作品データ
あらすじ
長年、青陽郷の地はレイ家一族によって支配され、リン家や野刀武館の人々は不思議な力を宿す陽元石の採掘を日々強いられていた。
しかし、レイ家が開催する武闘大会で一族を自由にする為、リン家と野刀武館が大会に出場するも、両者ともに悲惨な運命をたどる。
8年後、不幸な目に遭った父親たちの仇討ちとレイ家への復讐の為、再び開催された武闘大会にリン・ドンとウー・ユンは共に挑むのだった。
登場人物&出演者
・リン・ドン(演:ワン・ルオジア)
代表作に『Puppet Prince』、『The Prince Noob』などがあります。
青陽郷に暮らすリン一族の長男。父親が武闘大会で勝者になるが、陽元石を受け取って抜け殻となった。
レイ一族の奴隷として暮らしていて、父親が無実だと信じて8年間も修行を毎日していた。
当初は力不足で武闘大会に出られなかったが、祖石を宿した事で一気に力を身に着けた。
武闘大会で優勝しレイ・バオに会うが、魔法陣に力を奪われる前に転送されてしまう。
最後は奇門印を強化し、天元丹となったレイ・ピーを倒して、青陽郷に平和をもたらした。
・リン・チンタン(演:リー・ミーアル)
本作が長編映画デビュー作となります。
青陽郷に暮らすリン一族の長女でリン・ドンの妹。生まれつき冷気をまとい、感情が不安定になると命の危険となる。
兄が父親の為に毎日修行している事を知っていて、どんな相手でも絶対に負けないと信じる。
ウー・ユンとの対決で兄が行方不明となり、冷気が不安定になって危うく死にそうになる。
リン・ドンが帰ってこず、ウー・ユンと助けに行くも、天元鏡の力をレイ・ピーに奪われる。
最後はリン・ドンが復活してウー・ユンに助けられ、レイ・ピーが倒れて平和を手にした。
・ウー・ユン(演:ツァン・ヤキ)
代表作に『Twin Detective 』、『ピーク・レスキュー』などがあります。
青陽郷に暮らす野刀武館の長男。前回の武闘大会で父親が帰らず、リンの父親のせいだと考えている。
リン・ドンに戦いを挑むが、やって来たレイ・ピーに命令されて戦うも彼が崖に落ちた。
力をつけて復活したリン・ドンと組んで、武闘大会で父親の無念とレイ一族への報復をする。
リン・ドンを助けようとレイ一家の元に行くと、チンタンが捕まってリンジャーと合流した。
最後はリン・ドンと合流してレイ・ピーと対決し、チンタンを助けて平和を取り戻した。
・ムー・リンジャー(演:リー・ジェンアン)
代表作に『Imperial Concubine』、『Mountain and Sea Monster』などがあります。
炎都からやって来た弓矢を使う女戦士。血衣門のグー・インに育てられ、忠誠を誓って従っていた。
血衣門のグー・インと炎都から祖石を探す為にやって来るが、正確な場所を掴めずにいた。
祖石とリン・ドンが合体してしまうと、彼が手放さないといけないという事で監視役となる。
リン・ドンに霊薬が必要だとして近づき、強いという事で一緒に武闘大会に参加をした。
最後はリン・ドンによりグー・インの毒を取り払われ、霊薬をもらったまま姿を消した。
・レイ・リー(演:ジャン・ジージュン)
本作が長編映画デビュー作となります。
青陽郷を支配するレイ一家の次男。傲慢な態度を持つ兄のレイ・ピーと違って控え目な性格をしている。
奴隷たちの村まで偵察にやって来ると、父親が目を覚ましたチンタンに一目惚れしていた。
父親にチンタンを妻にしたいと申し出るが、階級の違いから拒否されて恨みを持ってしまう。
リン・ドンを助けに来たチンタンを見て、兄に彼女を妻にしたいと話して捕まえさせた。
最後はチンタンの力を狙った兄を裏切って、彼女を助けるも攻撃を食らって消滅した。
・レイ・ピー(演:チョン・タオ)
本作が長編映画デビュー作となります。
青陽郷を支配するレイ一家の長男。高圧的で自身が次の当主になると自負し、リン一族を含めた奴隷を見下している。
四級武学の奔雷光を体得し、もうすぐ天元鏡の域に達すると豪語するも8年も進歩しない。
遊び半分で村にやって来ると、リン・ドンとウー・ユンを見つけて面白がって対決させた。
