作品データ
あらすじ
カナダの自然豊かな山中で、未確認生物“ビッグフット”の存在が証明され、殺人ウイルスを保菌して直径80キロ圏内の野生生物を死滅させる威力を持っている。
人間への感染も確認され死に至っているケースも報告され、史上最悪の感染症が猛威を振るう中で当局はワクチンの生成を試みるも失敗してしまう。
そんな中でウイルスへの免疫を持つカルヴィン・バールは、第二次世界大戦に独裁者アドルフ・ヒトラーを暗殺したナチハンターが立ち上がるのだった。
登場人物&出演者
・カルヴィン・バール(演:サム・エリオット)
近年の出演作に『わんわん物語』、『アリー/スター誕生』などがあります。
主人公。第二次世界大戦でヒトラーを暗殺した一流の狙撃手。現在は引退して愛犬と平穏に暮らしている。
弟のエドとは疎遠になっていたが、昔を思い出すと久しぶりに彼の店で散髪をしてもらった。
FBIとカナダのエージェントがやって来ると、ビッグフットの殺害を依頼されるも断った。
弟と会って愛犬の世話を頼むと、任務を引き受けて重傷を負うもビッグフットを殺害した。
最後は死んだ事になって解放されるが、生きていて弟と会って恋人との思い出を掘り出した。
・エド・バール(演:ラリー・ミラー)
代表作に『プリティ・ウーマン』、『ゲットスマート』などがあります。
カルヴィンの弟。散髪屋を営んでいる。兄とは疎遠な状態になっていたが、久しぶりに店へ来て会話する。
兄とはそこまで会話をしておらず、いつかじっくりと話したい気持ちがあっても実現しない。
アメリカ政府とカナダ政府から要請を受けた兄から話しが来て、彼の無事を祈って見送る。
ビッグフットを殺害して任務を果たした兄が旅行中に死んだ事になり、葬式で言葉を送った。
最後は兄と再会して飼い犬を渡し、孫娘の劇に誘って戦争前に渡した恐竜を返してもらった。
・FBI捜査官(演:ロン・リビングストン)
代表作に『リストラ・マン』、『死霊館』などがあります。
FBIの捜査官。アメリカ国旗のバッジを付けている。カナダの捜査官と一緒にカルヴィンの家を訪れていた。
祖父からカルヴィンの功績を小さい頃から聞いていて、彼が伝説的な存在として知っていた。
アメリカの為にビッグフットを殺害するべく、免疫と実績を持つカルヴィンにお願いした。
一度はカルヴィンから断られるが、弟と相談した彼が引き受ける事から装備を与えていた。
最後はビッグフットを殺害したカルヴィンを記録から消し、旅行中に死んだ事にしていた。
・カナダの捜査官(演:リズワン・マンジ)
代表作に『トランスフォーマー』、『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』などがあります。
カナダ政府の捜査官。インド系カナダ人。フラッグピンと一緒にカルヴィンの家までやって来ていた。
フラッグピンが祖父の話しからカルヴィンが伝説の人物と言われるが、まったく理解できず。
本題に入ると自分の国がビッグフットの脅威にさらされ、カルヴィンに状況を説明していた。
カルヴィンしか頼れる人物がいないと必死に説明していたが、結局は断られてガッカリした。
最後は任務を引き受けたカルヴィンがやって来ると、心から感謝して彼の健闘を祈った。
・青年時代のカルヴィン(演:エイダン・ターナー)
代表作に『ホビット』シリーズ、『シャドウハンター』などがあります。
仕立て屋として仕事をしていた。そこへマクシーンがやって来ると、お互いに一目惚れをして恋人となった。
アメリカ政府から徴兵を受けると、マクシーンにプロポーズしようと結局は失敗していた。
出発の前夜にマクシーンが家まで来て散歩し、再びプロポーズをするも断られてしまう。
戦時中にはすべての任務を成功させ、ついにヒトラーを暗殺するも結局は戦争を止められず。
最後は戦争が終わって家に帰るが、すでにマクシーンが帰らぬ人となって思い出を捨てた。
・マクシーン(演:ケイトリン・フィッツジェラルド)
代表作に『恋するベーカリー』、『シカゴ7裁判』などがあります。
ヒロイン。若い頃のカルヴィンが恋した女性。仕立て屋をやっていた時にやって来ると、そのままお互いに惹かれた。
普段は小学校の先生として勤務し、評判が良く子供やその親たちから慕われるような女性。
ちゃんとしたレストランでカルヴィンとデートしている、生徒の両親と会って会話をした。
カルヴィンが戦争に行くと決定していたが、彼を見送る事に耐えられずプロポーズも拒んだ。
最後はカルヴィンに手紙を送るも彼の元に届かず、結局は帰る前に亡くなってしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にてプレミア上映された作品となります。
この作品は『ブレードランナー』のスタッフたちが集結しています。
強烈すぎる邦題から毎度のバカ映画全開だと思ったら、内容がまったく違っていて逆にそのギャップでやられました。
またいい加減な邦題を付けてしまったと思ったら、これも原題がそのまま日本語にしているからウソを言っていなかった。
主人公を演じているのがサム・エリオットだが、この役は彼だからこそ魅力的な部分が発揮されています。
タイトルのような激しいアクションはないが、淡々と進んでいく雰囲気はサム・エリオットだから面白くしています。
更に本作は主人公の過去について触れた回想もあって、彼が伝説となった理由もしっかりと語られています。
ただ、現代の物語が進んでいく中で回想が入ってしまうと、ほとんどの場合はテンポが悪くなる悪い効果があります。
本作も随所に回想シーンを盛り込んでいるから、現行の物語がストップしてテンポが多少犠牲になっていました。
しかしながら、そこは上手く挟み込んでいる印象があって、淡々と進んでいく物語の邪魔にはなっていないと思います。
何より物語が進んでいくにつれ、主人公の若い頃での恋人との関係、老人になってからの弟との関係のドラマもまたいい雰囲気を作っています。
タイトルからバカ映画を連想してしまうが、実は真面目な内容で年老いた主人公の生き方を見せるドラマというギャップがありました。
ハッキリ言って、ビッグフットの要素はいらないようで、実は必要なファンタジーだと全体的に意味としてあったと感じました。
たまにはこういうワケの分からないタイトルから、内容が別物というギャップも悪くない感じさせる良作だったと思います。
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