作品データ
あらすじ
京都の置屋で暮らしていたヨシエは、美しい芸者の姉・菊奴の付き人として虐げられる日々を送っていた。
ある日、ヨシエは姉とともに“影野製鉄”の裏組織に拉致されてしまい、そこでは世界征服を企む会長・影野拳山が芸者たちを鍛え上げ暗殺マシーンへ改造していた。
やがて姉妹は優秀な暗殺ロボットへと変貌し、ある時ヨシエは組織に娘を奪われた家族たちの殺害を命じられるが、彼らと触れるうちに心変わりして復讐していくのだった。
登場人物&出演者
・春日ヨシエ(演:木口亜矢)
代表作に『妄想少女オタク系』、『富夫』などがあります。
主人公。両親を幼い頃に亡くしていて、姉と一緒に芸者の道に進むも容姿と才能がないとして雑用にされていた。
天性の怪力と格闘術を持っていて、ヒカルに見抜かれて天軍にするべく姉と捕まっていた。
裏芸者として数々の要人を殺害していき、「家族救出の会」を見て間違いに気付いた。
ヒカルによって罠にハマるも金井たちに下半身を作り直され、ヒカルの野望を止めていく。
最後は改造された姉との絆を取り戻し、ヒカルを倒すと、姉妹で芸者に戻って舞っていた。
・春日菊奴(演:長谷部瞳)
代表作に『バトル・ロワイアルⅡ/鎮魂歌』、『ハッピーフライト』などがあります。
ヨシエの姉で芸者。両親を亡くしていて芸者の道に進んだ。美人という事で才能を認められるも妹を雑用に使う。
才能と容姿が上だと思って妹を蔑ろにするが、ヒカルが褒めるのを見て不機嫌となった。
「影野製鉄」会社を訪れると捕まり、妹と戦うも倒されてしまい、雑用として下働きする。
自分を改造して地位を上げるが、妹の裏切りで人質にされるも罠で死んだと思い悲しんだ。
最後はヒカルにより改造されるが、妹との絆を思い出して倒し、芸者として元に戻った。
・キヌ(演:生田悦子)
代表作に『いい湯だな全員集合!!』、『ええじゃないか』などがあります。
「家族救出の会」の女性メンバー。虫も殺せない優しい孫が影野親子に捕まったとして監視をしていた。
暗殺の為にやって来たヨシエの正体を知らず出迎え、自分たちの置かれた現状を話した。
孫の顔がプリントされたTシャツを着ていて、それが天軍の一人と知らずに心配していた。
謝罪を受ける為に「影野製鉄」会社まで行くが、影野親子たちの銃撃を受けて逃げ出した。
最後は天軍がヨシエを追い込むと、斬られてと同時に銃撃して倒し、孫と知らず死亡した。
・金井老人(演:竹中直人)
近年の出演作に『まくをおろすな!』、『破戒』などがあります。
「家族救出の会」のメンバー。車椅子でボケているせいで何をしゃべっているのか分からないような状態。
普段は八郎が車椅子に押してもらって、被害者の事になると普通にしゃべれるようになる。
過去に「影野製鉄」会社の科学研究員のリーダーで、何をしていた誰よりも知っている。
謝罪を受ける為に「影野絵製鉄」会社へ行くが、裏切りの銃撃を受けるも会長を倒した。
最後は裏芸者たちに追い込まれると、キヌたちを逃がすも相討ちとなって笑顔で死亡した。
・天軍2号(演:泉カイ)
代表作に『極道兵器』、『戦闘少女/血の鉄仮面伝説』などがあります。
「影野製鉄」会社が作った暗殺忍者「天軍」の一人。二人一組で常に動き、影野親子への絶対的な忠誠を誓っている。
次期総理候補となる男の元にやって来ると、手下たちを圧倒的な戦闘力でねじ伏せていた。
ヒカルがスカウトしたヨシエに対し、通過儀式を行う際に他のメンバーを鼓舞していた。
実は「家族救出の会」のメンバーに兄がいて、天軍となるべくすべてを捨てていると豪語。
最後は逃げていた兄と鉢合わせで斬撃と銃撃でお互いに致命傷を負い、共倒れとなった。
・天軍1号(演:亜紗美)
近年の出演作に『ツングースカ・バタフライ/サキとマリの物語』、『スモーキング・エイリアンズ』などがあります。
