作品データ
あらすじ
幼馴染みのマックスとドリューは、リアルタイムで悪魔祓いの儀式を行う「除霊の時間」という番組をネット配信していた。
マックスが神父役で出演し、ドリューが構成を考えるヤラセ番組であり、視聴者数がうなぎ登りとなってインチキグッズの売上も好調で2人は大儲けをしていた。
ある撮影日、取り憑かれた人間役の俳優が姿を現さず、ドリューは婚約者のレーンを急遽代役として出演させるが、ヤラセではなく本物の悪魔に取り憑かれるのだった。
登場人物&出演者
・マックス(演:ライアン・グズマン)
代表作に『エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に』、『バックトレース』などがあります。
ドリューの幼馴染み。ネット番組「除霊の時間」で神父役を務めている。人気者になって調子に乗っている。
ドリューを単なる金儲けのパートナーとしか考えておらず、自己中心的に振る舞っている。
レーンが代役になって仕方なく番組を始めるが、本物の悪魔が取り憑いて対処できずにいた。
実はレーンと過去に肉体関係を持ち、録画していたが悪魔にバラされドリューに怒られた。
最後は地位と名声を失ったが、念願だったSNSで公式マークが付いて笑顔を浮かべていた。
・ドリュー(演:カイル・ガルナー)
代表作に『エクトプラズム/死霊の棲む家』、『エルム街の悪夢/2010年版』などがあります。
マックスの幼馴染み。ネット番組「除霊の時間」で裏方として、演出や配信などを一手に引き受けている。
レーンからマックスに利用されているだけと言われるが、親友として見捨てる事ができない。
番組が始まってレーンが本物の悪魔に取り憑かれると、何もできないまま振り回されていた。
クリスの言葉からヒントを得るが、マックスとレーンの関係を知って激昂するも冷静になる。
最後はレーンを取り戻すも悪魔が世界に広がってしまうが、他人事して番組を終わらせた。
・レーン(演:アリックス・アンジェリス)
代表作に『美人ライターレーンの恋愛記事』、『マグニフィセント・セブン』などがあります。
ドリューの婚約者。「除霊の時間」でメイクアップアーティストとして参加するが、そろそろ潮時だと考える。
撮影の時間になっても俳優が現れず、ドリューに頼まれて代役を務めると本物の悪魔が憑依。
抵抗していたが悪魔を抑えられず、マックスにあらゆる命令をして謎かけして追い詰める。
実はドリューと付き合う前にマックスと肉体関係を持ち、動画で録画して暴露されてしまう。
最後は悪魔が目的を果たして解放されると、ドリューからプロポーズされて病院へ運ばれた。
・クリス(演:クリス・リュー・クム・ホイ)
代表作に『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』、『ユーロビジョン歌合戦/ファイア・サーガ物語』などがあります。
ネット番組「除霊の時間」で音響スタッフをしている。マックスたちと同じく調子に乗っている。
打ち上げのバーでマックスたちが楽しんでいる間、ドリューに薬を勧めるも断られてしまう。
撮影になって調子が悪くなっていて、マックスに声をかけると大量のゲロを吐いていた。
怪物を見ていて通信室で気絶していると、ドリューが修理に来た自分が見たモノを話した。
最後は悪魔によって幻覚の怪物を見せられ、カッターに自分を切りつけて死亡してしまう。
・ライリー(演:エマ・ホルツァー)
代表作に『メイジーの瞳』、『フェブラリィ/悪霊館』などがあります。
大学で映画を勉強している女子大生。スタッフの叔父に呼ばれて現場での経験を積む為にアシスタントとして来ている。
スタジオのレベルの低さを鼻で笑っているような態度を見せ、ドリューに軽く注意された。
撮影が始まるとレーンが本物の悪魔に取り憑かれ、叔父が目の前で焼かれても慌てずにいた。
たまたま古語も習っていて悪魔の言葉を聞いてネットで探して、マックスたちに教えていた。
最後は収集がつかない状況に恐怖を覚えると、逃げようとして悪魔によって殺されてしまう。
・悪魔
ネット番組「除霊の時間」でレーンが代役を務めていたが、それに乗じて取り憑いて肉体をしてしまう。
台本と違う流れにしてマックスたちを困惑させると、番組を支配して彼らを誘導していた。
番組が終わるまでを時間制限にしてレーンを人質にして、マックスたちにウソを暴かせた。
マックスとドリューを仲違いさせるなどして、番組を盛り上げて視聴者数を多く稼いでいた。
最後は呪文を画面越しで唱えて、視聴者たちに取り憑き世界中で殺人が起きて混乱させた。
感想
[個人的な評価]
本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
この作品はみんな大好きアルバトロス・フィルムが配給をしています。
いわゆる悪魔祓いをテーマにしているホラー映画ですが、いつものようにキリスト教が世界の中心として活躍しています。
あくまで本作はキリスト教による悪魔祓いとなっているので、前提からしてツッコミどころ満載だが今回はやめていおこう。
キリスト教による悪魔祓いを使ってネット番組でヤラセをしながら、視聴率を稼いでく手法は決してファンタジーではありません。
動画を配信するサイトでは過激な方が受けるので、どうしても内容がエスカレートするか、ヤラセを使わないと稼げない。
なので、本作でやっているヤラセ番組はリアリティがあって、主人公たちはあくまで金稼ぎでやっていました。
そこへ本物の悪魔が登場して番組を支配する流れは今の時代とも言える感じで、上手く取り入れていると思います。
やっている事は王道の昔からある人間を弄ぶ悪魔と、キリスト教の司祭との対決をアレンジしている感じでした。
ヤラセ番組を告白させる意味では主人公たちに懺悔する機会を与えているが、悪魔はそんな程度では終わらなかった。
ある意味、悪魔が一番ネット番組の仕組みを知っていて、どんな風に視聴者を増やしていくのか理解しているのが面白い。
過激になっていく中で視聴者が釘付けとなって、正体を暴いたところで世界中で混乱を巻き起こす最終的な目標が達成される。
しかし、そんな世界に混乱をもたらした主人公たちは気にしないところにも、彼らが罪深い人間である皮肉もしっかりと描いていました。
タイトルがバカみたいな感じであるが、実は色々と皮肉の効いたホラー映画として低予算ながら面白いと感じさせる作品でした。
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