作品データ
公開年月 | 2018/03/21 |
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ジャンル | 時代劇/アクション |
原作 | 唐々煙 『曇天に笑う』 |
監督 | 本広克行 |
脚本 | 高橋悠也 |
製作 | 池田史嗣、森谷雄 |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
強く優しくお調子者の曇天火は三兄弟の長男で、どんな悪党にも負けない最強の男として町を守っていた。
ある日、三百年に一度、曇り空が続くと破壊の神・オロチが復活し、それを利用して政府転覆を狙う忍者集団の風魔一族が明治政府と町で大乱闘を起こす。
その大乱闘に巻き込まれた天火の弟は命を狙われ、それを救う為に単身で風魔一族に戦いを挑むのだった。
登場人物&出演者

代表作に『図書館戦争』、『ストロボ・エッジ』などがあります。
主人公。曇三兄弟の長男で雲家の当主。飄々とした性格で、みんなから絶対的に慕われる。
過去に両親を目の前で殺され、幼かった弟たちを助ける為に背中に大きな切り傷を負った。
山狗の隊長を辞めて弟たちの面倒を見るが、雲家の当主として一人で全部背負う事になる。
空丸がオロチの器だと判明して封じようとするが、裏切った白子に刺されて連れ出される。
最後は獄門島に乗り込み、山狗の協力を得て空丸を助け出し、役目であるオロチを封印した。

代表作に『ホーンテッド・キャンパス』などがあります。
曇三兄弟の次男。天火と違って実力がない。気持ちに余裕がなく、兄を追い越そうとする。
あっさりと罪人を捕まえる兄に敵対心を持ち、強くなろうとするも才能を感じさせない。
オロチについて何も知らず、岩倉から言われて隠していた兄に更なる不信感を持ってしまう。
蒼世に修行を頼むが、なぜかオロチの器と発覚し、待っていた白子によって連れ出される。
最後は天火に助け出され、オロチを引き剥がされ、兄弟の力で役目である封印を果たした。

代表作に『魔女の宅急便』、『ぼくが命をいただいた3日間』などがあります。
曇三兄弟の三男。常に赤い帽子を被ってパチンコを武器にする。お調子者で兄たちを慕う。
空丸と罪人を追いかけても戦闘ではほとんど役に立たず、結局は天火が解決して真似ていた。
強さを求める空丸と違ってストイックじゃないが、雲家の男として多少は鍛えようとする。
オロチの真実を知っても、そこまで気負いせずに一人前になるまで真剣に考えようとする。
最後は獄門島に山狗を連れて来て、兄たちとともに役目であるオロチの封印を果たした。

代表作に『men’s egg Drummers』、『風の色』などがあります。
国に仕える「犲」の隊長。クールな中二病。代々受け継いでいる使命を第一に考えている。
他の隊員同様に使命を先行させるが、兄としての生き方を選んで辞めた天火に呆れている。
天火に鉢合わせする度に何か言わないと気が済まないが、結局軽いノリで有耶無耶にされる。
強くなりたい空丸がオロチの器だとすぐに分かり、斬ろうとするが風魔に連れ去られる。
最後は宙太郎に獄門島へ導かれ、天火といい感じになって、役目であるオロチの封印をした。

代表作に『本気!』、『山桜』などがあります。
明治政府の右大臣。直属の部隊「犲」を組織して、復活するオロチの封印をしようとする。
ずっと続いている曇天がオロチ復活の兆しだと察知し、犲に器を見つけるように言い渡す。
パーティに天火を招待すると、その目的はオロチの封印を手伝う為だが結局は断れる。
空丸がオロチの器だと知っても、使命を優先させるべきだとして犲たちの覚悟を聞いた。
最後はオロチを封印した雲家と犲たちの功績を文書にして、誰もいない部屋で読み上げた。

代表作に『カフェ代官山/Sweet Boys』、『呪怨/ザ・ファイナル』などがあります。
風魔一族の残党。大ケガしていたところを天火に助けられ、食事や掃除の雑用をしている。
雲家三兄弟から家族のような関係で、食事に関して誰よりも美味しいモノが作れるという。
助けてくれた天火に感謝し、オロチ封印の使命を知っているが、空丸や宙太郎には言わない。
実はオロチを探す為に雲家をスパイしていて、空丸が器だと分かって獄門島へ連れ出す。
最後は双子の兄弟と天火や犲たちを迎撃するが、あっさり全滅してしまい自ら命を絶った。
感想
[個人的な評価]
本作は唐々煙の同名漫画を基に作られ、原作は『月刊コミックアヴァルス』にて2011年3月号~2013年6月号まで連載されました。
監督は『踊る大捜査線』シリーズや『亜人』の実写映画化で知られる本広克行が務めます。
芸能事務所が推したい若手俳優をみんな出して、なんちゃって時代劇風のファンタジーをやっていた感じの作品でした。
まず、時代劇としての考証を最初から捨てているせいでコスプレ大会になっている。
主人公の天火が圧倒的に強く、みんなが慕っているのはいいんですが、彼の持っている扇子が刀などの刃物を受け止める丈夫さに驚いた。
次に次男が持っていた木の棒が刀や斬馬刀すら受け止める強さにも驚きましたし、その斬馬刀が木や壁を抉るだけで人は斬れず、銃使いが一度も装填せずに連射していたのも驚かされました。
とにかく、見映えだけしか考えていないアクションばっかりで実写映画の意味はなかった。
これがミュージカル調の舞台ならばいいと思いますが、仮にも映画という媒体ならば、それに合わせるべきだと感じました。
すべてに置いてワザとらしい印象もあって、ストーリーや物語の設定は登場人物たちに動く動機を与えているだけで深みはほぼない。
単純に物語や世界観に面白さはなく、それを若手俳優でフォローしているかもしれない。
そう考えれば、この起用法は間違っていないだろうし、なんとか観てもらおうとした製作側の努力の結果だと思われます。
個人的には登場人物たちのキャラクターやセリフが少し気持ち悪いと感じました。
本作は若い女性をターゲットにしているようなので、ちゃんとした映画を期待する人間としてBL的な展開が気味悪い感じがしました。
あくまで女性受けを狙った作品なので、予定調和やご都合主義を当たり前のように使うのも仕方ないと感じました。
この作品に関しては映画としてつまらないし気持ち悪いけど、若手俳優目的の人なら楽しめるかと思います。
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