【貞子VS伽椰子】MY-258

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作品データ

公開年月 2016/06/18
ジャンル ホラー
原作 鈴木光司 『リング』、清水崇 『呪怨』シリーズ
監督 白石晃士
脚本 白石晃士
製作 堀内大示、桜井秀行、ほか
製作国 日本
鑑賞方法 購入Blu-ray

あらすじ

女子大生の有里は見たら二日後に必ず死ぬという“呪いのビデオ”を見たという親友の真美を救おうと奔走する。
その中で有里たちは異端の霊能者・常盤経蔵とその相棒で強い霊感を持つ盲目の少女・珠緒と出会う。
一方、“呪いの家”の向かいに引っ越してきた女子高生の鈴花はある日、思わずその家に足を踏み入れてしまう。
そんな二つの呪いを解く為に経蔵が立てた秘策は、貞子と伽椰子を直接ぶつけるという驚くべきモノだった。

登場人物&出演者

倉橋有里(演:山本美月)

近年の出演作に『ピーチガール』、『少女』などがあります。

貞子側の主人公。女子大生。普通の女子大生だが、親友の為に命をかける男前な性格。

最初は軽い気持ちで“呪いのビデオ”を見ようとするが、運良く一度目は見逃す。
親友夏美が呪いのビデオを見てしまい、なんとか助けようと森繁教授に相談する。
霊能者の経蔵と珠緒が合流し、伽椰子の家で呪いをぶつけて消そうとする。
最後は井戸に落ちて貞子と伽椰子が合体し、その怪物に取り込まれてしまう。

高木鈴花(演:玉城ティナ)

代表作に『オオカミ少女と黒王子』、『PとJK』があります。

伽椰子側の主人公。女子高生。物静かな性格で困っている小学生を気遣う性格を持つ。

向かいの廃屋が“呪われた家”であり、小学生たちが入っていく光景を目撃していた。
小学生が廃屋に入ったのを見て向かうが、伽椰子の罠で駆けつけた両親が殺された。
経蔵と珠緒が駆けつけてギリギリのところで助けられ、貞子を倒す為に協力する。
最後は井戸に合体した怪物を封印するも失敗し、珠緒とともに襲われてしまう。

上野夏美(演:佐津川愛美)

代表作に『トリハダ/劇場版』シリーズ、『ヒメアノ~ル』などがあります。

有里の親友。女子大生。両親の結婚式のビデオをDVDにコピーするよう有里に頼む。

ビデオデッキをリサイクルショップで購入し、入っていた呪いのビデオを見てしまう。
都市伝説となっていた呪いを受けた事で危機感を持ち、有里と森繁教授に相談する。
霊媒師の元に向かうも儀式が失敗し、そこに経蔵と珠緒たちが来て助けてもらう。
最後は憔悴しきった状態になり、自殺しようとして貞子が現れて苦痛のまま死亡した。

森繁教授(演:甲本雅裕)

代表作に『踊る大捜査線』シリーズ、『スペーストラベラーズ』などがあります。

有里と夏美の大学教授。長年に渡って呪いのビデオを研究し、貞子に興味を持っている。

大学の講義では都市伝説や呪いについて話し、その中で呪いのビデオを贔屓にしていた。
助けを求めてきた有里と呪いを受けた夏美を見て、ビデオをダビングさせて見ていた。
知り合いの霊媒師に頼んで夏美の除霊を頼み、その目で実際に貞子を見ようとした。
最後は貞子に操られた霊媒師の頭突きを食らい、そのまま無駄死にしてしまう。

珠緒(演:菊池麻衣)

代表作に『貞子3D2』、『マザー』などがあります。

盲目の少女。強い霊感を持っている。人が見えないモノが見える能力を持つ。

霊媒師から連絡を受けていて、経蔵とともに儀式が失敗した時の要請を受けた。
呪いの家を経蔵を見ていて、そこを通りかかった鈴花の波長が合っていると知る。
夏美にかかった呪いを見抜き、遠く離れた鈴花の身に危険が近づいていると話す。
最後は合体したバケモノに何もできず、一緒にいた鈴花とともに襲われた。

