作品データ
あらすじ
メキシコにある病院のベッドで目を覚ました男は、名前や自分が何者か分からずにいた。
妻と名乗る女性から車の事故に遭ったと説明を受けるが、男は医師の不審な動きから勝手に体が動いて倒してしまう。
やがて、男はジョン・ケインという名前で、自らがカルテルに追われる身である事を知り、一刻も早く真実を突き止めようと決死に戦うのだった。
登場人物&出演者
・ジョン・ケイン(演:ジョシュ・デュアメル)
近年の出演作に『バディゲーム』、『Love,サイモン/17歳の告白』などがあります。
主人公。車の事故に遭ってメキシコの病院で目を覚ます。自分の名前すら忘れているような状態でいる。
アンナの看病やガルザ医師から何者か聞かされるが、体が勝手に動いてベッドから出ていく。
フラッシュバックで記憶が徐々に蘇っていき、思い出しながら信用できる人間を見極める。
エディに追い詰められていくが、ケースを手に入れて取引として屋上で話すも決裂して逃亡。
最後はマッコイが迎えに来るも裏切られ、アンナとともにケースを世間に公表するべく脱出。
・アンナ(演:アビー・コーニッシュ)
近年の出演作に『16歳、戦火の恋』、『スリー・ビルボード』などがあります。
ヒロイン。車の事故で記憶を失ったケインの付き添いにいた。妻と称して記憶を失ったケインを心配していた。
ケインが徐々に記憶を取り戻していくと、エディの手下が襲撃して一緒に病院内を逃げ回る。
信用できないと言われて拘束されるが、再び戻ってきたケインにCIAの人間であると話した。
ガルザの部屋からケースを見つけ、マッコイと組んでケースの抹消の為に動いていたと発覚。
最後はケインを裏切ったように見せるもウソで、麻薬取締官を射殺して一緒に逃げ出した。
・ガルザ(演:ホセ・セファミ)
代表作に『リベンジ・ファイト/相棒は天才ハッカー!?』、『ペナルティー・キック』などがあります。
病院の院長。車の事故でケガしたケインを担当する。失った記憶はだんだんと思い出すと丁寧に説明していた。
実は病院を支配するエディによって家族を人質に取られ、仕方なく彼の指示に従っていた。
ケインの記憶を取り戻す薬ではなく、単なるビタミン剤を打って時間稼ぎを企んでいた。
鎮静剤を打たれたケインを見つけると、処置しながら事情を話してエディに復讐したい説明。
最後はなんとか納得してもらったケインを助け、アンナが部屋からケースを持ち出された。
・エディ(演:オマール・チャパーロ)
代表作に『ワイルドなスピード!/AHO MISSION』、『名探偵ピカチュウ』などがあります。
メキシコを中心に活躍する麻薬カルテルのボス。記憶を失ったケインの前に兄弟同然の友人だと説明した。
当然のようにケインに信じてもらえず、記憶が戻らない事についてガルザを脅迫していた。
ケインが逃げ出すと手下たちを病院内に放つが、みんな揃ってやられて捕まえられずにいた。
屋上でケインとサシで話していたが、指示を間違えた手下の銃撃を受けて逃げられてしまう。
最後はケインとの話し合いに応じるが、彼を追い詰めるとアンナに背後から銃殺された。
・マッコイ(演:ニック・ノルティ)
近年の出演作に『エンド・オブ・ステイツ』、『リベンジ・チェイス/決着の荒野』などがあります。
麻薬取締局のベテラン捜査官。ケインとは父親からの付き合いで、タバコを吸う悪さなどを教えていた。
エディの組織に潜入していたケインとの連絡が取れず、なんとか見つけるようにブチ切れる。
ケインから衛星電話で連絡を受け、広い範囲から絞ってメキシコの病院にいると発見した。
幹部たちとの会議で必ずケインを救い出すと説得し、最終的に自分の命まで賭けていた。
最後はケインを英雄として殺そうとしたが、アンナの裏切りで部下が殺されて逃げられた。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は『ゲストハウス』で知られるサム・マカローニが監督を務めています。
主人公が記憶をなくした事件から物語が始まっていくが、これは決して珍しいタイプの作品ではなかったです。
記憶をなくすという事で、主人公が見る世界は観客と同一であり、そこから共感を生んでいくようなシステムになっています。
混乱していたケインが徐々に心の落ち着きを取り戻すが、誰を信用すればいいのか分からないような状態になっていました。
これも観客にはそれ以上の情報がなく、主人公と同じ気持ちで相手が信用に足りるか判断を一緒にやっていました。
物語は80分程度で舞台は病院内と限られた空間なので、逃げられる場所が決まっていて、主人公たちの対応が試されています。
孤独に戦う主人公の正体が徐々に判明していき、実はカルテルに潜入しているスパイだと知って愕然としていました。
自分がとんでもない犯罪者だと最初に思っていた分、麻薬取締官だと知ってホッとしている表情も印象的でした。
アクションは狭い空間でのやり取りになっていて、必然的に緊張感を生んで主人公がギリギリで倒す感じになっています。
劇中からの予測になってしまうが、主人公は本当にカルテルの闇を暴く為に参加していたのか詳しくは描かれていなかったです。
ただ、ラストでケースの中身を世間に公表とするべき主張に変わり、同調したヒロインが裏切っていく展開は少しだけ驚きがありました。
少人数での登場人物ながら、テンポよく進んでいただけでも充分に伝わってきました。
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