【模倣霊】RE-2933

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作品データ

公開年月 2017/08/17
ジャンル ホラー
原作 ネイバー・ウェブトゥーン 『長山虎(チャンサンボム)』(モチーフ)
監督 ホ・ジョン
脚本 ホ・ジョン
製作 キム・ウテク
製作国 韓国
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

都会を離れて山々に囲まれた夫の故郷で義母の介護をする妻ヒヨンは、森の中に一人ぼっちで佇む泥だらけの少女を見かける。
放っておく事もできずヒヨンは自宅に招き入れたが、少女は夫婦の娘と同じジュニと名乗り、なぜか娘の声や家族の会話をソックリに真似始めた。
ヒヨンは数年前から行方不明になった息子を思い出し熱心に世話を続けるが、やがて夫や我が子と同じ声が聞こえるようになるのだった。

登場人物&出演者

ヒヨン(演:ヨム・ジョンア)

代表作に『箪笥<たんす>』、『明日へ』などがあります。

主人公。5年前に息子のジュンソが行方不明となる。認知症の義母の為に夫の田舎へ来る。

息子を失った悲しみで一時的に精神が不安定になり、一人娘のジュニをほったらかしにした。
一向に息子を見つけられない警察に偏見を持ち、近くで死んだ女性の捜索でも冷遇する。
地元の巫堂から過去の出来事を聞き出し、それを信じてジュニと名乗る少女の助けをする。
最後は罪悪感からジュンソに化けた妖怪の言葉に従い、洞窟に戻って行方不明となる。

ミンホ(演:パク・ヒョックォン)

代表作に『短い記憶』、『二十歳(ハタチ)』があります。

ヒヨンの夫。認知症の母親の為に田舎へ戻る。息子が行方不明になって警察に捜索を依頼。

街で息子を見かけて情緒不安定になるヒヨンを説得し、ジュニが孤独にならないよう努める。
何かとジュンソを諦めきれないヒヨンを宥めるが、ジュニと名乗る少女でバランスが崩れる。
母親が行方不明になると、ジュニと名乗る少女に場所を尋ねるが、自身も行方をくらます。
最後は盲目になりながらも洞窟でヒヨンを助けるが、戻った彼女を置いて外へ脱出した。

ジュニ(演:バン・ユースル)

本作が長編映画デビュー作となります。

ヒヨンとミンホの一人娘。兄の失踪で母親が情緒不安定となり、そのせいで孤独感を味わう。

以前から兄ジュンソの事で両親がケンカしていた現場を見ているせいでトラウマになる。
それでも兄の事を気にせず健気に生きていたが、ジュニと名乗る少女の登場で存在が弱まる。
最後は巫堂に狙われるもジュニと名乗る少女に助けられ、ヒヨンにより家に待機していた。

スンジャ(演:ジン・ホー)

代表作に『私を忘れないで』、『哭声/コクソン』などがあります。

ミンホの母でヒヨンの義母。認知症を患っている。治療の為に息子夫婦が田舎へ連れて来る。

相変わらず認知症は変わらないが、そこで幽霊の存在に気付いてジュニに話していた。
過去にジュンソを置いて出かけたヒヨンの代わりに見ていたが、認知症のせいで失踪させる。
最後は兄の声色をされて恐怖を持ち、次に姉の声色に騙されて洞窟に向かって行方不明に。

キム・ジニョン刑事(演:リー・ユル)

本作が長編映画デビュー作となります。

地元の刑事。赴任したばかりで地元での事件について知識があまりなくて苦戦している。

洞窟で女性の遺体を見つけたヒヨンたちの元に来るが、理由も分からず冷遇されてしまう。
次に夫と義母が行方不明となったヒヨンに呼び出されて、全力で捜査する事を約束した。
地元で起きた数々の行方不明事件を疑問に思い、ジュニと名乗る少女もそうだと証明する。
最後はヒヨンたちの元に駆けつけるが、洞窟から出てきたミンホだけをなんとか保護した。

キム巫堂(演:キル・ヘヨン)

代表作に『母なる復讐』、『殺人の記憶法』などがあります。

ヒヨンたちがやって来た田舎の女性巫堂。盲目で地元に伝わる長山虎について良く知る。

洞窟から長山虎の妖怪が解き放たれ、それを感じ取ってヒヨンたちの家まで確認に来る。
そこでヒヨンたちに妖怪の危険さを警告するが、それ以上の事ができずに一旦立ち去った。
ヒヨンの前に再び現れれると、過去にいた巫堂の行いやジュニと名乗る少女の正体を暴いた。
最後はヒヨンが家族を守る為に道具とアドバイスを与え、迫り来る妖怪に警戒していた。

少女(演:シン・リナ)

代表作に『被告人』、『殺人者の記憶法』などがあります。

森の中にて泥だらけの姿でヒヨンが見つけた。当初は怖がっていて言葉を一切発しなかった。

次にはヒヨンたちの前に姿を現すと、全身の汚れを落とした時に体中のアザを見られる。
ジュニのマネをするようになり、彼女と同じ名前を名乗ってヒヨンを「ママ」と呼んでいた。
実は80年代に行方不明となった少女で、巫堂の娘として高い霊力を備えて生贄となった。
最後は逃げるヒヨンを引き留める為にジュンソとなり、彼女を洞窟へ連れ戻す事に成功した。

巫堂(演:イ・ジュニョク)

代表作に『拝啓、愛しています』、『あいつだ』があります。

凡庸な巫堂。長山虎を祀った事によって霊力を高められ、次第に魂を浸食されてしまう。

妻は家を出て行ってしまい、娘と二人暮らしをしていたが、日常的に虐待をしていた。
長山虎の影響で肉体を傷つけていたが、ついに娘の高い霊力に目をつけて生贄として捧げる。
その後は姿を消してしまい、それと同時に村の住民は次々と行方不明となっていた。
最後はヒヨンたちの前に現れて魂を求めるが、捕まえられずに娘が代わりに連れてきた。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『カリコレ2018/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2018』にて上映されていました。
この作品は韓国の伝説を『長山虎(チャンサンボム)』を実写映画化しています。
残念ながら原作はまったく知らないし、その伝説も知らなかったが、さすがに韓国はホラー映画でも上手く演出しています。
決定的に邦画と違うのは出演者や事務所よりも、製作側はちゃんと作品に向き合って作っている点だろう。
これは当たり前の事なのですが、邦画は作品よりも利益を優先している為、同じ題材でも韓国映画の方が数段上手いと思います。
そんな本作は適当すぎる邦題で期待値は低かったが、やはり、手を抜かない韓国映画の怖さはちゃんとありました。
実際のストーリーはそこまで珍しいモノじゃないけど、魅せ方や間の取り方は悪くないので最後まで飽きなかったです。
当初は主人公の情緒不安定さに恐ろしさを持ったが、中盤以降は急にマトモな行動をし出して違和感を持ちました。
それ以上にヤバイ状況が差し迫っているので、主人公のヤバさも序盤だけになったのは残念なところでした。
結局、主人公は息子を失った悲しみがあったけど、それ以上に置いて行ってしまった罪悪感の方が大きかったのがラストで分かる。
最初から主人公の感情的な行動は嫌いだったが、ラストで己の罪を認めて洞窟を脱出しなかったのは納得できる選択だった。
ただ、残された盲目になってしまった夫、置いていかれた一人娘の事を考えると、あまりにも身勝手な母親で救いようのない人間でした。

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