作品データ
あらすじ
ニューヨーク市警の警官ジェームズは逃走中の犯人が人間じゃないと知り、その記憶は警察署に現れた黒服の男“K”によって消されてしまう。
Kは“MIB”と呼ばれるエイリアン監視組織の一員で、エイリアンを追跡したジェームズの腕を認めてスカウトしていた。
ジェームズは一切の過去と記録を抹消され、MIBの新たなエージェント“J”としてKとコンビを組んでエイリアンの監視を始めるのだった。
登場人物&出演者
・J/ジェームズ・エドワーズ(演:ウィル・スミス)
代表作に『バッドボーイズ』シリーズ、『アイ・アム・レジェンド』などがあります。
ニューヨーク市警の警官。正義感が強く、体力に自信があって犯人を足の速さで追い詰める。
KからMIBにスカウトし、テストでは散々だったが認められて晴れてエージェントになる。
状況がよく掴めないままKの相棒として任務をこなし、バグがやって来て解決するべく動く。
Kがバグに丸呑みにされると、なんとか食い止めようと挑発してゴキブリを踏み潰した。
最後は腹の中からKが出て、事件が解決すると、後継者になって彼をニューラライザーした。
・K(演:トミー・リー・ジョーンズ)
代表作に『ある愛の詩』、『逃亡者』などがあります。
エイリアンを監視する組織「MIB」の創設メンバーで、ニューヨーク本部でエース的な存在。
足だけでセファロ星人を追い詰めたエドワーズを高く評価し、彼を直接スカウトしていた。
JとなったエドワーズにMIBについて説明し、通常業務をするもバグの存在を感知する。
バグを挑発して丸呑みされ、腹の中から銃撃して真っ二つにして、銀河を無事に取り戻した。
最後は当初の目的だった後継者をJに譲り、ニューラライザーされて一般釈迦に戻された。
・ローレル・ウィーバー(演:リンダ・フィオレンティーノ)
代表作に『アフター・アワーズ』、『ドグマ』などがあります。
病院で死体解剖を専門にする検死官。解剖した死体が普通じゃないとすぐに見抜いていた。
すぐに来たKによってニューラライザーされ、エイリアンの死体を忘れさせられてしまう。
バグが殺人をした事で死体置場へKとJを案内し、またしてもニューラライザーされる。
オリオンのベルトにある銀河を奪う為にバグが来て、人質と機内食として連れされる。
最後は自力で逃げ出し、油断するKとJを食べようとしたバグを銃撃してトドメを刺した。
・Z(演:リップ・トーン)
代表作に『誰かが見ている』、『クロス・クリーク』などがあります。
エイリアンを監視する組織「MIB」の創設メンバーで、ニューヨーク本部のトップを務める。
引退したいKの後継者を選ぶべく、アメリカ軍から優秀な兵士たちにテストを受けさせる。
エドワーズを高く買ったKに言われ、彼を合格にして他の者たちをニューラライザーした。
アリキリアンの王族が殺され、報復にアリキリアンたちからの警告を冷静に受け止める。
最後はバグから銀河を取り返したKの連絡を受けて、アリキリアンたちの地球破滅を止めた。
・ジープス(演:トニー・シャルーブ)
代表作に『ロングタイム・コンパニオン』、『アダムス・ファミリー2』などがあります。
ダウンタウンにある「ユニバーサル質店」の店主。大きな鼻と斜視でKを昔から知っている。
様々な商品を扱っていたが、エイリアンの武器も秘かに扱うも頑なにないと主張していた。
Kに頭をふっ飛ばされて再生すると、またしても脅されて仕方なく違法な武器を見せた。
最後はすべての武器を没収され、Kから追放処分を受け、Jからも盗品の事も言われていた。
・ベアトリクス(演:シオバン・ファロン)
代表作に『チャーリーと14人のキッズ』、『ドッグヴィル』などがあります。
エドガーの妻。高圧的なエドガーの性格により、感情をどこかに忘れたような言動を取る。
エドガーを被ったバグに砂糖水を要求され、たるんだ皮を指摘して引き伸ばされて失神した。
その後は警察などに事情を話すも誰にも信じてもらえず、ゴシップ誌に取り上げられる。
バグの捜索していたKとJの尋問に誰も信じないと話し、ニューラライザーを受ける。
最後はJからエドガーを振ったと記憶を改竄され、部屋の内装を変えるべきだと助言された。
・エドガー/バグ(演:ヴィンセント・ドノフリオ)
近年の出演作に『クロッシング』、『ニューヨーク、狼たちの野望』などがあります。
農夫。高圧的な態度を妻に取るが、牧場に隕石が堕ちて様子を見に行く殺され皮を奪われた。
中身がバグになってから害虫駆除業者を殺し、トラックを奪って宇宙船を乗せて街へ行く。
目的であるアルキリアン帝国の銀河を求めて数人を殺害し、MIBに見つかるも人質で逃げた。
エドガーの皮を捨てて本性を現し、挑発したKを丸呑みにして、今度はJの挑発を受けた。
最後は腹の中でKが発砲して真っ二つにされ、ローレルの銃撃で上半身が爆発四散した。
感想
[個人的な評価]
本作は『第70回アカデミー賞』にて最優秀メイクアップ賞を受賞し、ミュージカル・コメディ映画音楽賞、美術賞にノミネートされています。
更に『第55回ゴールデングローブ賞』にてコメディ・ミュージカル部門で最優秀作品賞を受賞しています。
まさに発展していく90年代の映画業界を象徴するような作品であり、更にバディ映画としても非常に面白い作品とも言えるだろう。
当時は映像技術が格段に進歩しようとしていた時期で、今まで不可能だった表現の幅が増えて様々な傑作が生まれました。
特に本作を含めてSFの要素を多く含めた作品は多大なる恩恵を受けていて、この作品も少ないながらCGでの表現を使っています。
もちろん、従来のアニマトロニクスなど併用していて、その精巧さに関してもエイリアンたちの造形もユニークで面白いです。
ただ、改めて鑑賞すると本作はバディ映画としての側面が上手く、若いウィル・スミスと経験豊富なトミー・リー・ジョーンズの組み合わせも素晴らしい。
忙しく動いて勢いと無知なJのウィル・スミスが観ている側を映画の世界に引き込み、寡黙で冷静沈着なKのトミー・リー・ジョーンズが説明する構図がとてもいいです。
何一つ共通点のない二人ですが、同じ仕事を通じて相棒となっていく過程も良くて、特にベテランのKが若いJを認めるのはなんだか心が温まる感じがします。
本作の魅力の一つでもあるユニークなエイリアンたちも面白くて、コメディ寄りでもディテールについてはしっかりしている。
その中でもちょっと変わった有名人や一般人の正体がエイリアンで、亡命して平和に暮らしているジョークもなんだか説得力がありました。
それと悪役であるバグを演じるヴィンセント・ドノフリオは本作で初めて知りましたが、中身がバグになってからの動きが特徴的で面白いです。
しかも、人間の皮を被っているだけだから、次第に腐敗して崩れていく姿はしっかり見ると恐ろしくて少しホラー的な要素もある。
ラストでのオチについてもKの相棒探してではなく、実は彼の後継者を探していたところも意外性があって少し寂しいところもありました。
アメコミ原作映画であって、コメディ映画でもあるが、バディ映画としても面白いし、アクションもそれなりにあって、小道具も面白い名作の一つだと思います。
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