【アンテベラム】VD-893

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あ行

作品データ

公開年月 2020/09/18
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ
脚本 ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ
製作 ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

人気作家で博士号の社会学者であるヴェロニカは、夫と幼い娘と幸せな毎日を送っていた。
そんなある日、ニューオリンズでの講演会を成功させ、友人たちとのディナーを楽しんだ直後、彼女の輝かしい日常は矛盾を孕んだ悪夢の世界へ反転する。
一方、アメリカ南部の広大なプランテーションの綿花畑で過酷な重労働を強いられる女性エデンは、ある悲劇をきっかけに仲間たちと脱走計画を実行するのだった。

登場人物&出演者

ヴェロニカ・ヘンリー/エデン(演:ジャネール・モネイ)

代表作に『ムーンライト』、『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』などがあります。

主人公。人気作家で社会学者。夫と娘の家族を持つ。女性で黒人という立場から白人男性を弁論で論破している。

多くの黒人女性から支持を得ていて、社会の情勢も味方となって充実した日々を送っている。
白人至上主義者のデントン上院議員が管理する大規模農園に拉致され、奴隷として暮らす。
イーライと結託して脱出しようと計画を練っていて、ジュリアの自殺から実行に移していく。
最後はイーライの犠牲を経て農園の外に出て通報して、悪事をバラして自由を勝ち取った。

イーライ/タラサイ教授(演:トンガイ・キリサ)

代表作に『ハピネス・エバー・アフター』、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』などがあります。

南軍が占拠した綿を栽培している大規模農園で黒人奴隷として働く。ヴェロニカと脱出計画を練っている。

一度目の脱出計画がバレてしまい、罰を受けるも一緒に逃げようとした妻を殺されていた。
次の脱出計画についてヴェロニカと相談しようとするが、一方的に避けられる状況になる。
ジュリアが暴行のせいで流産すると、事情が分からないジャスパーに反抗的な態度を見せた。
最後は脱出計画を実行し、デントン上院議員にバレてヴェロニカを助ける為に犠牲となる。

ジュリア(演:キアシー・クレモンズ)

代表作に『フラットライナーズ』、『ザ・フラッシュ』などがあります。

大規模農園に連行された若い黒人女性。ジャスパー司令官の高らかな説明を聞いても当初は理解できず

エリザベスの娘に名前をつけられ、面倒を見る担当となったヴェロニカに黙るよう言われる。
過酷な労働を強いられて不満を持ち、ヴェロニカの部屋に来て反撃する意志を確認していた。
実は妊娠していて今後の行く末を心配していたが、白人男性の暴行によって流産してしまう。
最後は作業に来なくなって、ヴェロニカが様子を見に行くと絶望して首吊り自殺していた。

エリザベス(演:ジェナ・マローン)

代表作に『パラサイト・ハンティング/食人草』、『エンジェルウォーズ』などがあります。

ジャスパーの妻。ジャーナリストを名乗り、黒人女性の支持を受けるヴェロニカに取材を依頼していた。

講演へ出かける前にヴェロニカへ連絡をして、小バカにしたような言動で対応していた。
その正体は白人至上主義者で夫とともに選ばれた黒人を拉致し、大規模農園に連れて行く。
新しく入ってくる黒人を道具としか考えず、幼い娘に連行された奴隷に名前をつけさせる。
最後は脱出しようとするヴェロニカを追撃するが、反撃を受けて呆気なく殺されてしまう。

ジャスパー司令官(演:ジャック・ヒューストン)

代表作に『エクリプス/トワイライト・サーガ』、『ベン・ハー/2016年版』などがあります。

エリザベスの夫。南軍第9歩兵隊の隊長で作業する黒人奴隷たちを監視する。黒人は人間じゃないという考え方。

実際は現代における苛烈な白人至上主義者で、妻とともに選ばれた黒人を拉致誘拐している。
農園では反抗的な黒人を捕まえ、連帯責任として罰を与え、自分たちが優位と誇示する。
イーライたちが脱出を企てた事で彼の妻を追い詰め、無惨にも殺害して焼却炉で焼いていた。
最後はデントン上院議員が焼却炉に倒れ、ヴェロニカに閉じ込められ一緒に焼かれてしまう。

ブレイク・デントン上院議員(演:エリック・ラング)

代表作に『ナイトクローラー』、『ウィンド・リバー』などがあります。

南北戦争の再現パークを管理している上院議員。次の選挙で確実に勝利する為にあらゆる汚い手を使っている。

南軍の将軍として演じているが、実際に黒人たちを拉致して奴隷として強制的に従わせる。
ヴェロニカがお気に入りでエデンという名前をつけ、反抗すると代わりを処刑させていた。
毎晩のようにエデンを性欲処理の為にレイプし、彼女を探す夫を社会的に抹殺しようとする。
最後は脱出計画を実行したヴェロニカにスマホを奪われ、反撃するも逆に殺されてしまう。

感想

[個人的な評価]

評価 :1.5/5。

本作は『プレミアム・ビデオ・オン・デマンド』で公開された作品です。
この作品はジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツにとって長編映画監督デビュー作となっています。
『ゲット・アウト』や『アス』などを作った製作陣が顔を揃えた作品であり、いわゆる大どんでん返し系しか作れない人たちとなっています。
どうしても上記の作品で大ヒットをして高評価を得ているので、それを今回も懲りずに擦ってきました。
なので、事前情報を何も取り入れずあらすじのみで鑑賞しましたが、いきなり冒頭と食い違っていて疑問符しか思い浮かばなかった。
ずっとアメリカ南北時代の奴隷たちを見せられて、現代パートがいつ来るのかと思わせるほどテンポが非常にゆっくりでした。
もう出尽くした黒人たちの奴隷時代をなんの工夫もなく描写し、終盤に訪れる大どんでん返しの為に強引な展開もありました。
しかも、今回は時系列まで手を出しているので、大どんでん返しをやる為にしか構成を考えていないと分かります。
中盤からようやく現代パートに飛んでいくが、これは序盤よりも前の出来事であって、何が起きていたのかを描写しています。
そんな現代パートでの主人公は社会学者という名の活動家であり、今のポリコレ社会において最大の強みを持っています。
女性で黒人という時点で無敵とも言える存在であるけど、それを白人たちが作った南北時代のコスプレする場所に拉致される。
そこでは人権を剥奪され、白人たちに虐げられる時代を逆行した場所になるが、これを見せるまでの前フリがあまりにも長すぎる。
とにかく、序盤は退屈で何度も見てきた光景を繰り返しているのに、中盤以降の仕掛けを作動させる為に細かい部分を強引に繋げている印象でした。
さすがに三番煎じになってくると時系列をイジるしか残っていないが、大どんでん返しだけで評価されるのもどうかと思います。
この手の作品は個人的に辻褄を合わせる為に強引な部分が多く、それをどれだけ目立たせないようにして面白く見せていくのが非常に難しいと思っています。
本作は大どんでん返しをしたい為に雑なポリコレを使っている点でも、あまり好きになれないタイプの作品でした。

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