「影野製鉄」会社が作った暗殺忍者「天軍」の一人。二人一組で常に動き、影野親子への絶対的な忠誠を誓っている。
次期総理候補となる男の元にやって来ると、手下たちを圧倒的な戦闘力でねじ伏せていた。
ヒカルがスカウトしたヨシエに対し、通過儀式を行う際に他のメンバーを鼓舞していた。
実はキヌの孫で虫も殺せない女の子だったが、天軍となるべく体を機械化し過去を捨てた。
最後は会社へ乗り込んだヨシエを追うが、祖母を斬ってしまうも銃撃を受けて共倒れした。
・影野ヒカル(演:斎藤工)
近年の出演作に『シン・仮面ライダー』、『零落』などがあります。
「影野製鉄」会社の御曹司。菊奴の客として来ていたが、ヨシエの潜在能力に気づいてスカウトしていた。
姉とともに来たヨシエに「天軍」とするべく、戦わせて潜在能力を見て裏芸者として期待。
ヨシエが「家族救出の会」と仲良くなったと知り、排除しようとターゲットと心中させる。
「家族救出の会」によって復活したヨシエを知って、菊奴を自分に従うように改造した。
最後は富士山を爆弾で爆発させようと城型ロボットを動かすが、ヨシエたちに倒された。
・影野拳山(演:志垣太郎)
代表作に『あゝ声なき友』、『黒執事』などがあります。
「影野製鉄」会社の会長。息子のヒカルからヨシエの事を聞くと、裏芸者の「天軍」にするべく会社へ出迎えた。
日本を変えるべく極秘で兵器を開発しており、若い娘を裏芸者として要人の暗殺をさせる。
芸者であった菊奴よりも、息子が一目置くヨシエの方が潜在能力は高いと言われ納得した。
謝罪を求めた「家族救出の会」の前に会見を開くと、頭を下げて肩から銃撃して抹殺する。
最後は金井を倒そうとしたが、膝に仕込まれた銃口による射撃を食らって死亡してしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は『片腕マシンガール』で知られる井口昇が監督と脚本を務めています。
この作品は予告編がYouTubeで100万再生を記録し、北米やヨーロッパでセールスが決まったほど話題になりました。
まさに井口昇監督ワールドが広がるような低予算のバカ映画であるけど、それを前提に作っている作品でもある。
つまり、細かいところにツッコミを入れるのは野暮であり、受け入れないならば鑑賞するべきじゃない作品でもあります。
そもそも、井口昇監督の作品はどれもクセが非常に強く、そこに意味のないエロや下ネタが平然と組み込まれているから事前に知っていないとダメなタイプです。
海外では脚色されまくっている「NINJA」が非常に人気であるけど、日本の伝統文化である「芸者」も知られています。
ただ、本作が世界に広がってしまうと、本来あるべき「芸者」ではなく、ぶっ飛んだ「GEISHA」になる可能性もあります。
それはそれで日本人なら寛大な心で逆に楽しむだろうけど、それを期待させるとさすがに「芸者」の方々は大変だろうと思います。
井口昇監督の作品にはアクションも付き物であり、その担当をした亜紗美や泉カイの存在は強烈だったが、あくまでアクション担当だけなので少し残念に思えた。
そして、今では第一線で活躍する斎藤工がこのような作品に出ているのは面白く、しっかりと井口昇監督ワールドに従っていました。
他に竹中直人も出ているが、彼の場合は出ていた方が面白いから納得できるし、冒頭で作品の世界観を見せる為だけに出た松尾スズキもインパクトを残していました。
ストーリーもメチャクチャであるが、そこに姉妹の絆を取り入れているから、実はドラマティックな部分もなぜかありました。
鑑賞する人を選んでしまう井口昇監督の作品だが、今だからこそ邦画業界に必要なクセのある映画をどんどん作って欲しいです。
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