オラトリオ

スポンサーリンク
▼オリジナル小説

Scene.24 ―「名前を拒む者たち」

──風が吹いた。 砕けた骨飾りが、音もなく揺れる。 砂混じりの風が、瓦礫の隙間に落ちた記憶のかけらを撫でていった。風は、焦げた鉄と血のような匂いを運んでいた。その中に、かすかに木の焼けた香りが混じる。骨飾りが燃えた時間の断片。戦いの記憶が、...
▼オリジナル小説

Scene.22 ―「未来は、まだ終わらない」

【<REFLOG–Δ.H3> : OBSERVATION FINALE】【EVA──「最終観測領域、収束。存在位相の変動……感情因子にて補正中」】──時間が、止まっていた。 無数の糸が、星々のように広がっていた。 それは運命のようでいて、た...
▼オリジナル小説

Scene.21 ―「君は、まだ選んでいない」

火花が弾け、床を砕いた拳が空気を裂く。 リク・ロクジョウの動きは、まるで光そのものだった。 かつて“全盛”と謳われた男。だが今、その彼自身すらも超えていた。 放たれる銃弾の精度、義手から繰り出される衝撃、そして《ゼロポイント》を軸にした冷徹...
▼オリジナル小説

Scene.20 ―「これは、対話ではない」

【<REFLOG–Δ.H3> : OBSERVATION COLLISION】【EVA──「交戦確認。各勢力が中枢外郭に集結。観測不能領域、拡大中」】 熱線の閃光が、回廊の曲面を焼いた。 赤く染まる警告灯の残光が、金属と血の匂いを交互に照ら...
▼オリジナル小説

Scene.15 ―「ゆがんだ正しさが歩いてくる」

【<SPRK-VIS.LOG> : CONNECTION PARTIAL — 実行コード断片/観測同期不安定】──ゴーグル内HUD表示中【視界入力:不明】【音声信号:断片】【記録モード:パッシブ(自動ログ)】【記録断片|#delta-H1】...
▼オリジナル小説

Scene.13 ―「風だけが、通りすぎていった」

<REFLOG–Δ.H1> : OBSERVATION INSTABLE … SIGNAL NOISE DETECTED】【EVA──「戦闘領域において未知因子の干渉。映像ログ一部に乱れ発生。記録継続」】 焦げついた空気が、地下の空間に重く...
▼オリジナル小説

Scene.12b ―「まぶしすぎて、だれも見えなかった」(後編)

ラズは満面の笑みで拍手していた。「よくやってるね、みんな。ボクの演出に応えてくれて嬉しいよ」「お前!」 ポイゾナスが歯噛みする。「安心して、毒女ちゃん。主役は、ちゃんと舞台に立ってる。もう……希望は、君たちの中にあるよ」 ラズは陽名を指差し...
▼オリジナル小説

Scene.12a ―「まぶしすぎて、だれも見えなかった」(前編)

【<REFLOG–Δ.H1> : MULTI-NODE CONFLICT DETECTED】【EVA──「観測対象が複数地点に分岐。交戦予兆を検知。中継ログ転送開始」】 仮想ネットワーク内。 地下の空気は粘つくように湿り、遠くで金属が軋む音...
▼オリジナル小説

Scene.11 ―「目を閉じたほうが、よく見えた」

【<REFLOG–Δ.H0> : OBSERVATION UNSTABLE … MULTI-NODE ANOMALY DETECTED】【EVA──「都市内異常、小〜中規模クラス:16件並行発生。統一因子なし。記録保持を優先」】 灰色の“空...
▼オリジナル小説

Scene.09 ―「あたたかい嘘は、ほんとうより冷たかった」

【<REFLOG–Δ.H1> : COMPLIANCE DEFERRED … SYS.LOG SYNC 0.91】【補助記録ログ #Δ.H1]】【観測対象因子:未定義 / 干渉率:0.91 / 分岐タグ:UNRESOLVED 】【エリアコー...
スポンサーリンク