【シン・ゴジラ】CI-7

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作品データ

公開年月 2016/07/29
ジャンル SF/アクション
原作 東宝 『ゴジラ』(モチーフ)
監督 庵野秀明(総監督)、樋口真嗣(監督・特技監督)
脚本 庵野秀明
製作 市川南
製作国 日本
鑑賞方法 映画館(TOHOシネマズ)

あらすじ

東京湾羽田沖で大量の水蒸気が噴出し、同時に海底を通る東京湾アクアラインでもトンネルの崩落事故が発生する。
その原因は間もなく海上に現れた巨大生物の仕業だと知ると、急遽政府は「巨大不明生物特設災害対策本部」を設置。
巨大生物は原子炉のような器官を備え、数年前から出現を予測していた日本人科学者の牧悟郎の残した資料から「ゴジラ」と巨大生物は命名されるのだった。

登場人物&出演者

矢口蘭堂(演:長谷川博己)

近年の出演作には『二重生活』、『セーラー服と機関銃/卒業』があります。

内閣官房副長官。政務担当。巨大不明生物特設災害対策本部の事務局長を兼任している。

いち早くゴジラの存在を示唆し、その対策本部の中心的な存在となって対応する。
生粋の政治家タイプでありながらも、政府機関のやり方に対して不満を持っている。
アメリカによる核攻撃の前になんとかしてゴジラを止めようと奔走していた。
最後までヤシオリ作戦を成功させ、アメリカによる核攻撃を止める事を実現した。

カヨコ・アン・バタースン(演:石原さとみ)

近年の出演作には『進撃の巨人』、『風に立つライオン』などがあります。

ヒロイン。米国大東力特使。日本人の祖母を持ち、英語と日本語のバイリンガル。

40代でアメリカの大統領を目標にしていて、経歴に傷がつく事を嫌っている。
当初は上から目線で日本の政治家たちに指示するが、矢口の考え方に触発される。
アメリカによる核攻撃の直前に交渉し、矢口のヤシオリ作戦の時間を稼いだ。
最後はヤシオリ作戦が成功し、今後の日本を憂う矢口の言葉を聞いていた。

志村祐介(演:高良健吾)

近年の出演作には『ふきげんな過去』、『蜜のあられ』などがあります。

内閣官房副長官秘書官。矢口の下について何かと気を利かせて動いてくれている。

出現したゴジラの分析させるべく、野生生物に詳しい尾頭を首相官邸に招いた。
最後はジャーナリストの早川と繋がっており、独自に情報を手に入れていた。

泉修一(演:松尾諭)

代表作には『テルマエ・ロマエ』、『進撃の巨人』、『珍遊記』があります。

保守第一党政調副会長。内閣総理大臣臨時代理補佐官。矢口とは信頼し合う仲。

誰よりも出世欲を持っていて、その為に政治家となっていると公言している。
最後まで矢口を信じて彼が10年後に総理大臣になった時、幹事長を希望していた。

尾頭ヒロミ(演:市川実日子)

近年の出演作には『ぼくたちの家族』、『東京オアシス』がなどあります。

環境省自然環境局野生生物課長補佐。一切表情を崩さないマシンガントークが特徴。

志村に呼び出され首相官邸に来ると、録画された映像から的確に分析していた。
課長補佐の立場でありながら、間違った意見に対して気にする事なく否定していた。
最後はゴジラを凍結させるヤシオリ作戦を発案させるキッカケを作り出した。

間邦男(演:塚本晋也)

俳優業の他に映画監督としても活躍しています。

国立城北大学大学院生物圏科学研究科准教授。ゴジラの生態を予想する。

当初は牧悟郎が残した資料を解読できなかったが、ヒントを得て閃いた。
最後はゴジラを凍結させるヤシオリ作戦の要となる案を提供していた。

安田龍彦(演:高橋一生)

代表作に『半落ち』、『スウィングガールズ』があります。

文部科学省研究振興局基礎研究振興課長。ゴジラの生態解析や研究機関調整を担当。

進化していくゴジラに打つ手がなく、徹夜して頭を使うも案が出なかった。
最後はゴジラの原子炉器官を発見して、ヤシオリ作戦の目処を立たせた。

赤坂秀樹(演:竹野内豊)

近年の出演作には『ラストレシピ/麒麟の舌の記憶』などがあります。

内閣総理大臣補佐官。国家安全保障担当。立川への移管後は内閣官房長官代理となる。

理想主義的な矢口とは違って、あくまで現実的な立場で日本を救おうとする合理的な人間。
矢口とは対照的な立場を取っていて、日本の将来を考えて多少の犠牲もいとわない。
現状の日本の力を信じず、他国の助力に委ねようとヤシオリ作戦の失敗の為に待機する。
最後はヤシオリ作戦が成功するが、一時的な平和について先の事を考えている。

