作品データ
公開年月 | 2016/10/16 |
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ジャンル | サスペンス/ホラー |
原作 | なし |
監督 | フェデ・アルバレス |
脚本 | フェデ・アルバレス、ロド・サヤゲス |
製作 | サム・ライミ、ロブ・タパート、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
親と決別し、街を出る為に逃走資金が必要だったロッキーは、恋人のマネーと友人のアレックスと一緒に大金を隠し持つと噂される盲目の老人宅に強盗を敢行。
だが、老人は目が見えない代わりにどんな音でも聞き逃さない超人的な聴力を持ち、そして想像を絶する異常者。
暗闇の中で追いつめられたロッキーたちは、怪しげな地下室にたどり着くと、そこには衝撃的な光景が広がるのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
本作はあのサム・ライミが製作として参加しています。
サム・ライミと言えば、監督として『死霊のはらわた』シリーズ、世間的には『スパイダーマン』三部作が有名でしょう。
個人的に『死霊のはらわた』こそ、サム・ライミ監督らしい作風だと言えるけど。
そんな本作では製作に回っているが、基本的に製作は作品に対してアドバイスをします。
実際に監督としてメガホンを取っているのはフェデ・アルバレスだが、リメイク版『死霊のはらわた』でも監督を務めています。
これから分かるように、サム・ライミが非常に信頼している監督だと言えます。
本作の舞台となるデトロイトだが、かつてアメリカを代表する自動車メーカーが誕生した都市として隆盛を極めていました。
しかし、日本車の登場で自動車産業が傾き、ついには経営破綻してしまい、同時にデトロイトの経済も落ち込んでしまう。
そのような背景をベースにした本作は意外にも考えさせるようなメッセージを送っている。
主人公のロッキーは家庭環境が最悪であるけど、幼い妹に悪影響を与える母親から早く引き離すべきだと考えている。
本当なら真っ当な仕事をしてお金を稼ぐべきだが、経済破綻しているデトロイトにはマトモが仕事がなく、空き巣をしている。
まだ頭が空っぽのバカ者(若者)ならば、惨劇に巻き込まれるなら多少の同情は持てる。
ですが、本作のロッキーは自ら犯罪をして、妹の為だと正当化しているクズなのです。
だからどんな目に遭っても同情する気持ちが湧かず、逆に侵入されて生活をぶち壊された方に同情してしまう。
ただ、侵入された方もマトモじゃなかったので、本作では五分五分になっています。
本作で注目するべきは盲目の老人で、元陸軍の退役軍人を演じるスティーヴン・ラングです。
どこかで見たような顔だと思えば、ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』で暴走した軍人を演じています。
やはり、スティーヴン・ラングは本作のような異常性を持った役が非常に上手いです。
何をするか分からないという雰囲気は、本作で最も光っていた部分だと思います。
でも、もっと盲目の老人を不気味に演出しても良かったかもしれない。
スティーヴン・ラングはそれだけの実力と雰囲気を持っているので、少し物足りなかった。
どうせ異常者にするならぶっ飛んだ設定にして欲しかったが、アレではあまりにも弱すぎて肩透かしでした。
あとは主人公のロッキーが大切な恋人と友人を失っているのに、平然と妹とともに旅へ出る神経がぶっ飛んでいます。
おかげであの二人は完全なる無駄死にであり、主人公を引き立てる役なのも微妙でした。
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