武闘大会ではリン・ドンに敗れるが、実は故意で父親の力を魔法陣で奪って当主となる。
最後は天元丹となり復活したリン・ドンと戦うが、奇門印を使われて力で爆発四散した。
・レイ・バオ(演:クン・ルン)
本作が長編映画デビュー作となります。
青陽郷を支配するレイ一家の当主。過去の武闘大会で優勝したリン・シャオたちと謁見した。
リン・シャオだけが解放され、一緒に優勝したルオ・チョンが邪魔になって呆気なく殺す。
実際は血衣門のグー・インに陽元石を渡す代わり、魔法陣を作らせて力を吸い取っていた。
最高位である天元丹を目指して力を吸収していたが、8年経過してもまったく届かなかった。
最後は炎都に勢力を伸ばしたいレイ・ピーと意見が食い違い、逆に力を奪われて死亡した。
・ルオ・チョン(演:カン・デュ)
本作が長編映画デビュー作となります。
野刀武館一門の当主。二振りの刀を使い、研ぎ石で刷る事によって炎の斬撃を繰り出す。
レイ・バオが開催した武闘大会に出場すると、リン・シャオと手を組んで戦っていた。
最後は見事に優勝してレイ・バオに謁見するが、騙されて反撃するも間に合わずに殺された。
・リン・シャオ(演:ペン・ユ)
代表作に『The Legend of the Demon Cat』、『The Eight Hundred』などがあります。
リン・ドンやリン・チンタンの父親。天元鏡をマスターし、必殺の九響通背拳が使える。
レイ・バオが開催した武闘大会で、野刀武館一門のルオ・チョンと手を組んで戦った。
見事に優勝してレイ・バオと謁見するが、ルオ・チョンが戻らず昏睡状態で帰ってきた。
8年後に目を覚ますも廃人のような状態で意識がなく、天元鏡の力すら失われていた。
最後はリン・ドンが優勝してレイ・バオに謁見すると、過去の事を思い出して叫んでいた。
感想
[個人的な評価]
本作は中国のベストセラー作家である天蚕土豆の小説『武动乾坤』を実写映画化した作品となります。
中国では大ヒットしていて、更にメディアミックスであるゲーム化もされているようです。
近年ではこのような小説がヒットして、金が余っている今の中国で多くの作品が実写映画化されています。
そんな本作も金が余っている中国による実写映画化となるが、いつものように派手なCGとワイヤーアクションを組み合わせています。
ただ、こういう作品というのはCGの質が低い場合が多く、残念ながら本作もアニメーションと見間違うほどクォリティが低い。
それでも、武侠アクションとも言えるファンタジーである本作は、惜しげもなく残念なCGを何度も使っています。
更に出演陣も若い役者を使っていて、そこまで有名じゃないが、基本的に顔で選んでいるようで、それなりのレベルと言えます。
しかし、原作が中二病全開の内容になっているので、冒頭から専門用語を連発して初めて鑑賞する側を置いてけぼりにしています。
当然のように専門用語の連発は止まるどころか、更に暴走していて、ちゃんと内容を把握しないと何を言っているのか分かりません。
何より主人公が修行して強くなったワケじゃなく、たまたま融合した伝説の石によって力を増大させられています。
努力ではなく、もらいモノの力だが、まるで自分の功績のように強者のような立ち振舞いをする主人公に賛同はできない。
あとは尺稼ぎの為に主人公とは関係ないエピソードを展開し、そのせいで単なる記号になってしまっているキャラクターが非常に多い。
妹はストーリーの上では別に必要じゃないが、悪役を強化する為だけに存在していて、そこにどうでもいい恋愛要素をぶち込まれています。
父親たちの物語についてもストーリー上では単なるキッカケなので、その後は本当に棒立ち要員で生きている意味がない。
あとは2021年の作品なのに、演出がまるで80年代や90年代のような寒いギャグの応酬で見ていても面白味がまったくなかったです。
やはり、今の中国はお金が余っているせいだろうが、粗悪な武侠アクションが量産されている感じで、本作はまさにその典型と言えるだろう。
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