【オールド】RE-3640

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あ行

作品データ

公開年月 2021/07/23
ジャンル ホラー
原作 ピエール・オスカル・レヴィー、フレデリック・ペータース 『Sandcastle』
監督 M・ナイト・シャマラン
脚本 M・ナイト・シャマラン
製作 M・ナイト・シャマラン、マーク・ビエンストック、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごす為にやって来た複数の家族。
それぞれの家族が楽しい時間を過ごすが、そのうちの一人の母親が姿を消した息子をビーチで探し回っていた。
すると、そこには6歳だった息子が青年に成長した姿があって、次第に自分たちが急速に年老いていく事に気づいていくのだった。

登場人物&出演者

ガイ・キャパ(演:ガエル・ガルシア・ベルナル)

代表作に『モーターサイクル・ダイアリーズ』、『ブラインドネス』などがあります。

プリスカの夫で保険数理士。何事も統計学を用いて判断する。妻との離婚について踏みとどまろうとしていた。

家族にとって最後の旅行として楽しもうとするが、結局は妻とケンカを繰り広げてしまう。
プライベートビーチで子供たちの急成長を見て戸惑い、暴走するチャールズを止めていた。
カーマイケル夫婦が死亡して、老化で視力が急速に悪くなり、チャールズの襲撃を許した。
最後は妻との問題について原因を忘れて許す言葉をかけ、そのまま老衰によって死亡した。

プリスカ・キャパ(演:ヴィッキー・クリープス)

代表作に『ハンナ』、『コロニア』などがあります。

ガイの妻で博物館の学芸員。夫とはすでに冷え切った関係となっていて、旅行を最後に離婚が決まっている。

夫から離婚を踏みとどまるように言われるが、病気のせいでもう元に戻れないと話していた。
プライベートビーチで子供たちの急成長を見て驚き、死体が白骨化して異常な状況をを説明。
腫瘍が巨大化してチャールズたちに摘出され、そのおかげで急激に元気となるも老化する。
最後は左耳が聞こえなくなりチャールズに反撃し、老衰で死亡した夫に続いて静かに死んだ。

マドックス・キャパ(演:トーマシン・マッケンジー)

代表作に『ホビット/決戦のゆくえ』、『ラストナイト・イン・ソーホー』などがあります。

キャパ家の長女。年齢は11歳で弟のトレントといつも遊んでいる。両親がいつもケンカしている事を知る。

久々の家族旅行で弟と楽しむが、両親の離婚が決定的になっているケンカを静かに聞いた。
プライベートビーチで止まらない食欲で急激に成長し、体が16歳になって両親を驚かせる。
夜になって両親が老衰で死亡して弟と二人だけになると、サンゴ礁で脱出できると知り実行。
最後はなんとかビーチを脱出して施設まで来て事実を公表し、全員逮捕され伯母の元に行く。

トレント・キャパ(演:アレックス・ウルフ)

代表作に『ヘレディタリー/継承』、『ジュマンジ/ネクスト・レベル』などがあります。

キャパ家の長男。6歳で本から色々と知識を得ている。知らない人から名前と職業を聞くのが趣味でもある。

いつも姉のマドックスと一緒に遊び回り、支配人の甥と仲良くなり暗号化した手紙をもらう。
プライベートビーチで急激に成長しても分からず、慌てる両親を見ながらカーラと楽しんだ。
カーラと子供を作ってしまい、彼女も崖に登って気絶して落下死し、両親も老衰で失くした。
最後は暗号化した手紙からサンゴ礁を伝って脱出し支配人たちを逮捕させ、伯母の元に行く。

チャールズ(演:ルーファス・シーウェル)

近年の出演作に『ファーザー』、『ジュディ/虹の彼方に』などがあります。

心臓外科医で総医局長を務める名士。母親のアグネス、若い妻のクリスタルと娘のカーラと旅行に来ていた。

パトリシアが発作で倒れるとすぐに駆けつけるなど、医者としての自覚を持って行動する。
プライベートビーチで死体を発見して、それがセダンのせいだと思って彼を傷つけてしまう。
実は多大なストレスのせいで精神を患っていて、そのせいで暴走してみんなから警戒される。
最後は完全におかしくなってガイを襲うが、プリスカの反撃で錆による毒が全身に回り死亡。

