【The Soul:繋がれる魂】VD-604

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作品データ

公開年月 2021/01/07
ジャンル サスペンス/SF
原作 ジャンボー 『移魂有術』
監督 チェン・ウェイハオ
脚本 チェン・ウェイハオ、ジン・パイルン、ほか
製作 ヤン・ティンカイ
製作国 台湾
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

“ランタンフェスティバル”の明けた早朝、小高い山の上に建つ豪邸に一台のパトカーが到着する。
家主のワンから通報が入ったとして豪邸へ入った警官たちは、異様な臭いと煙が漂う部屋とドアに刻まれた妙な印を見かける。
ワンは右側頭部を鈍器で殴られ死亡しており、その横には金剛杵を左手で握った血まみれの妻が気絶する姿を発見するのだった。

登場人物&出演者

チャオ/リアン・ウェンチャオ(演:チャン・チェン)

近年の出演作に『DUNEデューン/砂の惑星』、『椿の庭』などがあります。

主人公。検察官。すでに末期ガンを患っていて、骨にまで転移していつ死ぬか分からない状態にある。

残される妻と子供の為に少しでもラクをさせたいとして、無理をしながら仕事に復帰をしていた。
シーツォンの事件に隠された真実を見抜くが、同時に体が動かなくなって死を選ぼうとした。
妻に生きて欲しいという強い願いを受けて、ユーファンの依頼もあってイェンを有罪にさせた。
最後は妻の罪を背負ってイェンに自分の脳データをコピーさせ、服役しながら生きる事を選択。

アーバオ(演:チャン・チュンニン)

代表作に『夢遊ハワイ』、『エア・ストライク』などがあります。

チャオの妻で妊娠が発覚している。台北警察署の女性刑事。ワン・シーツォンの殺害事件を担当する。

夫が現場に復帰して不安を募らせていたが、経済的に助けようとする彼の強い意思を尊重した。
ついに末期ガンが脳腫瘍として転移してしまい、体を動かせなくなった夫を介護するも絶望する。
イェンにコピーされたシーツォンと取引して、証拠を隠蔽して夫にRNA修復手術を受けさせた。
最後はシーツォンを刑務所に入れると、夫の脳データをコピーされた彼女に子供を見せた。

リ・イェン(演:ソン・アンク)

本作が長編映画デビュー作となります。

ワン・シーツォンと再婚した若い女性。元々は児童養護施設出身で、奨学金の契約でRNA修復手術の被験者となる。

当初はリ・イェンとしての人格を持っていたが、徐々にシーツォンの人格に乗っ取られていく。
病魔に侵されたシーツォンを自分の手で殺害するが、すべてをティンヨウに押しつけて無罪に。
CEOだったユーファンすら裏切ってしまうと、会社を自分の手に戻して永遠に経営しようと画策。
最後はユーファンの証拠で会社を手放し、再びRNA修復手術でチャオの脳データをコピーされた。

ワン・ユーファン博士(演:クリストファー・リー)

代表作に『目撃者/闇の中の瞳』、『熱帯雨』などがあります。

ワン・コーポレーションのCEO。前任のワン・シーツォンが殺害され、遺言からCEOを引き継いでいる。

ワン・コーポレーションの遺伝学研究所長を務め、ガンを治療するRNA修復手術を開発した。
シーツォンを殺害する動機があるとして取り調べを受けるが、アリバイがあって保釈される。
イェンを襲撃して逃亡すると、チャオの自宅を訪れ、ワン・シーツォンとの過去を語っていた。
最後はイェンにチャオの脳データをコピーさせ、生きる意味をなくして服毒自殺で死亡した。

ワン・ティンヨウ(演:リン・フイミン)

代表作に『星空』、『君の心に刻んだ名前』などがあります。

ワン・シーツォンとスージェンの息子。成長するにつれて父親に似たせいで母親から嘆きの暴力を受けていた。

母親を苦しめた上に自殺をされた恨みを父親に持っていて、反発して会社を受け継ぐ資格がない。
黒魔術で恨みを晴らす母親の影響と、イェンからの後押しで父親を儀式の為に殺してしまう。
姿をくらますも居場所がバレて捕まると、母親が乗り移ったイェンの言葉で罪を素直に認めた。
最後は裁判でイェンが母親を偽っていた事を知って、法廷ではただ呆然とその姿を見ていた。

ワン・シーツォン(演:サミュエル・クー)

代表作に『角頭2:王者再起』、『Gatao/The Last Stray』などがあります。

ワン・コーポレーションをユーファンとともに共同設立し、CEOとして就任した。末期ガンに冒されていた。

ティンヨウに殺害される直前まで会社の業績が傾いていたが、ユーファンによって建て直された。
実はユーファンとは恋人の関係だったが、会社が有名となったせいで女性研究員と結婚した。
ガンの家系で治療する為にRNA修復手術を受けて、イェンに脳データをコピーして経営を継いだ。
最後はユーファンの裏切りで法廷で有罪となって、チャオがイェンにコピーされて消滅した。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は江坊の小説を基に実写映画しています。
物語の舞台は2031年と今より少し未来の出来事だが、科学的な進歩はそこまで大きくはありません。
なので、近未来であってもパソコンなどが多少進化しても、基本的に今とはあまり変わらない。
そんな中で有名な会社のCEOが殺される場面から物語が始まるけど、実際は三重にも仕掛けられる構成となっています。
とにかく、しっかりと鑑賞しないと内容に意味が分からなくってしまい、何が起きているのか置いて行かれてしまう。
それぐらい練られた構成になっていて、予想しても斜め上を行くような展開にしている作品でした。
近未来であっても末期ガンを治療する事ができず、主人公は骨まで転移して徐々に弱っていく姿が非常に痛々しかったです。
主人公のチャンを演じるチャン・チェンは肉付きの良いイメージだが、本作での姿を見ると本当に末期ガンを患っているように見える。
鑑賞している側が心配してしまうほどの完璧な役作りだからこそ、本作のような予想を超える展開にも説得力を生み出しています。
事件の真相が暴かれていくと、元妻による呪いだと最初は思わせて、実は脳を移植するという現実離れした技術が裏に隠されています。
しかも、これが真相を隠す為にややこしい事になっていて、殺された男を殺した女性がそのコピーされた男だという真実となります。
簡単に言ってしまうと、脳のデータを女性に移植して同一人物が永遠に会社を経営する悪魔のような計画をしていきます。
それだけで終わらず、その女性を妊娠させて、生まれてくる赤ん坊にも自身の脳データを移植させて何世代も継いでいく感じです。
自らの肉体を不老不死にできないなら、他人の体に脳データをコピーするというオチで、まさかそのような展開になるとは読めなかったです。
ただ、あまりにもチャン・チェンの姿が痛々しくて、そっちの方に気を取られた部分が大きいせいか予想も中途半端になったとも言える。
最終的に科学技術などどうでも良くて、モラルについて語ると同時に、人間の愛はとても深いというメッセージを伝えたかっただろう。

コメント

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