作品データ
あらすじ
殺し屋稼業を休業中のファブルは目下、佐藤アキラという偽名を使い、相棒のヨウコと兄妹のフリをして普通の暮らしを実践していた。
デザイン会社でバイトをしながら慣れない普通の日々に悪戦苦闘するアキラに、街ではファブルに弟を殺された宇津帆がNPO団体代表という偽りの仮面で暗躍して復讐を目論む。
そんな中、車椅子のワケあり少女ヒナコと偶然の再会を果たすアキラは思わぬ大騒動へ発展していくのだった。
登場人物&出演者
・ファブル/佐藤アキラ(演:岡田准一)
近年の出演作に『燃えよ剣』、『ザ・ファブル』などがあります。
主人公。伝説の殺し屋。デザイン会社「オクトパス」で配達人として働き、ボスの命令通りに普通の人を演じる。
4年前の仕事で助けたヒナコを下半身不随にした事に責任を感じて、彼女のリハビリを見ていた。
ヒナコと宇津帆の関係性を知って、ヨウコの情報や鈴木の襲撃から警戒するような動きをする。
宇津帆の誘いで罠と分かりながら事務所に行き、刺客たちを難なく倒して逃げる鈴木を追う。
最後はヒナコを助け出し、歩けるようになるという手紙をもらって読んでから燃やしていた。
・佐羽ヒナコ(演:平手友梨奈)
代表作に『響/HIBIKI』、『さんかく窓の外側の夜』などがあります。
「NPOこどもみらい」の職員。下半身不随で車椅子生活をする。宇津帆の活動で障害者としての立場を使う。
4年前に売春組織を潰したファブルに遭遇し、彼が身を挺して助けられるも下半身不随となった。
公園の鉄棒でリハビリするところをファブルから助言をもらい、勇気をもらって心を開いていく。
両親を殺したのはファブルだと宇津帆に言われるが、彼の言葉から違うと分かって裏切った。
最後は地雷からファブルに助けられ、必ず自分の足で立って歩く手紙を送って鈴木と立ち去った。
・佐藤ヨウコ(演:木村文乃)
代表作に『風のダドゥ』、『アダン』などがあります。
ファブルの相棒で佐藤アキラの妹を演じる。脅威的な記憶力を持ち、あらゆる事件を断片的に記憶している。
常に夕飯を作っている時にファブルがやって来ると、食べに来た彼についてツッコミを入れる。
ヒナコが関わった事件をファブルに話すと、そこに暗殺するはずだった宇津帆の存在と繋げた。
先手を取ろうとした鈴木がやって来るが、圧倒的な戦闘力を見せつけて彼を8秒で捕縛した。
最後は人質になるも意味がなく、ファブルに助けられ、クリスマスで酒をたらふく飲んで酔う。
・ミサキ(演:山本美月)
近年の出演作に『女系家族』、『新解釈・三國志』などがあります。
デザイン会社「オクトパス」の社員。元々はグラビアアイドルをしていた。社員として楽しく過ごしている。
過去にファブルが助けた事をまったく知らず、無表情ながら彼に対して少しだけ気にしている。
いつもは社長の田高田と会社で談笑して、イメチェンで髪を切るもファブルの言葉に引いた。
実はグラビアアイドル時代から知っていた貝沼に盗撮され、宇津帆たちが見つけるが何も知らず。
最後は壊れた貝沼に狙われるもファブルが片付け、何も知らないままクリスマスの絵を見ていた。
・貝沼(演:好井まさお)
お笑いコンビ「井下好井」のメンバーで、映画の代表作に『ナミヤ雑貨店の奇蹟』などがあります。
デザイン会社「オクトパス」の社員。田高田に次いで古い社員で、ファブルに対して敵意を持っている。
同僚のミサキに対して会社では素っ気ない態度を取り、いつも自分のパソコンに向かっている。
実際はグラビアアイドル時代のミサキを知っていて、彼女の部屋に盗撮器を仕掛けていた。
金を手に入れようとした宇津帆たちに脅され、壊れてミサキを襲うもファブルに止められた。
最後は鈴木に捕まり、逃げようとして井崎が車で追いかけるも誤って轢かれて静かに死亡した。
・田高田(演:佐藤二朗)
近年の出演作に『さがす』、『かぐや様は告らせたい/天才たちの恋愛頭脳戦ファイナル』などがあります。
デザイン会社「オクトパス」の社長。ファブルをチラシの配達人として雇い、たまに彼のデザインを採用する。
ミサキとは特に気が合っていて、常に会社では二人で談笑してほとんど仕事をしていなかった。