クリスタル(演:アビー・リー)

代表作に『マッドマックス/怒りのデス・ロード』、『キング・オブ・エジプト』などがあります。

チャールズの若い妻。幼い娘のカーラに何かと見た目を気にするべきだと細かく注意している。

夫が精神的な病を患っている事を気にかけているが、それ以上に自分の見た目に気を使う。
ビーチで死体を発見してショックを受けるが、義理の母親が静かに死亡してパニックになる。
急激に成長した娘とトレントの間に子供ができ、その現実を受け止められず一人を選択した。
最後は老化で顔が崩れるショックと娘を失い、洞窟でトレントたちを追うも老衰で死亡した。

カーラ(演:エリザ・スカンレン)

代表作に『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、『ベイビーティース』などがあります。

チャールズとクリスタルの一人娘。3歳ぐらいでありながら、母親から見た目について色々と言われている。

プライベートビーチにやって来ると、同じ子供であるトレントやマドックスと一緒に遊ぶ。
急激に成長してトレントと一緒に過ごしていて、両親が知らずに妊娠してみんなを驚かせた。
すぐに出産するも赤ん坊は1分程度で息絶え、トレントとともに亡骸を大切に葬っていた。
最後は崖を登って脱出できると意気込むが、途中で気絶して抵抗できず落下して死亡した。

アグネス(演:キャスリーン・チャルファント)

代表作に『パーフェクト・ストレンジャー』、『デュプリシティ/スパイは、スパイに嘘をつく』などがあります。

チャールズの母親。息子が多大なストレスと精神的な病を患っている事を知って、特に何も言わず付き添っている。

息子と年の離れた妻に対して深く信頼していないが、孫のカーラと愛犬を大切にしていた。
プライベートビーチで数時間過ごし、セダンの恋人の死体を見て少しずつ調子が悪くなる。
クリスタに対してほとんど何も言わず、自分を心配する息子に対して言葉をかけていた。
最後は胸が苦しいとして眠るように死んでしまい、息子が慌てて人工呼吸するも息絶えた。

ジャリン・カーマイケル(演:ケン・レオン)

近年の出演作に『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『X-MEN:ファイナルデシジョン』などがあります。

パトリシアの夫で看護師。食事中にてんかんを発症した妻を介護し、冷静にチャールズに事情を話していた。

妻の調子が悪くキャパ一家たちよりも遅れてビーチに来て、成長した子供たちを見て驚く。
腫瘍が急激に大きくなったプリスカの様子を見て、チャールズの摘出手術をサポートした。
元水泳選手で泳ぎに自信を持っていて、海を渡って脱出できる可能性にかけて一人で出た。
最後はマドックスが海に入ると、泳いでいた時に気絶し溺死した状態で発見される事になる。

パトリシア・カーマイケル(演:ニキ・アムカ=バード)

代表作に『否定と肯定』、『ザ・ランドロマット/パナマ文書流出』などがあります。

ジャリンの妻で分析医。てんかんの病気を患っていて、食事中に発作を起こした周囲の人を驚かせていた。

支配人からプライベートビーチの誘いを受けていたが、調子が悪くて出発が後になっていた。
ビーチに到着してからセダンの恋人の死体が見つけると、みんなを落ち着かせようとした。
急速に年を取るビーチを脱出するべく、ジャリンが泳いでいくも死体が見つかり悲しんだ。
最後は浮き輪を作って海を越えようと考えるが、てんかんの発作が起きてそのまま死亡した。

ミッドサイズ・セダン/ブレントン(演:アーロン・ピエール)

