作品データ
公開年月 | 1972/03/17 |
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ジャンル | コメディ |
原作 | なし |
監督 | ジョン・ウォーターズ |
脚本 | ジョン・ウォーターズ |
製作 | ジョン・ウォーターズ |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
狂暴な殺人鬼ディヴァインは、バブス・ジョンソンと名を変え、母と友人、そして息子とともにトレーラー・ハウス生活を送っていた。
そんなディヴァインの悪名に嫉妬するマーベル夫妻は、娘をスパイに送り出し、寝首をかく機会を窺っていた。
その頃、トレーラーは夫妻の放火で全焼し、怒りに燃えるディヴァインは彼らを捕らえ、公開処刑を処すのだった。
登場人物&出演者

代表作に『フィメール・トラブル』、『ヘアスプレー』などがあります。
主人公。元殺人鬼。現在は“世界一お下劣な女”として全国で知られる有名人。
トレーラーハウスで友人のコットン、母親のイーディ、息子のクラッカーと一緒に暮らす。
自由気ままに生きており、自分が世界で一番のお下劣な女としての誇りを持っている。
マーブル夫妻によってトレーラーハウスを燃やされた時の哀しみと怒りは伝わってきます。
最後はマーブル夫妻を公開処刑して、街でコットンと息子と繰り出し、犬のウンコを食べた。

代表作に『マルチプル・マニアックス』、『デスペレート・リビング』などがあります。
ディヴァインの母。ベビーサークルにいて「たまごマン」が持ってくる卵をいつも欲する。
知能が退化しているような状態で、常に選別された卵を持ってくるエッグマンを待っている。
目を覚ますと駄々をこねるように卵を求め、同居人のコットンが宥めて料理を作ってくれる。
いつも卵を持ってくるたまごマンから求婚され、毎日食べられるという理由で承諾した。
最後はディヴァインの誕生パーティとともにたまごマンと一緒にハネムーンへと出て行った。

代表作に『モンド・トラッショ』、『マルチプル・マニアックス』などがあります。
ディヴァインとは無二の友人。クラッカーの変態プレイを見る事で絶大な興奮をする。
変態や変人がほとんどのトレーラーハウスの住人の中で、比較的常識人ように見える。
実際は負けず劣らずの変態であるが、触られる事を極端に嫌っている潔癖症である。
クラッカーが連れ込んだ女性とイチャイチャする場面を見て興奮しまくっていた。
最後はトレーラーハウスを燃やしたマーブル夫妻を捕まえ、彼らの処刑に興奮していた。

本作が長編映画デビュー作となっています。
ディヴァインの息子。変態プレイを好んでいる。それをコットンに見せる事で興奮する。
ニワトリを飼っているが、卵や食肉ではなく、ペットとしての認識が非常に強い。
女性を連れ込んできて、小屋でニワトリを巻き込んで激しくイチャイチャしていた。
マーブル夫妻に正体がバレると、ディヴァインと彼らの家に行ってツバを吐き散らした。
最後はトレーラーハウスを燃やしたマーブル夫妻を捕まえ、公開処刑に満足していた。

代表作に『フィメール・トラブル』、『デスペレート・リビング』などがあります。
マーブル夫妻の下僕。拉致した女性を孕ませるタネ馬として重宝される。実はホモ。
しかし、地下の女たちによる悲鳴を耳にして気が変になってしまっている。
一人でいるとマーブル夫妻の真似事をして、それが見つかってクビになってしまう。
結局、クローゼットに閉じ込められるが、復讐に燃えるディヴァインたちに見つかる。
最後は地下に連れて行かれ、拉致された女たちによってペニスを切り落とされ殺される。

代表作に『モンド・トラッショ』、『フィメール・トラブル』などがあります。
ディヴァインをライバル視する。青髪。ポルノ店経営や麻薬売人の資金提供をしている。
家にいない時は街中に繰り出し、下半身を露出して若い女性に見せつけて興奮している。
コニーを世界で一番愛しており、同時にディヴァインが世界一のお下劣な女として認めない。
ディヴァインの誕生パーティを潰そうとし、挙げ句はトレーラーハウスを燃やしてしまう。
最後は悪事がバレてディヴァインたちに捕まり、マスコミの前でコニーと公開処刑される。

