【忍びの国】RE-3754

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作品データ

公開年月 2017/07/01
ジャンル 時代劇/アクション
原作 和田竜 『忍びの国』
監督 中村義洋
脚本 和田竜
製作 原藤一輝、辻本珠子、ほか
製作国 日本
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

戦国時代、破竹の勢いで天下統一に突き進む織田信長、その次男である信雄も伊勢国を掌握し、その隣国・伊賀を次の狙いに定めていた。
しかし、そこに住んでいたのは人とも思わぬ人でなしの忍者衆で、その中でも無門は伊賀一の凄腕にして非情な忍びながら、普段は怠け者で女房に頭が上がらない。
そんな中、身内の死でさえ冷淡な伊賀の気質に疑問を抱いた下山平兵衛は織田軍に寝返り、彼らを故郷へと手引してしまうのだった。

登場人物&出演者

無門(演:大野智)

代表作に『ピカ☆ンチ』シリーズ、『映画 怪物くん』などがあります。

主人公。伊賀一の忍びで圧倒的な身体能力で他の忍びの追随を許さない。お国にはまったく頭が上がらない。

下山との小競り合いで百地に雇われ、門を開けて、更に次男を殺害して大儲けをしていた。
織田信雄が攻めてくると分かると、一人で城に忍び込んで脅迫して凛から小茄子をもらう。
最初は逃げようとしたが、お国の言葉で戦う事になって織田軍を配送させる事に成功した。
最後は操っていた十二家評定衆に歯向かい、お国が死亡し、二年後に子供を連れ出した。

お国(演:石原さとみ)

近年の出演作に『そして、バトンは渡された』、『決算!忠臣蔵』などがあります。

ヒロイン。無門がさらって来た安芸国の姫。無門が術をかけても効かず、年に40貫もらえるとして承知した。

伊賀国が織田家の軍門に下って築城を手伝う無門から金をもらい、侍になるように勧めた。
子供までも過酷な修行する伊賀国の実情を知るが、無門には当たり前として驚いてしまう。
国を捨てて逃げる事が許さず、小茄子を無門に託して残った忍者で織田軍を蹴散らさせる。
最後は十二家評定衆に反対した無門を守ろうとしたが、毒矢を食らって静かに死亡した。

下山平兵衛(演:鈴木亮平)

近年の出演作に『エゴイスト』、『土竜の唄/FINAL』などがあります。

伊賀国の忍びの一族。小競り合いする状況を快く思っておらず、忍びは人間の心を持っていないと気付いていた。

弟が小競り合いで殺された事から忍びを滅ぼすべきと感じて、裏切って信雄に直訴をした。
築城させて追い詰めるはずが逆に術のせいで織田家が返り討ちに遭い、失敗した事を知った。
大膳が術に気付いて逆に罠にハメる立場となって、かつての同胞たちを容赦なく斬り殺した。
最後は無門と「川」の対決をする負けるが、信雄たちを見逃す約束から伊勢国に葬られた。

下山甲斐(演:でんでん)

近年の出演作に『タイトル、拒絶』、『アイ・アム まきもと』などがあります。

伊賀国の忍びの一族。十二家評定衆の一人。平兵衛と次郎兵衛を息子に持ち、小競り合いでの戦いを好んでいる。

百地家と戦争をしていた時に次男が殺されても、所詮は下忍だとして平兵衛に吐き捨てた。
伊勢国が滅んで織田家が侵略すると、百地家たちと結託して軍門に下って築城を手伝った。
実際は術にハメて織田家に戦いで倒し、全国に伊賀国の忍者の強さを見せて稼ごうとした。
最後は策略が失敗して追い詰められ、平兵衛に助けを求めるも拒まれ左京亮に斬られた。

百地三太夫(演:立川談春)

代表作に『落陽』、『七つの会議』などがあります。

伊賀国の忍びの一族。十二家評定衆のリーダー格。伊賀の忍びらしく己の利益の為になんでも利用する。

下山との小競り合いで平兵衛が裏切り、織田信雄を出陣させる為の手立てを誘導していた。
織田家の軍門に下る決定をして、築城の手伝いをするも完成して火を放ちあっさりと裏切る。
実際は平兵衛や信雄たちを術にハメて、織田軍を打ち破って名声を得て稼ごうとしていた。
最後は術が成功して大笑いで宴会していたが、再び攻めて来た織田軍に滅ぼされてしまう。

北畠凛(演:平祐奈)

代表作に『案山子とラケット/亜季と珠子の夏休み』、『ReLIFE/リライフ』などがあります。

具教の一人娘。婿入りした織田信雄の妻となる。政略結婚ゆえに夫婦関係はほぼないような状態にある。

父親が目の前で殺害されてしまうと、怒りのあまり信雄に斬りかかるも大膳に止められた。
牢屋に捕まった状態で侍女とともに仏へ祈りながら、復讐してもらえる機会を求めていた。
無門が間違えて牢屋に来ると、本物の小茄子を差し出し信雄の首を討ち取るように頼んだ。
最後はようやく願いが叶ったとして安心し、父親の元に行く為に侍女とともに自害した。

