【歩く死骸】MY-307

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あ行

作品データ

公開年月 1936/02/29
ジャンル ホラー
原作 なし
監督 マイケル・カーティス
脚本 エワート・アダムソン、ピーター・ミルン、ほか
製作 ジャック・L・ワーナー
製作国 アメリカ
鑑賞方法 購入DVD

あらすじ

弁護士のノーランたちは自分たちに不利な判決を下すショー判事の殺害を計画し、かつてその判決で服役したピアニストのジョン・エルマンにぬれぎぬを着せる。
判事の殺害を目撃した死体蘇生の研究するボーマン博士と助手ジミーとナンシーは、無実であるエルマンへの謝罪として彼を蘇生手術を受けさせる。
生き返ったエルマンは事件の記憶を失っていたが、臨死体験で得た不思議な超能力を使って犯人を見抜いて復讐を果たそうとするのだった。

登場人物&出演者

ジョン・エルマン(演:ボリス・カーロフ)

代表作に『フランケンシュタイン』、『ミイラ再生』などがあります。

主人公。元音楽家。妻殺しによる殺人罪で10年間服役した。現在は無職で仕事を紹介してもらえるとしてなんでもする。

トリガーが接触して裁判官の浮気調査という仕事をもらい、尾行して様子をメモしていた。
裁判官が殺害され、自身の車で発見されると目撃者が名乗らず、死刑執行されてしまう。
ボーモン博士たちに蘇生させられ、記憶を失くしているが罪人たちを追い詰めて死亡させる。
最後はノーランに銃撃されて倒れるが、彼らの死と同時に使命を果たし二度目の死を迎えた。

ナンシー(演:マーゲリット・チャーチル)

代表作に『巴里見るべし』、『女ドラキュラ』などがあります。

医学財団研究所の女性研究員。ボーモン博士の助手。ジミーと付き合っていて彼との結婚を考えている。

ジミーと一緒に車で帰っている時、裁判官の遺体がジョンの車に運ばれる現場を目撃した。
当初は証言したいジミーを止めていたが、罪悪感からボーモン博士に相談するも遅かった。
ジョンが蘇生実験で生き返ると、罪悪感から彼の面倒を見ていたせいでジミーと疎遠になる。
最後は墓地にいたジョンがノーランに撃たれ、ボーモン博士に連絡するも結局は間に合わず。

ジミー(演:ウォーレン・ハル)

代表作に『ジャズと艦隊』、『クリスチャン先生と石油問題』などがあります。

医学財団研究所の男性研究員。ボーモン博士の助手。ナンシーと付き合っているも、いずれ結婚したいと考える。

ナンシーと車で帰っている時、裁判官の遺体を運ぶ現場を見かけてジョンの車だと知った。
裁判ではジョンが有罪確実になる中、証言しようとするがナンシーに止められてしまう。
ボーモン博士に相談してジョンが蘇生実験で生き返るが、ナンシーと疎遠になっていた。
最後はナンシーから連絡を受けてボーモン博士たちと墓地に向かうが、間に合わずにいた。

ボーモン博士(演:エドマンド・グウェン)

代表作に『三十四丁目の奇蹟』、『ハリーの災難』などがあります。

医学財団研究所の所長。蘇生技術について研究している。心臓を蘇生させる実験を成功させて次の段階に移る。

ジミーたちがジョンの無罪を訴える為に名乗り出て、ノーランに連絡をするも間に合わず。
ジョンへの謝罪として蘇生実験を行って成功させると、世界中から称賛される事になった。
外へ勝手に出て罪人たちと接触している事を知らず、ノーランたちに監禁する命令書を下す。
最後は墓地で死にかけるジョンの元に来るが、真相が分からないまま悔しいと話していた。

ワーナー検事(演:ヘンリー・オニール)

代表作に『流行の王様』、『ガール・クレイジー』などがあります。

裁判官の殺人事件において、犯人であるジョンに死刑を求めた。証拠が揃った状態でジョンの殺人を確信していた。

ノーランから連絡を受けて証言するジミーたちの元を訪れ、死刑執行を止めようと電話した。
結果的に間に合わずジョンが死刑にされるが、ボーモン博士による蘇生実験で生き返った。
ジョンの味方となってノーランたちを追い詰めようとするが、証拠不十分で動けずにいた。
最後はジョンが墓地で撃たれてボーモン博士たちと急ぐが、結局は間に合わずに悔しがった。

トリガー・スミス(演:ジョー・ソーヤー)

代表作に『化石の森』、『黒の秘密』などがあります。

裏で汚い仕事をする始末屋。ノーランたちによって邪魔となる人間を排除して、高い報酬を受け取っていた。

邪魔になった裁判官の殺害をして、その罪をジョンに擦り付けようと彼に仕事を頼んだ。
現場を目撃したジミーとナンシーを見かけると、威圧的な言動で彼らの証言を止めていた。
ジョンが生き返ってノーランの仲間が殺されてしまい、始末する為に高い報酬を吹っ掛ける。
最後はホテルに来たジョンに驚いて銃を向けるが、転んだ拍子に銃弾が自分に当たり死亡。

ノーラン(演:リカルド・コルテス)

代表作に『駅馬車』、『危険な女』などがあります。

弁護士。悪徳財界人の仲間で無罪を勝ち取ろうとするが、正義を執行した裁判官に予想外の負けを喫する。

裁判官を排除する為にジョンを利用してトリガーに殺害させ、濡れ衣を着せて死刑にさせた。
ボーモン博士たちによって蘇生させられると、後見人として州から50万ドルの金を取った。
仲間が次々とジョンによって殺害され、対策を講じて監禁する裁判所の命令書を取り出した。
最後はジョンを銃で殺害して逃げ出すが、仲間が運転を誤って電柱に突っ込み感電死した。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は古典ホラー映画のスターであるボリス・カーロフが主演を務めたゾンビ映画です。
この作品は『カサブランカ』で知られるマイケル・カーティスが監督を務めています。
なんと言っても、当時のホラー映画でベラ・ルゴシに並ぶ名優であるボリス・カーロフの存在感が圧倒的だと言えます。
本作は死人が生き返ったという意味ではゾンビかもしれないが、記憶を失くしている意外は普通の人間なのでゾンビ映画と言われる微妙だろう。
ただ、邦題にもあるように死んだ人間が生き返っているので、本作はあくまで大きな枠でゾンビ映画にしたいと思います。
70分未満の非常に短い作品であるけど、しっかりと物語の中心に主人公を置いているから無駄がないという感じでした。
理不尽な罠にハメられた主人公が無罪の死刑にされるが、運良く蘇生実験で生き返って復讐していく展開となります。
現代のゾンビ映画だと相手を食い殺すのがゾンビだが、本作の主人公はただ相手に殺した理由を聞きたいだけです。
なので、直接的に手を下しているワケじゃなく、勝手に相手が死んでいくので少しギャグのように思えてしまう。
それに生き返った主人公には特殊能力でもあるのか、ピンポイントで罪人たちの前に現れるところも映画的だと言えます。
明らかに不自然な流れであるけど、整合性を持たせるには説明が必要な部分を潔くぶっ飛ばしているのは逆に良かったかもしれない。
細々とやってしまうと映画として面白味がないので、本作のような強引さも多少でも必要だと分かる作品だと言えます。
やはり、当時を代表とするボリス・カーロフの怪演が光っていて、鋭い眼差しの中に悲壮感がある雰囲気がとても良かったです。

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