追い詰められた貝沼がミサキを殺そうとして、ファブルが素早く止める瞬間を目撃してしまう。
すぐにファブルが元格闘家で過去に色々あって技を封印したと解釈し、納得されて感慨に更けた。
最後はクリスマスのデザインをファブルに頼むと、車椅子の少女が立った絵をミサキと褒めた。
・井崎(演:黒瀬純)
お笑いコンビ「パンクブーブー」のメンバーで、映画の代表作に『TSY/タイムスリップヤンキー』などがあります。
NPO法人「こどもみらい」の職員。真黒カンパニーの元メンバー。宇津帆の元で新たな仕事の為にスカウトされた。
新顔でありながらおしゃべりが止まらず、鈴木やヒナコから信用できないとして遠ざけられる。
真黒カンパニーにいたファブルに復讐したい宇津帆に雇われているだけで、邪魔ならば殺される。
貝沼を脅す際に芸能事務所の社長を演じ、鈴木が彼を捕まえ、逃げないように監視を頼まれる。
最後は誤って貝沼を轢き殺し、逃げようとして現場に来た鈴木によってあっさりと始末された。
・鈴木(演:安藤政信)
近年の出演作に『弟とアンドロイドと僕』、『るろうに剣心/最終章 The Beginning』などがあります。
NPO法人「こどもみらい」の職員。宇津帆の信頼する右腕として活躍する。ヒナコのお守役として任されている。
プロの殺し屋で宇津帆の指示で後始末などをするが、重機を操縦して証拠隠滅の為に人を埋める。
新しく入った井崎に対して信用をしないが、宇津帆が利用する為だと言われて納得していた。
ファブルの正体を知ってヨウコの自宅に行くが、返り討ちに遭って宇津帆の覚悟を確かめる。
最後は宇津帆の暴走に呆れると、ファブルの説得で寝返って、彼を殺害してヒナコと立ち去った。
・宇津帆(演:堤真一)
近年の出演作に『土竜の唄/FINAL』、『砕け散るところを見せてあげる』などがあります。
NPO法人「こどもみらい」の責任者。障害者や子供たちの為により良い環境作りをするべく活動している。
その裏では犯罪を犯している人間を探し出し、脅迫のような事をして多額の金を手にしている。
過去に売春組織を運営していたが、ファブルにより弟を含めたメンバーを殺されて復讐に燃える。
ヒナコの両親が組織の事をバラすと言われて殺害し、ファブルの仕業としてヒナコに話した。
最後はファブルを殺害する計画をすべて潰され、殺させるように仕向けて鈴木に射殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は南勝久の同名漫画実写映画として続編となります。
この作品は前作で監督と共同脚本を務めた江口カンが続投し、キャストも引き継がれています。
やはり、邦画というのは適度な緊張感の中にちょっとしたコミカルな演出があった方が良い。
そう思われる典型的な作品となっていて、前作では主人公のファブルはほぼ無表情ながらコミカルな立ち回りもしていました。
何より兄妹という設定となっているヨウコの存在も大きく、本作ではボケ役のファブルにツッコミを入れるのは良かった。
物語自体はシリアスであるけど、適度に挿入されたコミカルさは緩急をつけているから最後まで飽きないです。
当然ながらファブルを演じる岡田准一は演技力だけじゃなく、体当たりのアクションも説得力を持たさてくれます。
悪役には堤真一がキャスティングされていますが、コミカルな演技ができるだけじゃなく、本作のようなサイコパス的な役も上手いです。
表の顔は非常に善人であるが、裏の顔はどんな汚い事でもやってしまう危険な人物を上手く演じ分けているのは言うまでもない。
不満な部分として前作でヒロインを務めたミサキのエピソードが少し浮いているので、今回の物語に絡める必要性はなかったように思えます。
前作のヒロインを蔑ろにしないところはいいが、結果的にエピソードをごっそり削っても本題に影響がないから今ひとつな印象でした。
まだまだ本シリーズは続けるだけのポテンシャルを持っているので、次回作があれば期待するしかないだろうと思います。
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