【NOPE/ノープ】RE-3775

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洋画

作品データ

公開年月 2022/07/22
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 ジョーダン・ピール
脚本 ジョーダン・ピール
製作 ジョーダン・ピール、イアン・クーパー
製作国 アメリカ
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

ロサンゼルス郊外にあるヘイウッド家の牧場では、映画やテレビの為に馬の調教をしていた。
しかし半年前に父が亡くなり、息子のOJと娘のエメラルドが継いでから苦しかった経営が更に悪化してしまう。
そこで元子役のリッキー・“ジュープ”・パクが買い取りの申し出をするが、ためらうOJにエメラルドが父の死の際に体験した不可解な出来事を打ち明けるのだった。

登場人物&出演者

OJ・ヘイウッド(演:ダニエル・カルーヤ)

近年の出演作に『ユダ&ブラック・メシア/裏切りの代償』、『クイーン&スリム』などがあります。

主人公。オーティスの息子で調教師。父親が亡くなってから「ヘイウッド・ハリウッド牧場」を妹と継いだ。

父親が亡くなって以来、気落ちしてテンションが上がらず、経営もダメで馬を売っていた。
空に生き物がいると知り、妹が撮影する為に監視カメラを一緒に購入しGジャンと名付ける。
アントラーズが加わって撮影の作戦を立てるが、暴走する中で妹を助ける為に囮となった。
最後は威嚇したGジャンへの対策を講じて、撮影をした妹の前に馬とともに現れて再会した。

エメラルド・ヘイウッド(演:キキ・パーマー)

代表作に『ハスラーズ』、『アリス』などがあります。

ヒロイン。オーティスの娘で調教師。レズビアン。父親の死により兄と「ヘイウッド・ハリウッド牧場」を継いだ。

牧場経営を副業と考えていて、撮影場所に来ると安全講習と自分の宣伝をして兄を困らせる。
空に何かあると発覚して、撮影すれば大金持ちになるとして兄に相談して監視カメラを設置。
アントラーズに一度断れるも、連絡をもらって協力する事で兄たちと作戦を立てて臨んだ。
最後は兄が囮している間に「ジュピターズ・クレイム」でGジャンを撮影し再会を果たした。

エンジェル・トレス(演:ブランドン・ペレア)

代表作に『アス』、『American Insurrection』などがあります。

家電量販店の店員。監視カメラを買いに来たヘイウッド兄妹に設置の難しさを説明していた。

結局、呼ばれて設置にやって来るが、朝早くから4年交際した恋人と別れイライラしていた。
UFOのマニアックな知識を披露しつつ、勝手にカメラを遠隔で見て動かない雲の存在を知る。
食われそうになってヘイウッド家に戻り、アントラーズが協力してデジタルで撮影をした。
最後はアントラーズが食われ、逃げる時にシートと有刺鉄線が体に巻き込んで助かっていた。

アントラーズ・ホルスト(演:マイケル・ウィンコット)

近年の出演作に『聖杯たちの騎士』、『ヒッチコック』などがあります。

有名な撮影監督。不可能を撮影したい願望を持っていて、それを提供してくれる人間には惜しみなく協力する。

空に浮かぶ何かを撮影する為、エメラルドから電話を受けるも信じられず横柄な態度で拒否。
「ジュピターズ・クレイム」での出来事を知って、自らエメラルドに連絡を取りやって来た。
手動式のフィルムカメラを用意し、OJが引き付けるとともに撮影するという作戦を立てる。
最後は自ら衝撃的な映像を撮ろうとGジャンと目を合わせ、叫びを上げながら食われていく。

リッキー・“ジュープ”・パーク(演:スティーヴン・ユァン)

近年の出演作に『ミナリ』、『バーニング/劇場版』などがあります。

元有名子役。テーマパーク「ジュピターズ・クレイム」のオーナーでクリエイター。以前は違う名前でやっていた。

子役時代に有名なコメディ番組に出演するが、チンパンジーが暴走した状況を目撃していた。
金がなかったOJから定期的に馬を買い取っていが、牧場を買い取りたいと相談していた。
実は空に浮かぶ生き物の存在を知っていて、飼い慣らして見世物にしようと観客を集った。
最後は大々的に見世物を披露するが、当然のように制御できず観客とともに食われてしまう。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『ゲット・アウト』や『アス』で高い評価を受けるジョーダン・ピールの長編監督の3作目となります。
この作品は『ゲット・アウト』でも組んだダニエル・カルーヤが主演を務めています。
普通にやっていればUFOによるアブダクションを連想させるが、本作はそこから少し設定をズラしたモノになっていました。
空からコインやカギなどが降って父親が死亡するところから始まり、牧場を受け継いだ兄妹たちの悪戦苦闘が描かれる。
その中で空に浮かぶ何かの正体が徐々に明らかとなっていき、ついに主人公のOJが生き物と断定してGジャンという名前まで付けています。
物語の目的はGジャンの撮影となり、それを売って資金源を得て牧場を再興させるという感じになっていきます。
ジョーダン・ピール監督の特徴として人種差別や階級差別など社会問題をテーマにするが、本作もまた現代における撮影したい気持ちを取り上げている。
現代ではスマホがあれば高画質で動画を誰でも撮影できる社会で、承認欲求を満たす為に段々と過激になっていきます。
人間には果てしない欲望が存在していて、それを満たす為に冷静さを失って暴走する事がある状況を皮肉のように描いています。
更に人間が動物を飼い慣らす事についても言及しており、主人公たちが馬を調教しても思い通りにいかない事実、過去にコメディ番組で暴走したチンパンジーなど。
一見してメインのテーマとは関係ないように感じられるが、すべては人間が制御できない自然の存在がもたらす脅威を見せています。
Gジャンと名付けられた空に浮かぶ生き物は正体不明ながら、有機物を吸い込んで食べて、無機物を排泄していき、視線が合ったモノはすべて食べる習性を持つ。
欲望に偏らず生き物の性質を理解していた主人公だからこそ対抗できたが、撮影監督や記者が欲望に飲み込まれた皮肉もまた面白いところにある。
ジョーダン・ピール監督の作品はエンターテイメント性は分かりづらいけど、少しずつ染みていく効果が本作でも発揮していました。

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