北畠具教(演:國村隼)

近年の出演作に『アイ・アム まきもと』、『ちょっと思い出しただけ』などがあります。

伊勢国の国司。かつての家臣であった大膳と左京亮に裏切られた。城を買える茶入の名器「小茄子」を所有する。

娘婿として織田家から来た信雄がやって来ると、国と小茄子を明け渡すように命令される。
力づく取るように信雄を挑発すると、家臣だった左京亮が挑んでくると余裕で捌いていた。
左京亮を追い込んで返り討ちにする寸前、黙っていた大膳の一太刀を腹部に食らった。
最後は大膳の腕の中に倒れ込むと、今後は織田家の家臣として務めるように言って死亡。

長野左京亮(演:マキタスポーツ)

近年の出演作に『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』、『前科者』などがあります。

北畠家に仕えていた家臣。大膳とともに織田家の軍門に下った。戦国の世の厳しさを誰よりも分かっている。

小茄子を割った具教を許さない信雄の命令を受け、かつての主に刃を向けて戦いを挑んだ。
具教の圧倒的な力に圧されてしまうが、大膳の横槍で倒したが、裏切り行為を咎められた。
伊賀の忍びたちを滅ぼす為に一丸となり、下山を追い詰めて切り捨てるも敗走してしまう。
最後は無門と平兵衛の死闘から命を取られず、二年後に再び伊賀国を攻めて大膳と滅ぼす。

日置大膳(演:伊勢谷友介)

近年の出演作に『いのちの停車場』、『るろうに剣心/最終章 The Final』などがあります。

北畠具教の元家臣。一騎当千と呼ばれるほどの武者。かつての主に対する忠誠心を織田家になっても持っていた。

ブチ切れた信雄の命令で左京亮が具教に斬りかかり、劣勢のところで助太刀して殺害した。
当初から伊賀国にいる忍びたちは取るに足らない存在とし、戦には参加しないと表明する。
平兵衛が術にハマっていると知って、信雄を主君として見定めて家臣たちの結束を強めた。
最後は無門たちに敗走するも見逃されると、二年後には大軍を率いて伊賀国を滅ぼした。

織田信雄(演:知念侑李)

代表作に『金メダル男』、『坂道のアポロン』などがあります。

織田信長の次男。伊勢国の国司・北畠具教の婿養子として入る。天下統一の為に伊勢国を織田家に吸収させる。

具教から小茄子を求めるも偽物だと知らずで割られ、ブチ切れて元家臣たちに殺させた。
伊賀国を裏切った平兵衛から忍びを滅ぼすべきだと言われ、確実に勝てると言われ乗った。
築城させるも百地たちの術にハマって家臣を失い、大膳が従う事で忍びを滅ぼす為に立つ。
最後は忍びたちの反撃で敗走し無門のおかげで命拾いして、二年後に再び攻めて勝利した。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『第30回吉川英治文学新人賞』を受賞した和田竜の同名小説を実写映画化した作品となります。
この作品は『殿、利息でござる!』や『決算!忠臣蔵』などの時代劇映画で知られる中村義洋が監督を務めています。
戦国時代を舞台に伊賀の国にいる忍者たちを物語の中心にしており、彼らの独特な生き方をコミカルな雰囲気で描いていました。
主人公である無門の気が抜けた性格のおかげで全体的にコミカルだが、なぜか終盤だけはシリアスになっていました。
しかも、かなりラストは血生臭い感じになっていて、とても前半でのコミカルな雰囲気と同じ作品とは思えないほどでした。
最初から最後まで軽い感じに進むと思っていただけに、ラストでのシリアスな展開は少し強引な印象を受けました。
伊賀国にいる忍者たちは命の大切さをまったく知らない「虎狼の族」と呼ばれ、主人公の無門はその例外でないという感じになっている。
ただ、安芸国からさらってきた妻にしたい女性であるお国の存在で人間らしさが出て、他の忍者とは違った考え方を出そうとしていました。
しかしながら、主人公の心を変える為に安易な死を使ったせいで本作における軽さを打ち消してしまい、逆効果のような感じがしました。
最初からコミカルな雰囲気で行くならば、最後まで貫き通して欲しいし、お国が犠牲になった後味の悪さしか残らなかった。
結局、伊賀国にいる忍者たちの意識改革に繋がらず、単純に滅ぼされるだけで物語の意味合いをあまり感じられなかったです。
主人公を演じた大野智にはハマり役になっていると思うが、忖度しているのか扱い方を間違えた気がしてなりません。
いろんな要素を詰め込もうとした結果、全部が中途半端になった典型的な例で、やるなら振り切った方が絶対に面白いと思わせる惜しい作品でした。

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