スキャンダルによる原因で製作が中止になっています。
クリント・イーストウッドが久しぶりの主演と監督を務めた作品となっていて、公開当時は御年91歳という高齢ながらしっかりと魅せてくれます。
監督としてのクリント・イーストウッドは「強さの表現」にこだわっている印象があって、本作ではまさにストレートなタイトルになっています。
主人公はロデオのスターだったが、公私ともに人生を狂わせる出来事で引退して調教師として静かに余生を過ごしていた。
そこに元雇い主からメキシコにいる息子を連れてくる仕事を任せられ、それによって主人公の人生が大きく変わっていきます。
確かにクリント・イーストウッドは91歳という高齢であり、その歩き方も仕方ないとは言え、衰えを感じさせる部分がありました。
それでも眼光は相変わらず鋭く、強さと優しさ、それに長年培った経験から何事にも動じない行動力もまた素晴らしかったです。
特にクリント・イーストウッドは若者との交流も描く事が多く、本作もストレートに人を信じない少年の心を開かせる成長物語にもなっています。
道中に立ち寄った未亡人の食堂で彼女の孫たちと仲良くなっていく柔らかい雰囲気も、個人的にはいいなと思ってしまったぐらい良かったです。
決して激しいアクションがあるワケじゃなく、主人公が殴り倒される事はないが、しっかりと物語の中に引き込むだけの魅力があると思います。
91歳であっても第一線で活躍するクリント・イーストウッドは、若者たちに自分の映画を通して人生観を語り、何より「強さ」をどのように扱うべきか教えてくれる。
多くのモノを失った主人公が最後に心の拠り所を見つけたラストは、鑑賞している側が求めていたハッピーエンドの期待にちゃんと応えてくれていました。
まだまだクリント・イーストウッドには活躍して欲しいが、もしかすると、本作が最後になるかもしれないと思うと感慨深いモノがあります。

コメント

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