代表作に『モンド・トラッショ』、『ホラー・シネマ・パラダイス』などがあります。
ディヴァインをライバル視する。赤髪。女性を拉致して赤ん坊を密売するビジネスを展開。
赤ん坊の密売を一人で回していて、下僕でタネ馬のチャニングに対して嫌悪感を持つ。
レイモンド同様に彼を世界で一番愛しているが、家を空ける彼に少なからず不満を持つ。
憎きディヴァインを倒そうと色々と画策して、最終的にトレーラーハウスを燃やす。
最後はディヴァインにバレてしまい、レイモンドとともに公開処刑されてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は言わずと知れたカルト映画の代表格と言える作品です。
以前からタイトルや過激な内容について聞いていたが、実際に鑑賞するのは今回が初めて。
前評判を聞いているので最初から身構えて鑑賞をする事になりました。
ハッキリ言って、本作は普通の人間は絶対に観ちゃいけない映画だと思います。
下ネタなんて言い方は可愛いと思うぐらい、本作に出てくる下ネタはどれもキツイです。
小学生が喜びそうなウンコのネタとは違っていて、リアルなウンコが出てきます。
多分はあの小包に入っていたのは本物だと思えるほど、本作はそこら辺が徹底している。
ウンコの他にチンコも平然と出していて、さすがに日本の規制でモザイクが入っています。
ですが、精査の目が追いつかなかったのか、所々にハッキリと映っている場面がある。
おっぱいは意外にも控え目だが、平然と性器を出しているが、残念ながらスタイルの良い出演者はほぼいません。
ガッカリするおっぱい、貧相な体、巨大な肉塊など、そういう趣味のある人は満足するが。
一言で言えば「汚い」と思うが、これは本作において最大の賛辞と言えるだろう。
なぜなら、ジョン・ウォーターズ監督は最初からそういう意図で作っているのだから。
そして、本作はノーカット特別版という事で、ボーナスとして本編が終わった後にジョン・ウォーターズ監督が未公開シーンの解説をします。
どんな変態と思えば、ジョン・ウォーターズ監督は紳士で落ち着いた二枚目でした。
このギャップによって本作の評価が更に上がったのは言うまでもありません。
真面目にバカをするというジョン・ウォーターズ監督の信条は素晴らしいと思いました。
とにかく、本作に登場するキャラクターはどれも変態で変人の強烈なインパクトです。
主人公のディヴァインを筆頭に息子や母親、一見普通の美人だと思う友人ですら変態である。
そこに対抗心を燃やす変態夫婦、その下僕など内容は完全におかしな方向になっていく。
このように本作はぶっ飛んだ登場人物が繰り広げる異常な世界こそ、彼らにとって正常という現実を突き付けてくる。
本作には良識をすべて吹き飛ばすネタが盛り込まれ、当時はカルト的な人気を博した。
元々は自主製作映画だったので、上映されたのは夜の劇場だが、口コミが広がって多くの人が訪れ、予想を覆すロングランになったという。
本作はクソ映画、バカ映画を上回るカルト映画となって、今でも語り継がれる理由はなんとなく分かりました。
こんなぶっ飛んだ映画を実際に作って上映させたジョン・ウォーターズ監督はスゴイ人物。
そして、最後にストーリーとはまったく関係ないディヴァインが犬の産みたてのウンコを食うシーンはかなり強烈なモノでした。
これまでいろんなグロテスクな作品を観てきた自分でも、顔をしかめてしまうほど、凄まじい衝撃とインパクトでした。
本作に点数などつけらるワケがなく、今回は評価の対象外にさせて頂きました。
本作は0か100という中間がない作品であり、素晴らしい映画である一方でゴミみたいな映画でもあり、カルト映画に興味がある人ならばまず鑑賞をオススメする。
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