【生き人形マリア】RE-3512

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あ行

作品データ

公開年月 2014/09/17
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ウェン・V・デラマス
脚本 ウェン・V・デラマス、ケイコ・アキーノ
製作 マロウ・N・サントス、チャロ・サントス=コンチョ、ほか
製作国 フィリピン
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

バス事故によって愛する娘を失ったフェイス、フリオ、ステラは、悲しみに暮れる三人の前に精神科医のマノロ博士が現れる。
マノロ博士は時間をかけず耐え難い悲しみを癒す為だと説明し、それぞれの娘の姿に似せた等身大の人形を渡していた。
フェイスは亡き娘マリアそっくりの人形に当初は不気味さを抱いたが、次第に我が子同然に愛情を注いでいたが、時を同じくして三人の身の回りで不吉な事件が起き始めるのだった。

登場人物&出演者

フェイス・パルド(演:イザ・カルザド)

代表作に『Starting Over Again』、『Bliss』などがあります。

夫が金持ち何不自由なく暮らしている。娘が通うリトル・マグノリア小学校に新たな校舎を建てる費用を出した。

遠足でのバス事故で娘を失い、マノロ博士が来ても不気味な人形にブチ切れて追い出した。
フリオの体験談を聞くと人形を持ち帰って心を癒やし、奇跡的に子供を授かる事になる。
マノロが火事で死んだ子供の父親と知って、人形たちの襲撃によって捕まってしまう。
最後はマノロの子供を埋葬し、フリオのおかげ助かって、出産間近まで無事に進んでいた。

ステラ・デ・カストロ(演:ジョディ・サンタマリア)

代表作に『母と娘』、『Clarita』などがあります。

中流家庭だが夫とは不仲になっている。娘に良い将来を与える為に勉強を一番大事にしていた。

遠足でのバス事故で娘を失うと、まるで廃人のようになって母親に体を洗ってもらうほど。
出産後に腫瘍のせいで子宮摘出し、二度と子供が産めなくなって娘を失った事に絶望した。
人形を最初嫌がっていたが、次第に愛情を持つようになるも夫と母親の死で事実を知る。
最後はマノロに捕まるが、フリオのおかげで助かって、夫の愛人の子供を引き取っていた。

フリオ・サクダラン(演:サンジョー・マルード)

代表作に『One More Try』、『The Third Party』などがあります。

リトル・マグノリア小学校の教師。娘のレオノーラと二人暮らし。実はゲイでずっと一人ぼっちだった。

遠足の引率だったが、少年の幽霊を見て階段でコケたせいで足を挫いて休んで娘を失った。
マノロ博士が持ち込んだ人形を受け入れ、拒否したフェイスとステラに体験談を話して説得。
人形を娘のように思っていたが、捕まった事でようやく現実を知ってマノロに刺された。
最後はマノロを倒すが、彼が人形に命を吹き込む黒魔術を奪ってそのままマネてしまう。

スタンリー・パルド(演:ダンテ・ポンセ)

代表作に『Hanggang saan hanggang kailan』、『Everything About Her』などがあります。

フェイスの夫で金持ち。セレブとして知られ、娘が通うリトル・マグノリア小学校に多大な寄付をしている。

過去に少年が焼死した教室を解体させ、代わりにトイレを建造してなかった事にしていた。
娘を失った悲しんでいたが、それ以上に絶望していたフェイスが人形を持ち込んで驚く。
ドンが何者かに襲われて病院で亡くなる瞬間に立ち会い、ステラに伝えるように連絡した。
最後は警察に向かう途中に集結した人形たちに車を奪われ、何度も轢かれて死亡した。

ドン・デ・カストロ(演:ジョーム・バスコン)

代表作に『Lihis』、『Culion』などがあります。

ステラの夫。中流家庭の大黒柱だが、すでに妻のステラとは仮面夫婦で娘の為に離婚をしていない。

妻が子宮摘出手術を受けて二度と子供が産めず、その不満から不倫をして子供を作っている。
不倫がバレていないと自信を持っているが、実は妻やその母親が知っていて黙っていた。
娘がバス事故で亡くなり、悲しんでいた妻の為にマノロ博士が送った人形を渡していた。
最後は不倫について聞いた娘の人形に愛人とともに襲われ、病院に運ばれる死亡してしまう。

ステラの母(演:マリア・イザベル・ロペス)

