【ANIARA/アニアーラ】VD-903

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洋画

作品データ

公開年月 2019/02/01
ジャンル SF
原作 なし
監督 ペラ・コーゲルマン、ヒューゴ・リリャ
脚本 ペラ・コーゲルマン、ヒューゴ・リリャ
製作 アニカ・ローゲル、ミタ・ルイーズ・フォルデイガー・ソーレンセン、ほか
製作国 スウェーデン、デンマーク
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

放射能汚染された地球から火星へ移住する為、8000人の人間を乗せて旅立った巨大宇宙船のアニアーラ号。
だが不慮の事故で燃料を失い、目的地であった火星への軌道を外れ、こと座の方面に向けて彷徨う事になってしまう。
数年が経過し、希望を失った人々はMIMAと呼ばれる感情を治癒と制御する人工知能に依存する中、アニアーラ号へと向かう救助船が現れるのだった。

登場人物&出演者

MR(演:エメリー・ヨンソン)

代表作に『コールガール』、『Drifters』などがあります。

主人公。「アニアーラ号」で記憶や感情にアクセスする装置「MIMA」を担当する。バイセクシャル。

最初「MIMA」は人気がなかったが、軌道を外れた事で現実逃避する人が増えて大変になる。
「MIMA」が暴走して危険だと考えて勝手に破壊し、刑罰になるがイサゲルと親しくなった。
救助船の希望が潰えてイサゲルが子供と無理心中してしまい、絶望する中で無気力な状態に。
最後は盲目となって壊れた「MIMA」で生存者を集め、結局は絶望の中で全員が死んでいく。

イサゲル(演:ビアンカ・クルゼイロ)

代表作に『100歳の華麗なる冒険』、『The Wind Bloweth Where It Listeth』などがあります。

「アニアーラ号」の女性操縦士。初日にエレベーターでMRの存在を知るが、感情を押し殺して任務にあたる。

MRが危険視した「MIMA」を破壊すると、彼女をかばって船長を殴ったせいで刑罰となる。
刑罰が解かれMRと親しくなって職務に復帰するが、「MIMA」のカルト集団に参加する。
妊娠して子供を生むも未来に絶望して何度か殺そうとするが、救助船にかすかな希望を持つ。
最後は救助船が救いにならず、MRが「MIMA」の再現に成功する間に子供と無理心中した。

天体観測士(演:アンネリ・マティーニ)

代表作に『仮面の殺意』、『マリア・ラーション/永遠の瞬間』などがあります。

「アニアーラ号」で搭乗客を案内と説明する映像に出ている老齢の女性。MRと同部屋で多くの本を持ち込んでいる。

独り身であるMRの話しを聞くと、自身も離婚して身寄りがいない状態だと自虐をしていた。
宇宙船が軌道を外れてしまい、船長の言葉がウソだとすでに見抜いてMRに話してしまう。
燃料がある救助船を見つけて調べていくが、予想していたモノと違って絶望を口にしていた。
最後はネガティブな発言をしすぎたせいで船長の電気銃を食らい、そのまま死亡してしまう。

シェフォーネ船長(演:アルビン・カナニアン)

代表作に『逆転のトライアングル』、『Motståndaren』などがあります。

「アニアーラ号」の船長。3週間後には火星へ到着するとして、乗客たちに宣言して通常の業務を行っていた。

宇宙ゴミを避ける際に危険として燃料をすべて廃棄し、結果的に軌道を外れて戻れなくなる。
乗客には大丈夫だとウソをつき、秩序を守る「MIMA」の故障を訴えるMRを無視していた。
数年も宇宙を漂っている間でも希望を持ち、救助船を見つけて希望を見出すも失敗していた。
最後は乗客が大幅に減った十数年後、希望がない状況でも船長として振る舞うも死亡した。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2019』にて上映されました。
この作品はハリー・マーティンソンの同名小説を実写映画化した作品となります。
ベースは宇宙を舞台にした壮大なSFであっても、物語自体は主人公の視点だけでスケールの大きさはあまり感じない。
火星に向かうはずが宇宙ゴミを避ける際に軌道を外れ、二度と元に戻れなくなるという絶望しかない状況で人間がどのようになるか描いています。
あくまで絶望の中に落とされた人間たちの変化を描いているだけで、物語は淡々としているから娯楽性はほぼないです。
希望のない状況で人は何を求めていくのか、主人公の視点を中心に描いているところに少しだけ考えさせるところがありました。
小説を原作にしている分、それなりに引き込まれるような要素があるけど、映画としては非常に退屈で面白味がない。
ただ、現代において主人公が女性でバイセクシャルという点で、ポリコレの条件を余裕でクリアしているから好きな人は好きだろう。
これはあくまで少数派に受けるような主人公の設定なので、最初から最後までまったく共感できるところがなかったです。
それでも希望を失った人間が頼るのは宗教という結論は、文明を持った時からの人類における繰り返しだと分かります。
科学では救いがない場合、人間は見えない存在に心を寄せて現実逃避しようとする流れも納得できる部分がありました。
何より主人公の物語にしたせいで舞台は宇宙船の中だけで、たまに宇宙である事を思い出しかのような描写も逆に微妙だと感じました。
あまり映画向きの題材じゃなく、元々はオペラなどの演劇向きの芸術志向な方々が楽しむ崇高な内容だと思います。

コメント

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