作品データ
公開年月 | 1918/10/20 |
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ジャンル | コメディ/戦争 |
原作 | なし |
監督 | チャールズ・チャップリン |
脚本 | チャールズ・チャップリン |
製作 | チャールズ・チャップリン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
訓練キャンプに参加する小柄なアメリカの兵士が何度も教官から注意を受け、ようやく休憩時間となってテントで休んでいた。
アメリカの兵士は戦地の最前線まで送り出され、すでに戦っていた仲間たちと塹壕で作った部屋をもらい、上官の命令で警備をしていた。
いよいよドイツ兵に向けて突撃する命令を受けたアメリカの兵士は、勝利を得る為に勢いよく飛び出していくのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
本作は別の邦題では『チャップリンの兵隊さん』としても知られています。
この作品は公開当時はチャップリン映画史上最高の興行収入を記録しました。
チャールズ・チャップリンにとって初となる戦争映画で、本作には彼が抱く反戦思想をコミカルに描いています。
当時は多くの反対を押し切って製作されましたが、公開してから大ヒットし、特に戦争経験者から大いに受けていたという。
チャールズ・チャップリンは喜劇と戦争には共通する部分を持っていると考え、この作品を作る上で絶対に信念を曲げなかったと言われています。
それほどに本作へのこだわりが強く、戦争映画なのに死者を誰一人出さない上で自身の反戦思想を上手く反映させているという。
サイレント映画なので音声はなく、オーケストラの音楽とテロップがたまに出るぐらいでほとんどは動きだけで物語を理解しないといけない。
現代の実写と見間違うようなCGが当然ないような時代で、ここまで表現できて人気を博したチャールズ・チャップリンの実力を知る事ができる。
その後、多くの役者やコメディアンに多大な影響を与えたチャールズ・チャップリンだが、ここまで反戦思想を基本に作った戦争映画はないだろうと思います。
日本ではコントや漫才が存在していますが、これはあくまで声や音を含めた表現であって無音で笑いを取るのは非常に難しい。
その中で本作は緩い雰囲気の中で笑いを取りに行って、なおかつメッセージ性を込めるのは至難の業とも言えるだろう。
戦争映画では当たり前のように戦死者が出て、敵に対する憎しみなどがあるけど、本作はあくまで軽いノリでやっているだけ。
これが簡単なようで実際は難しいだろうし、何より時代と逆行するようなスタイルを貫き通しのは素直にスゴイと言えるだろう。
やはり、チャールズ・チャップリンが後世に多大な影響だけじゃなく、その圧倒的な物語を作る能力は天才的と分かる作品でした。
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