作品データ
あらすじ
2029年、南北が統一された朝鮮半島では、完全武装の過激派テロ集団「セクト」による反対勢力が台頭していた。
手を焼いていた警察機構は、パワードスーツで身を固めた機動隊「特機隊」を新たに編成する。
ある日、特機隊のエリート隊員イムの目の前で、セクトのメンバーである少女が自爆し、彼は現場で発見された遺品を彼女の姉に送り届けようとするのだった。
登場人物&出演者
・イム・ジュンギョン中佐(演:カン・ドンウォン)
近年の出演作に『ブローカー』、『新感染半島/ファイナル・ステージ』などがあります。
主人公。特機隊の隊員でエース。血の金曜日で武器を持たない少女たちを殺害したトラウマを持っている。
セクトのメンバーだったジェヒの自爆もトラウマになり、遺品を手に入れて姉のユニに渡す。
ユニから親しくされてデートのような事をするが、彼女が公安に利用されている事を逆に利用。
隊長のジンテから指示を受けて公安を一人で倒していき、ユニの処刑を止めようとしていた。
最後は納得がいかずジンテと対決し、見逃してもらい、ユニと彼女の弟が電車に乗る姿を見た。
・イ・ユニ(演:ハン・ヒョジュ)
代表作に『監視者たち』、『王になった男』などがあります。
ヒロイン。自爆テロをした“赤ずきんの少女”イ・ジェヒの姉。セクトの元幹部。普段は古書店で働いている。
ジェヒの遺品を受け取る為にイムと会う事になって、彼に恨みを持っておらずデートをした。
実際は公安と裏で協力し、入院する弟と自由の身を取引としてイムにハニートラップを仕掛ける。
仲間だったミギョンから忠告を受けると、すでにイムたちにバレていて逆に利用されていた。
最後はジンテに始末の為に連れ出されるが、イムの懇願で助かり、弟と電車で旅に出て行った。
・チャン・ジンテ(演:チョン・ウソン)
代表作に『MUSA/武士』、『監視者たち』などがあります。
特機隊の将校。過去に起きた血の金曜日で指示を出していた。自爆テロでケガしたイムの復帰を待っていた。
公安が特機隊を潰したい事を以前から知っていて、大統領の秘書たちと相談して対策を考える。
復帰したイムが訓練で見事な腕を見せていたが、過去のトラウマに囚われた彼に注意していた。
公安の企みがすべて筒抜けになっていて、逆に追い詰めてイムに殲滅させて返り討ちにした。
最後はユニを始末しようとしてイムと対決し、それまでの功績を考慮して二人を見逃した。
・ク・ミギョン(演:ハン・イェリ)
代表作に『ファイティン!』、『ミナリ』などがあります。
ユニの友人でセクトの幹部。セクト南部連合委員会第3女性部隊長。イムと会おうとしたユニに接触した。
公安と裏で繋がって協力しているユニの事が気に食わず、大きな問題になるとして忠告していた。
チョルチンの追跡を振り切れず捕まってしまうと、ジンテたちから真実を知って解放された。
ユニよってイムにハニートラップを仕掛けようとした現場に現れ、利用されている事を話した。
最後は公安を潰す協力して新しい身分証を手に入れ、大金を振り込まれた事を確認して消えた。
・キム・チョルチン(演:ミンホ)
代表作に『君が描く光』、『アンダードッグ/二人の男』などがあります。
特機隊の隊員。イムの後輩。血の金曜日では別働隊として惨劇に遭遇する事はなかった。
ジェヒの自爆テロから復帰したイムの訓練に参加し、一度は優勢になるも結局は倒された。
セクトの幹部であったミギョンを見つけると、ジンテの指示で追跡して戦いの末に捕まえた。
公安に動きがすでにバレていて、なんとか抵抗するも結局は捕まって拷問を受けていた。
最後はイムたちの動きについて拷問を受けるが、サンウの銃で頭を撃たせて死んで仲間を守る。
・イ・ジェヒ(演:シン・エンス)
代表作に『隠された時間』、『色男ホ・セク』などがあります。
イ・ユニの妹で元女子高校生。セクトのメンバー。赤頭巾と呼ばれる爆弾を運ぶ役目を担う。
歴史部でセクトのメンバーに接触して、家庭崩壊していた事で心の拠り所にしていた。
南北統一のデモが行われる中で、爆弾を運んでいて、先制攻撃として車両を爆破させていた。
下水道で別の仲間に爆弾を送り届けようとして、特機隊の襲撃によって逃走を図った。
最後はイムに武器を捨てるように言われるが、聞く耳を持たず爆弾を作動して自爆を果たした。
・ハン・サンウ(演:キム・ムヨル)
代表作に『作戦/THE SCAM』、『食われる家族』などがあります。
イムとは特機隊の同期。「血の金曜日」の後に除隊し、現在は出世する為に公安部次長を務めている。
特機隊が自爆テロに遭遇した事に対して不信感を持っていて、なんとか弱点を探ろうと嗅ぎ回る。
復帰したイムと再会を果たすと、血の金曜日で唯一生き残った者同士として友情を確かめる。
その裏ではユニを使って特機隊を潰そうとしていて、イムにハニートラップを仕掛けさせていた。
最後はすべての計画が特機隊にバレていて、人狼と化したイムによって部下もろとも殺された。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は押井守の同名アニメを韓国で実写映画化されています。
韓国に舞台を移しているという事で、どうやら相当の脚色をしていような印象があります。
確かに元々の世界観は面白いだろうし、押井守の原作であってワクワクさせられる設定です。
ただ、これを韓国の方に対応させてしまうと、根幹の部分をイジらないといけないと思う。
そうなってくると、本来の良さを潰している可能性があるので、本作のストーリーが今ひとつ心に響いて来なかったです。
主人公が所属する部隊、敵対する公安部、そして朝鮮半島の統一を阻止する反乱グループの三つ巴は少し分かりにくい展開です。
やはり、こういう近未来のアクションをベースにしている作品ならば、もっと単純で分かりやすい構造にしてもらわないと楽しめないです。
あと個人的に邪魔と感じたのは恋愛要素で、テンポが命のアクションと相反するおかげでダラダラした印象を受けてしまった。
命のやり取りをする緊張感の中にある主人公が恋愛をしている場合じゃないと感じてしまう。
そもそも、何かを真剣にやる時、恋愛は本当に邪魔でしかない考えを持っているので、どうしてもいらないと感じてしまいました。
物語の中で必要な要素だったかもしれないが、そのせいで良質なアクションの邪魔になっていた事が明白でした。
ラストではアクションの連続だったが、結局その恋愛も動機づけという弱い要素だったせいで、やっぱりいらなかったと逆に感じました。
それでも、アクションだけに関してはとても良く出来ていて見応えがあったし、演技の方も韓国映画らしくレベルは高かった。
こういうタイプの独特な世界観を打ち出す作品は、単純なストーリーの方がいいと改めて感じさせる展開でした。
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