代表作に『キナタイ/マニラ・アンダーグラウンド』、『普通の家族』などがあります。

息子でステラの弟とともに同居している。ドンが愛人と不倫して別の家庭を築いている事を知っている。

そのせいで朝食の席では不快感を全開にして、なんとか彼を追い出そうという態度を出す。
バス事故で孫娘が巻き込まれると、現場に到着してすぐに気付いて泣き崩れてしまう。
絶望して抜け殻となっていた娘の面倒を見ていたが、立ち直らせようとずっと励ましていた。
最後は暴走する人形に捕まり、体中を包丁で傷つけられ、鬼神像を頭に落とされて死亡。

シャーリー(演:ニーニャ・ドリノ)

代表作に『Lumang Piso Para sa Puso』、『Riding In Tandem』などがあります。

住み込みでパルド家の家政婦をしている。重度のスマホ依存症で、常に自撮りをしてSNSに投稿している。

もう一人のベテランと二人体制でパルド家の家事をこなし、フェイスとは仲良くしている。
パルド家の娘が亡くなって意気消沈する夫婦と違って、あくまで仕事に徹していた。
フェイスが人形を娘だと思っていたが、スマホで写真を撮られた事から生きていると主張。
最後は人形に向けて暴言を吐き、包丁で何度も刺されるが、なんとか一命を取り留めた。

アウグスト(演:ジョーイ・パラス)

代表作に『Babagwa』、『Ayuda Babes』などがあります。

霊媒師。フェイスで新しく雇われた家政婦から紹介されると、シャーリーのスマホの写真から霊視していた。

すぐに呪われた人形による仕業だと見抜くと、強力な黒魔術が使われていると説明した。
ステラが人形に襲われてケガしながらもやって来ると、すぐに気付いて治療するべきと話す。
マノロこそが犯人だと突き止めると、フェイスたちと彼がいる場所に行って呪いを解く。
最後は人形に捕まるも拘束を解き、ケガしたフリオを助けるもマノロに殺されてしまう。

マノロ・アパシブレ博士(演:クリス・ヴィジャヌエヴァ)

代表作に『バルセロナ:ある愛の物語』、『GOYO/若き将軍』などがあります。

医学博士。実験心理学を専門にしている。バスでの事故から被害者を救う為に実験的な治療をしている。

フェイスとステラに人形を見せるが、代わりのモノはないとしてブチ切られて門前払い。
フリオの家に勝手に入り込むと、人形を取り出して見せると、実験に協力してくれた。
実は過去に火事で亡くなった少年の父親で、事故として処理した事実にブチ切れていた。
最後はフェイス、ステラ、フリオを人形にしようとしたが、連携の反撃を受けて死亡した。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作は『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2019』にて上映された作品となります。
今回はフィリピンの映画となるけど、東南アジアの国々では人形に対するホラー的な要素を強く持っています。
そもそも、人形をホラーの対象にするのは東南アジアだけじゃなく、古くは『チャイルド・プレイ』シリーズがあります。
他に『死霊館』のスピンオフである『アナベル/死霊館の人形』やインドネシアでは『ザ・ドール』シリーズというのもあります。
このようにホラー映画と人形は親和性が高く、CGを使わなくても演出できる点でも重宝されるだろうと思います。
そんな本作は最初から見た目から不気味さしかない人形が登場するが、それらは恨みによって作られて家族を破滅させる使命を帯びています。
意外にも動き回ってパワフルに人間を殺害していきますが、その原動力となっているのは黒魔術という独特なモノでした。
世界中で存在する黒魔術だが、どうやらフィリピンでも使われているようで、恨みが原動力ならば納得できる破壊力だと言えます。
結局、息子を失った父親による復讐劇となるが、直接閉じ込めた教師、権力と金で事件を事故に変えた夫婦は罰を受けても仕方ないと思います。
しかし、娘が目撃して黙っていた母親の巻き込まれ方が最も悲惨で、明らかに息子を失った父親よりもメンタルが崩壊してもおかしくない。
それなのに最後は夫が不倫した女の子供を引き取る事になって、どう考えてもメンタルが他とは圧倒的に違うような気がした。
物語全体としてスッキリしないような常に曇ったような状態であり、そこに不気味な人形が出てくると独特の雰囲気がありました。
オリジナリティはそれなりにあると思うが、どうにも全体的にパッとせず、人形たちが物理的すぎて見た目以外の怖さはなかったのは残念でした。

コメント

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