作品データ
あらすじ
前回の取材で異世界の存在を確信したディレクター工藤は、また届いた投稿映像には映画のワンシーンに顔が腫れたような女性が映り込んでいた。
投稿者である映画監督の話しによると、その映画は「四谷怪談」を扱ったモノで、映像業界では使用する時にお祓いをしないといけなかった。
しかし、映画監督はお祓いをせず、主演女優が音信不通になってしまい、工藤はアシスタントの市川たちと真相を確かめるべく向かうのだった。
登場人物&出演者
・工藤仁(演:大迫茂生)
近年の出演作に『戦慄怪奇ワールド/コワすぎ!』、『先生!口裂け女です!』などがあります。
映像制作会社のディレクター。前回の調査で霊能者の真壁が事故死し、DVDを発売するも調査を中断していた。
レンタルの調子が良く金が入ったが、それ以上に異空間の正体を突き止めたく再開させた。
調査中に市川が呪われたと知ると、道玄に浄霊を頼むと異常な現象について驚いていた。
元凶となる松井の実家に行くと、異空間の扉が開いて呪いの飾りを手にして飛び込んだ。
最後は市川を助け出して元の世界に戻ると、映画化を決めて道玄に出演するよう強要した。
・市川実穂(演:久保山智夏)
代表作に『戦慄怪奇ファイル/コワすぎ!』シリーズ、『恋するけだもの』などがあります。
映像制作会社のアシスタント。前回の真壁の事故死にショックを受け、調査の中断で長期休暇をしていた。
工藤に呼び出され、異空間について思い出させると気になって調査の再開について同意。
撮影現場の調査をしていると「お岩」の呪いを受け、道玄の浄霊を受ける為に向かった。
「お岩」よりも危険な「古の神」が後ろにいると言われ、元凶の松井の実家まで行った。
最後は異空間に連れて行かれるが、工藤たちに救出されると、次の映画化に同意した。
・田代正嗣(演:白石晃士)
近年の出演作に『白石晃士の決して送ってこないで下さい』、『戦慄怪奇ワールド/コワすぎ!』などがあります。
映像制作会社のカメラマン。前回の真壁の事故死によって調査が中断され、しばらく休みをもらっていた。
工藤に前回のDVDを見せられ、自分で撮影した記憶のない映像を思い出して調査に同意。
松井の実家まで行くと包丁を持った彼女に追いかけられ、工藤がなんとか撃退して助かる。
市川を助ける為に道玄を引き連れて松井の実家に行き、異空間の扉に工藤に連れ出される。
最後は道玄のおかげで元の世界に戻ると、工藤が解明する為に映画化する宣言に同意した。
・宇龍院道玄(演:宇賀神明宏)
代表作に『なでしこ隊/少女達だけが見た“特攻隊”封印された23日間』、『戦慄怪奇ファイル/コワすぎ!史上最恐の劇場版』などがあります。
浄霊師。怪談師からの紹介を受けて、市川の呪いを解く為に雇われた。最初から横柄な態度を見せる。
工藤には異常な因果を持っていると見抜いているが、今回の依頼とは関係ないとしていた。
市川の除霊を始めると「お岩」を出現させるが、その後ろに「古の神」がいると知った。
原因となる松井を排除するべく実家に行くと、異空間の扉が開かれるも対処できなかった。
最後は工藤たちを連れ戻した事を強調していると、次の映画企画に出るように言われた。
・山内春樹(演:田中佑和)
本作が長編映画デビュー作となります。
映画監督。「四谷怪談」を扱った映画を撮っていたが、映像に何かが映り込んで工藤たちに調査を依頼する。
工藤たちが話しを聞く為にやってくると、実際に何があったのか経緯を丁寧に説明する。
「四谷怪談」を扱う際にお祓いを受けるのが通例だが、怠ったせいで呪いを受けていた。
撮影が中断している状態であり、出演する俳優の性格に変わって警察に逮捕されたと話す。
最後は主演女優とも音信不通になってしまい、どうにもならない状態で困り果てていた。
・中田祐佳(演:田中佑佳)
本作が長編映画デビュー作となります。
山内監督の映画に美術スタッフとして参加していた。撮影場所として実家がちょうどいいとして提供した。
調査の為にやって来た工藤たちを出迎えると、実際の撮影で使われた場所に案内していた。
父親と二人暮らしをしているが、撮影以降にその父親の具合が悪くなって2階で療養する。
撮影当時の状態を再現していくと、急に不気味な大きな音が響いてみんなで驚いていた。
最後はありえない状態に驚いていたが、2階にいる父親が心配になって様子を見に行った。
・松井江見(演:中村でんじろう)
本作が長編映画デビュー作となります。
女優。山内監督の映画で主演を務めていたが、撮影の終盤で音信不通になって実家に引きこもっていた。
工藤と市川が玄関先でケンカしていると、扉を開けて顔を出し、呪うような言葉をかける。
それでも引かない工藤を見て、手に持っていた包丁を振り回しながら追いかけていった。
道玄を引き連れた工藤たちが実家へ入ると、すでに体が乗っ取られ何かを唱え続けていた。
最後は道玄の力で肉体が滅んで異空間の扉となり、閉じられるとそのまま存在が消えた。
感想
[個人的な評価]
本作は『戦慄怪奇ファイル/コワすぎ!』シリーズの5作目となります。
この作品は白石晃士が監督、脚本、撮影、出演などをしています。
前作では設定や物語の展開、それにドラマ性がシリーズの中で最高レベルになっていてしばらく休んでいました。
目の前で霊能者が事故死しているから、当然の流れから本作は久しぶりに再開するという設定になっています。
物語としても前作で時間が入り乱れた要素が取り込まれ、それに異空間の存在と現実世界からかけ離れた展開になりました。
今までは都市伝説や幽霊などを扱ってきたが、本作はもっと大きな存在になってスケールも世界規模まで発展しています。
ただ、あくまで工藤たちの周りで起きている事なので、実はそこまでスケールの大きな感じではないのは超低予算の作品だと言えるだろう。
前作であまり目立つ事がなかった市川がメインになっていて、工藤の暴力も少し控えめな印象を持ちました。
あとはカメラマンで無言の職人として活躍していた田代についても、本作ではかなりリアクションをしていました。
シリーズが長くなってくると、メインの登場人物を深掘りしていきますが、謎の多い工藤が次の作品で設定が分かってきます。
それと、工藤と同じぐらいクセの強い浄霊師の道玄もいいキャラであり、次の作品にも登場する期待感もあります。
今回は鑑賞する順番を間違えてしまい、すでに「史上最恐の劇場版」を知っているので、彼らがどうなっていくか知った上でした。
やはり、こういうシリーズは1作目からちゃんと順番通りに鑑賞するべき、途中で観るのはダメだと改めて思う作品でした。
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