【ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録】RE-3435

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洋画

作品データ

公開年月 1990/01/05
ジャンル ホラー/ドラマ
原作 殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカス(モデル)
監督 ジョン・マクノートン
脚本 ジョン・マクノートン、リチャード・ファイヤー
製作 ジョン・マクノートン、スティーヴン・A・ジョーンズ
製作国 アメリカ
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

ヘンリー・リー・ルーカスは刑務所で知り合ったオーティス・トゥールと一緒に暮らしながら次々と女性を殺害していた。
そのヘンリーは過去の母親から受けた虐待のトラウマから、女性を見ると殺したくなるという衝動に襲われていた。
そんなある日、夫の暴力に耐えられず逃げてきたオーティスの妹ベッキーが共同生活に加わり、それまでのバランスが崩壊するのだった。

登場人物&出演者

ヘンリー・リー・ルーカス(演:マイケル・ルーカー)

近年に出演作に『ファンタジー・アイランド』、『ブライトバーン/恐怖の拡散者』などがあります。

主人公。連続殺人鬼。幼少期から娼婦だった母親から暴力を振るわれ、女装までさせられていた。

刑務所で出会ったオーティスと意気投合し、同居して仕事をしながら殺人を日常的にしていた。
オーティスの妹のベッキーが暴力夫から逃げるようにやって来ると、三人での同居生活が始まる。
ベッキーから身の上話をされて、母親を殺した時の心情を共有させて彼女から同情をもらった。
テレビを買う時にカメラを手に入れると、オーティスと家族を襲ってすべてを撮影していた。
殺人に慣れていないオーティスに捕まらない方法をレクチャーし、暴走する彼を毎回止めている。
ベッキーが家から出ると知って誘われるが、悩んでいるとオーティスがレイプして彼を殺害した。
最後はベッキーと姉の農場で一緒に暮らすと約束するが、結局は彼女を殺害して放浪をした。

ベッキー(演:トレイシー・アーノルド)

代表作に『ボディ・チェンジャー』、『The Other One』などがあります。

オーティスの妹。暴力を振るう夫から逃げるようにオーティスの家に同居するようになる。

当初はヘンリーと気まずい雰囲気を持っていたが、兄と違って紳士的な彼の態度に惹かれていく。
ヘンリーが刑務所で捕まった理由を聞き出し、彼と二人っきりになって気持ちを共有していた。
父親をずっと嫌っていて、13歳の時から性的虐待を受けていて、家から出る為に結婚したという。
母親の元に置いている娘を心配して仕事を辞めると、ヘンリーに一緒に来るように頼んでいた。
ヘンリーに対して気持ちを持っていて、彼を誘うも拒まれている事にまったく気付いていない。
最後はオーティスにレイプされてヘンリーが殺し、一緒に暮らすと約束されるも結局殺された。

オーティス・トゥール(演:トム・タウルズ)

代表作に『マーダー・ライド・ショー』シリーズ、『ハロウィン/2007年版』などがあります。

ヘンリーと同居している男。ヘンリーとは刑務所で出会い、意気投合すると同居していた。

常識的に立ち回っているヘンリーとは違い、ガソリンスタンドで働きながらハッパを売っていた。
妹のベッキーが暴力夫から逃げてくると、一時的に同居させるもなぜか下心を持っている。
ベッキーに手を出そうとしてヘンリーに注意され、彼と出かけて殺人をした事に放心状態となる。
カメラを手に入れると、ハッパを売っていた高校生の家族をヘンリーと殺害して撮影していた。
最後はヘンリーが出かけた時にベッキーをレイプし、帰ってきた彼に見つかった殺害された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『シカゴ国際映画祭』で一度公開されたが、映画会社によって4年間もお蔵入りにされていたという。
実在したアメリカ犯罪史上で名を残した実在の殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカスを描いた作品となります。
ヘンリー・リー・ルーカスは本作で初めて知りましたが、このような日常を送っていたと考えると実に恐ろしいです。
殺人が特別なモノではなく、日常でいつ起きてもおかしくないヘンリーやオーティスの危険な存在が本当にいたと考えさせられる。
ヘンリーの場合は家庭環境が非常に悪く、特に母親から受けて精神的な苦痛でその後の彼を歪ませてしまうのが伝わりました。
これは関して元々そうだったのか分からないが、後天的に環境が彼の性格を変えたならばソシオパスと言えるだろう。
ただ、ヘンリーの行う殺人というのは場当たり的なモノじゃなく、すべて計画性があって捕まらない為にやっていました。
他人に対する感情を共有できていない部分を見ると、もしかすと元々がサイコパスの素質を持っていたかもしれない。
それが劣悪な環境がヘンリーの生まれ持った素質を高めて、300人以上の殺人をしても捕まらなかったの可能性があるだろう。
ちょっと興味を持って本作と違ったヘンリー・リー・ルーカスについて調べてみたが、虚言癖もあって証言自体に信憑性がないようでした。
なので、実際に300人以上を殺害したのか疑わしいけど、当時の警察による捜査を掻い潜る能力はあって捕まらなかったのだろう。
ヘンリーが安易に自分の欲望ではなく、過去に囚われている自分をなんとか助けようと女性たちを見つけて殺害していたかもしれない。
そこら辺については本人しか分からないところであり、殺人をしている時点で同情の余地はないけど、環境が人を作ってしまう一例だと言えます。
オーティスにしも父親が妹に性的虐待を加えるような環境では、マトモな人間にならないのは非常に分かりやすいところでした。
ただ、ヘンリーとオーティスの決定的な違いとして、トラウマを消そうとするか、自分の欲望の為にやっているのか、その根本的な考え方の差異がありました。
決して本作は派手じゃないし、ヘンリーがぶっ飛ぶほどの異常者ではなく、表の顔は普通で裏の顔は職人のように殺人をするところが本作の魅力だろう。

コメント

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