【ナニー】VD-880

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洋画

作品データ

公開年月 2022/01/22
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ニキヤトゥ・ジュース
脚本 ニキヤトゥ・ジュース
製作 ニッキア・ムルテリー、ダニエラ・タンプリン・ランドバーグ、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

アイシャはニューヨークで特権階級の夫婦に雇われた不法就労のナニー。
西アフリカに置いてきた息子をニューヨークに迎え入れるべく準備をしていると、恐ろしい何かの存在がアイシャの現実の世界に侵入していく。
アイシャが苦労をしながら実現させようとしてきたアメリカンドリームが、何かの存在によって音を立てて崩れ始めるのだった。

登場人物&出演者

アイシャ(演:アナ・ディオプ)

代表作に『キングのメッセージ』、『アス』などがあります。

主人公。セネガル出身でニューヨークに来て子供の面倒を見るナニーとして働く。母国では教師をしていて息子がいる。

金を貯め息子をニューヨークに呼ぼうと、ローズのナニーとして働くも労働時間に問題ある。
エイミーの家に何度か泊まっていると、不気味な何かの存在を感じ取って不安が募っていく。
長時間労働と残業代未払いからエイミーに直接話し、受け取るも息子の死を知って絶望した。
最後は入水自殺を試みるも失敗し、妊娠が発覚してマリクたちと一緒に暮らす事になった。

マリク(演:シンカ・ウォールズ)

代表作に『シャーク・ナイト』、『アザーフッド/私の人生』などがあります。

高級マンションの受付係をしている。仕事初日に来たアイシャの受付をして、ひと目で気に入って声をかける。

帰宅途中でアイシャに声をかけられると、満面の笑みで応じるもデートの誘いができず。
息子がいるとアイシャが知ると、デートに誘う機会をもらって祖母にも合わせていた。
アイシャと似たような境遇から恋人となるが、彼女の息子が亡くなったと知り一緒に悲しむ。
最後はアイシャが妊娠していると分かり、出直す為に一緒に暮らして家族の一員に迎えた。

キャサリン(演:レスリー・アガムズ)

代表作に『ハイジャック』、『デッドプール』シリーズなどがあります。

マリクの祖母。生まれつきの透視能力を持っている。娘も不思議な力を持っていたが、制御できずに死んでいる。

母親の暴走が孫まで影響を与えるとして警察を呼ぶほどだが、差別を受けた事を根に持つ。
孫とデートするアイシャがやって来ると、彼女に取り憑いている「ナミワタ」について語る。
幻覚を見て溺れそうになったアイシャが事情を聞くと、彼らからの警告として伝えていた。
最後は息子を失ったアイシャを励まし、孫との間に子を授かると彼女を家族として迎えた。

ローズ(演:ローズ・デッカー)

本作が長編映画デビュー作となります。

特権階級の金持ち夫婦の一人娘。両親が仕事の忙しさで育児する時間がなく、アイシャがナニーとしてやって来る。

以前は食事をあまりしなかったが、アイシャのセネガル料理が気に入ってよく食べていた。
アイシャに対して母親以上に懐いていくが、急に姿を消して彼女を振り回してしまっていた。
実はラミンの姿を何度か目撃していて、自分から母親を奪っているとして嫉妬されていた。
最後は息子を亡くした事実を知ったアイシャが仕事を辞め、もう会う事がなくなってしまう。

アダム(演:モーガン・スペクター)

代表作に『バーニング・スカイ』、『ボストン・キラー:消えた絞殺魔』などがあります。

特権階級の金持ち夫婦の夫。フランスで仕事をしていたが、発生した暴動のせいで帰国する事となってしまう。

アイシャを雇うとエイミーから聞いていたが、すでに働いている事を知らず帰宅後に驚いた。
妻とは微妙な関係となっていて、家で仕事をしてもどこにいるのか把握できない状態にある。
アイシャが優秀だとして褒めていて、給料の支払いが滞っていると分かって妻に話しをする。
最後はアイシャに金を払うが、調子に乗って肉体関係を求めようとして避けられてしまう。

エイミー(演:ミシェル・モナハン)

近年の出演作に『ブラック・サイト/危険区域』、『ザ・クラスト:レガシー』などがあります。

特権階級の金持ち夫婦の妻。仕事に忙殺される日々を送っている事から、アイシャを娘のローズのナニーとして雇う。

仕事と夫との不仲のせいでストレスが溜まり、アイシャへの支払いを何度か忘れてしまう。
娘が食欲旺盛となって喜んでいたが、アイシャの時間を多く奪って残業代も払わずにいた。
昇進を果たすも給料が上がらず、娘に辛い食べ物をあげるアイシャにブチ切れ愚痴をこぼす。
最後は残業代をマトモにもらっていないアイシャから指摘され、素直に金を渡す事となった。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『サンダンス映画祭』にて審査員賞を受賞しています。
この作品は「ブラムハウス・プロダクションズ」が製作を務めています。
題材として古代のアフリカから語り継がれる「ナミワタ」を使っていて、これは性的魅力、富や子宝を招くと言われています。
主人公のアイシャはセネガルからの移民であり、妊娠していた時に夫に捨てられ、単身アメリカに来て金を稼ごうとしているような生活を送る。
本来なら主人公は地元の言葉だけじゃなく、英語とフランス語を習っていて教師をしていたエリートだが、アメリカに来ると底辺の仕事しかできない。
ただ、本作では富裕層のナニーをしていく事で、他の移民よりも良い給料をもらうが、途中から怪しい流れになっていく。
監督であるニキヤトゥ・ジュースはシエラレオネ系アメリカ人で、女性である事から母親の視点で物語を構築しています。
製作がブラムハウス・プロダクションズなので、あくまで低予算で作っているので、ニキヤトゥ・ジュース監督との相性が良かったかもしれません。
しかしながら、ホラー映画としての要素が非常に弱く、題材にしている「ナミワタ」についても説明が少ないから今ひとつな印象でした。
それに物語の大半は主人公の移民として厳しさ、雇い主との微妙な関係、セネガルで暮らす息子とのやり取りを往復している感じでした。
そのせいで単調で地味な内容になっていて、時々出てくる幻覚も意味不明なので、完全に玄人好みの作品となりました。
なので、分かりやすい娯楽作が好きな人間とすると非常に退屈で、何も起きない状況に多少のイライラすら覚えてしまう。
ガッツリしたホラー映画を期待させるジャケットも詐欺レベルであり、説明も薄いから主人公に同調するかが面白く感じるポイントだろうと思います。
そして、ラストの畳みかけるような詰め込みも、ずっと丁寧につまらない日常を描いていたと比べて雑になっていました。
もちろん、そこには主人公の心理描写など見せず、鑑賞している側の受け止め方というインディペンデント系の結末は個人的にも退屈でした。

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