里見祐介(演:平泉成)

近年の出演作には『金メダル男』、『はなちゃんのみそ汁』などがあります。

農林水産大臣。移管後は内閣総理大臣臨時代理に就任するも、押しつけられた形となる。

政治家として矢口に酷評されるが、それを冷静に受け止めて国民の事を第一に考える。
最後はフランスと交渉して核攻撃を止めるべく、ずっと頭を頭を下げて時間を稼いでいた。

東竜太(演:柄本明)

近年の出演作には『後妻業の女』、『モヒカン故郷に帰る』などがあります。

内閣官房長官。冷静に状況を総轄してコントロールする。刻々と変化する状況に対応する。

矢口が提唱していた巨大生物の可能性を信じず、単なる火山の噴火として対応した。
ゴジラを巨大生物だと分かると、驚きながらも冷静に次なる会議を指示した。
二度目のゴジラ襲来で自衛隊の攻撃をするべきだと考え、すぐに総理へ提案した。
最後はヘリで脱出しようとしたが、ゴジラの攻撃で墜落されて死亡してしまう。

大河内清次(演:大杉漣)

近年の出演作には『U-31』、『仮面ライダー1号』などがあります。

内閣総理大臣。何かと決断を迫られる立場であり、国民に真実を発表していく。

大統領とは違う立場の総理大臣だが、日本国民の事を思っている点では負けていない。
当初はゴジラの上陸はないと発表したが、動き出して新たな対策を練る事になる。
一度目の攻撃は住民を優先して中止させるが、二度目は攻撃をさせる命令を下した。
最後はヘリで脱出しようとしたが、ゴジラの攻撃で墜落されて死亡してしまう。

感想

[個人的な評価]

評価 :4.5/5。

ミレニアムシリーズ『ゴジラ/FINAL WARS』以来、12年ぶりの復活となるシリーズ。
ハリウッド版『GODZILLA/ゴジラ』のヒットを受け、ついに始動した日本のゴジラ。
今回のゴジラはハリウッド版と違う路線を狙った構成となっていると思います。
まず、総監督に『エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明が務めている。
次に助監督と特技監督には『平成ガメラシリーズ』の特撮監督で知られる樋口真嗣が務める。
この二人がタッグを組んで時点で本作が単なる怪獣映画では終わりません。
とにかく、本作は気軽に楽しむ怪獣映画ではなく、大人が楽しむ社会派怪獣映画になった。
冒頭から政府内での小難しい会議が展開され、子供では明らかに楽しめない構成です。
大人でも字幕がないと何を言っているのか分からないほど難しい内容である。
一度鑑賞しただけでは完全に理解できないが、それは逆に本作の魅力だと言えます。
まさに日本だからこそ作れるゴジラであり、日本人の底力を改めて知る作品だと感じた。
本作は単なる怪獣映画ではなく、社会派怪獣映画なのは、冒頭から始まる政治色の強い展開だからでしょう。
これを退屈だと思う人は本作に向いておらず、素直にハリウッド版でガマンしましょう。
だが、しっかりと日本政府のお役所仕事が描写されていて、まさに日本という感じである。
そして、本作の真の主人公と言えるゴジラは今までのゴジラとは一線を画している。
いつものゴジラは二足歩行で海から登場するが、本作のゴジラはまったく違うのです。
ここは庵野秀明監督の影響が大きく、今回のゴジラは四段階に進化していきます。
最終の第4形態はみんな知るゴジラであるが、その以上に地上へと出た第2形態はあまりにも衝撃的でした。
予備知識のない人にとって、今回の敵だと思えるような姿でグロテスクだが、それこそが第2形態のゴジラであった。
子供にとってトラウマになるほどの強烈な容姿だが、それを庵野秀明が関わっていると考えれば、これは納得できる造形だと感じた。
第4形態で完全生物として驚異的な存在となり、地球で最も進化した生物になります。
従来の口から熱線を吐き出すほか、背ビレからビーム状に放出して航空機を撃墜し、尻尾からもビーム状に360度放出させる。
今回のゴジラは完全なる破壊者として登場して、日本の首都を破壊していく恐ろしい存在。
今までみんなはゴジラが正義の味方だと思っていたが、本作では完全なる悪に徹しています。
これは初代ゴジラを彷彿とさせる位置づけで、ここから新たなゴジラが始まる事を示唆していると考えられる。
ハリウッド版はアメリカンな内容であるが、本作は日本らしい内容として世界に誇れる社会派怪獣映画だと思います。
今後もハリウッド版に負けない日本の独自路線のゴジラに大いなる期待を抱かせた作品です。

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