常盤経蔵(演:安藤政信)

近年の出演作に『闇金ウシジマくん/ザ・ファイナル』、『花芯』があります。

異端の霊能者。大金を積まれて依頼を遂行する。面倒臭がり屋だがなぜか助けてくれる。

霊媒師から連絡を受けていて、儀式が失敗した時に助けるよう要請を受けていた。
用意されていた大金を手にすると、珠緒とともに意識を失った夏美を戻した。
珠緒から呪いの家にいた鈴花を助け出し、強力な貞子を倒す算段を立てていた。
最後は融合したバケモノに危険さを察知するが、上半身だけになって息絶えた。

伽椰子(演:遠藤留奈)

代表作に『アイアムアヒーロー』、『過激派オペラ』などがあります。

本編における“呪いの家”に住む呪いのバケモノ。息子の俊雄とタッグを組む。

すでに廃屋となっていて、近所では呪いの家として有名で誰も立ち入っていない。
独特の唸り声とともに虫のような動きで迫って、背後には俊雄が現れる襲う。
家に入ってきた小学生たちを襲い、波長の合った鈴花を呼び込んで両親を殺した。
最後は家で貞子と対決し、ぶつかって融合して新たなバケモノとして誕生した。

貞子(演:七海エリー)

代表作に『僕等がいた/後篇』、『バーテンダー』などがあります。

本編における“呪いのビデオ”から出る呪いバケモノ。都市伝説として語られる。

テレビ画面から現実世界へ飛び出し、目が合った者を即座に殺せる力を持つ。
リサイクルショップのビデオデッキにテープがあって、有里と夏美によって復活。
経蔵たちに一時抑え込まれるが、伽椰子と呪いをぶつけるべく姿を現した。
最後は伽椰子の家で対決し、ぶつかって融合して新たなバケモノとして誕生した。

感想

[個人的な評価]

評価 :3.5/5。

ジャパニーズ・ホラーを世界に知らしめた二つのシリーズ。
鈴木光司のホラー小説が原作となる『リング』シリーズ。
清水崇監督のホラービデオ『呪怨』シリーズ。
両者ともにジャパニーズ・ホラーを代表する作品としてしのぎを削っていました。
そんなホラー映画シリーズがついに同じ映画で相見えるのです。
今後の邦画での『vs』の命運を握る監督は白石晃士が務めています。
白石晃士監督は『ノロイ』や『口裂け女』など、多くのホラー映画を手がけてきました。
重要な本作のカギを握る白石晃士監督は理想的な人選だと言えるだろう。
とにかく、本作はシリーズを知らない人でも理解ができるような構成になっている。
これは『vs』シリーズの鉄則であり、基本でもあって、白石晃士監督は確実に守っています。
貞子側の主人公である山本美月はなかなか良くて、最後の方では男前に見えました。
一方、伽椰子側の主人公である玉城ティナは雰囲気が良く、山本美月と組むのはちょうどいいバランスだと言える。
そこに登場する脇役たちも実力派を揃えているので、かなり安定した作品になっています。
異端の霊能者を演じた安藤政信は、何かと面倒臭いと言いながらも、ちゃんと助けるツンデレキャラは良かった。
最初は伽椰子の家から始まり、次に呪いのビデオという展開はワクワクさせられる。
『リング』と『呪怨』のいいとこ取りになっているのも本作の特徴である。
基本的に邦画というのは大人の事情が先行しているが、本作は原作に対する製作陣のリスペクトが感じられた。
だからこそ完成度の高い作品になっていて、原点回帰であるホラー映画に戻っています。
それにプロモーションで貞子と伽椰子&俊雄が楽しませているが、これは作品の完成度に自信があるからこそできる芸当だろう。
ハリウッドの金をかけた作品と比べて本作は小規模だが、これこそがジャパニーズ・ホラーだと言える手法だと思える。
個人的に監督の白石晃士という人のこだわりが伝わり、本作以外にも彼の作品を鑑賞したいと思わせる内容でした。

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