本作が長編映画デビュー作となります。

有名なラッパー。血が固まらない病気を患っている。特殊な鉱物の崖があるプライベートビーチに恋人と来ていた。

海へ泳いで行った恋人がなかなか帰らず、鼻血を流しながら待つとキャパ一家たちが来る。
トレントが恋人の死体を見つけると、チャールズから疑われ一度出ようとして戻される。
恋人の死体を見ようとして、白骨化した状態を見て、プリスカの分析から数年だと言われた。
最後は成長したマドックスに気持ちを話すが、突然錯乱したチャールズに刺されて死亡した。

運転手(演:M・ナイト・シャマラン)

近年の出演作に『ミスター・ガラス』、『スプリット』などがあります。

リゾート施設で運転手をしている男。支配人からプライベートビーチに行く家族を送迎する役を担っている。

キャパ一家やチャールズの一家が乗り込みプライベートビーチに送り、忙しい理由で帰った。
来るはずだったカーマイケル夫婦を送り届けると、彼らの経過を観察する高台で状況を報告。
トレントとマドックスがサンゴ礁を泳いで脱出する様子を双眼鏡で見て、注意深く観察した。
最後は1分半も潜ったまま溺死したと判断して研究所に帰るが、悪事がバレて逮捕された。

支配人(演:グスタフ・ハマーステン)

代表作に『エヴァとステファンとすてきな家族』、『ブルーノ』などがあります。

南国にあるリゾート施設の支配人。予約を入れた家族たちを自ら出迎えると、ウェルカムドリンクまで用意している。

キャパ一家やチャールズの一家を特別なプライベートビーチを紹介し、すべてを手配した。
その正体はウォーレン製薬会社の幹部であり、急激な成長するビーチでの治験を任された。
73番目の被験者となったキャパ一家を含めた彼らの死を見届け、新たな治療薬の開発に喜ぶ。
最後は生還したトレントとマドックスの訴えと日記により、犯罪が露呈して全員逮捕された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作はフレデリック・ペータースとピエール・オスカル・レヴィーのグラフィックノベルが原作となっています。
この作品は『第12回ハリウッドメディア音楽賞』を含めた映画賞でノミネートされています。
なんと言っても、期待してしまうM・ナイト・シャマラン監督の作品に自然とハードルが上がってしまうのは仕方ない事だろう。
未だに『シックス・センス』の衝撃を期待されているからこそ、期待値のハードルが他の監督よりも上がってしまうのは宿命だろう。
今回は生きた細胞を急激に成長させる鉱物が含まれるビーチが舞台で、何も知らずにやって来た被験者が自分たちの異変に気づいていくという物語になる。
登場人物たちが急激に成長する仕組みはファンタジーであるけど、その設定や盛り上げようとする序盤の意味が分からない不安を煽るのは良かった。
ここら辺の序盤からの加速について、どの作品でもM・ナイト・シャマラン監督最大の特徴であって、中盤意向の失速もまた彼らしい展開と言えます。
確かに序盤の急激な成長を体現する子供たちの変化は見て分かるが、すでに成長期を過ぎた大人たちの変化があまりにも乏しかったです。
せいぜいシワが現れる程度であり、大きく体格が変わる子供たちとはあまりにも描き方が雑なように感じてしまった。
これは『ミスター・ガラス』や『スプリット』にもある特徴だが、最初は良くて、中盤を過ぎると失速して微妙な印象を残す作品群と一緒でした。
どうしてもM・ナイト・シャマラン監督も『シックス・センス』の呪縛に囚われていて、どんでん返しを狙おうとして中盤すぎが雑になってしまっている。
何より物語の中心人物がブレてしまっていて、誰の視点で鑑賞すればいいのか分からなくなる。
主人公だと思って鑑賞したら、普通に退場してしまい、また別の登場人物に乗り換えるにも積み上げを考えるもムリがあったと思う。
もっとドラマチックにできるはずの設定なのに、着地点を意識しすぎたせいで予想を超える範囲から出られず、どんでん返しにもならない予定調和に落ち着いてしまっている。
やはり、M・ナイト・シャマラン監督はいつまでも『シックス・センス』から抜け出せず、今後ももがき続けるだろうと思った作品でした。

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