作品データ
あらすじ
廃校となった高校を生徒だった松原礼子と山本健一が訪れ、回想を巡らせていた。
あの日、川上富江と名乗る美少女がクラスに転入し、男子生徒たちは一瞬で魅了され、女子生徒たちはそれに嫉妬していた。
愛憎が高まって男子生徒の一人が礼子と富江の耳を切り落とし、何事もなく再生した状況に彼らは戸惑うのだった。
登場人物&出演者
・川上富江(演:松本莉緒)
代表作に『リアル鬼ごっこ』、『神様のパズル』があります。
礼子たちの高校へ転入した美女。初日から男子生徒たちを魅了して女子高生たちに嫉妬を買う。
勝手に男子生徒たちが憧れて近寄られても気にせず、なぜか礼子に興味を持って接近する。
悲哀に満ちた人生だと礼子に話して友人になると、同級生たちに殺されてバラバラにされる。
翌日には復活して同級生や高木教諭の精神を崩壊させ、礼子たちの前から姿を消した。
最後は礼子の体を乗っ取って復活するが、病院を抜け出した高木教諭にまたも殺されてしまう。
・松原礼子(演:今宿麻美)
代表作に『陰詩/シンドローム』、『ヘブンズ・ドア』などがあります。
同窓会で健一と会った同級生。健一とともに当時転入してきた富江について話していた。
転入してきた初日から富江が放つ不思議な魅力に疑問を持つが、どこかで惹かれていった。
富江から接近されて受け入れると、知らずのうちに彼女をかばうような親友以上の存在となる。
ケガをした富江が人間じゃないと分かりながら、彼女の治療し、包帯から再生した姿を見た。
最後は健一に殺されてしまうが、すでに富江と同化して復活するが、高木にまたも殺された。
・山本健一(演:水橋研二)
代表作に『月光の輝き』、『美代子阿佐ヶ谷気分』などがあります。
同窓会で礼子と会った同級生。二人だけで当時起きた出来事を振り返って富江の謎に迫る。
転入初日で男子生徒たちが魅了される中、なんとか踏み留まり、遠目からずっと見ていた。
同窓会で礼子と会って当時の出来事を話していたが、片目の包帯は自制心を保つ為だと話す。
最初は冷静に話していたが、富江の行方を知っていると思って礼子を襲ってしまう。
最後は富江の行方を聞こうと彼女を絞殺するが、心臓を見つけてそのまま育てようとした。
・高木教諭(演:森下能幸)
近年の出演作に『君が世界のはじまり』、『父と息子の地下アイドル』などがあります。
礼子や健一が通う高校の担任。転入してきた富江を紹介して、全員が虜になる瞬間を見ていた。
富江に男子生徒たちが魅了され、女子生徒たちの嫉妬が渦巻くが、何もできずに傍観していた。
妻や子供がいるにも関わらず、富江の放つ魅力と誘惑に迫られ、健一と争ってしまう。
誤って富江が殺されると、クラスのみんなに授業の一環としてバラバラに解体して処分させた。
最後は精神病院を抜け出して礼子を乗っ取った富江を殺し、心臓を奪ってどこかへ去った。
感想
[個人的な評価]
本作は『富江』シリーズの5作目となります。
ここまで続けられるシリーズも逆に珍しいので、どうやって完結するのか気になります。
前作では「最終章」となっていたが、本作はまだまだシリーズは続けられています。
今回はサブタイトルにあるように、前日譚となっていて、直接的に1作目と繋がるような展開になっています。
ただ、全体的に予算が相当落とされていて、出演者のグレードも何段も下がっています。
肝心の富江を演じる松本莉緒は美女と言われても違和感ないが、どうにも演技が演劇でやっているような印象しかない。
というより、全体的に監督の意向なのか、みんなが演劇で演技しているようなワザとらしさしか見えてこなかった。
辻褄の合わないようなシーンがあっても当たり前のように無視して、とにかく、富江のキャラクターにすべて任せています。
これまでのシリーズではそれなり舞台が変わっていったが、本作は本当に予算がなく、同じような場所をグルグルと回って新鮮味がない。
さっきまで学校にいたのに、次の場面でいきなり山中に瞬間移動しているなど、演出についても整合性を最初から捨てていました。
とにかく、本作はシリーズの中では最低の出来で地味な内容で、前日譚としてはかなり微妙な作品だと感じました。
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