作品データ
公開年月 | 2016/06/11 |
---|---|
ジャンル | サスペンス |
原作 | ピーター・トレイナー 『メイク・アップ』 |
監督 | イーライ・ロス |
脚本 | イーライ・ロス、ニコラス・ロペス、ほか |
製作 | イーライ・ロス、ニコラス・ロペス、ほか |
製作国 | チリ、アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
愛する妻と子供たちに囲まれ、幸せな日々を送るエヴァンはある日、家族旅行の予定が仕事の都合で一人留守番をする事に。
するとその夜、玄関をノックする音が聞こえ、ドアを開けると、土砂降りの雨で濡れた二人の美女が立っていた。
ジェネシスとベルと名乗った二人は道に迷い途方に暮れてると助けを求め、エヴァンは抵抗を覚えつつ家へ迎え入れるが、そこから想像を絶する出来事に巻き込まれるのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
1977年にピーター・トレイナー監督の『メイク・アップ』のリメイクとなっています。
本作は『キャビン・フィーバー』や『ホステル』などで知られるイーライ・ロスが監督を務めています。
主演はハリウッドを代表する一人であるキアヌ・リーブスという事で自然と期待します。
ただ、個人的にイーライ・ロス監督はそこまで上手い作品を作っているとは思えない。
残念ながら原作となっている『メイク・アップ』は知らなかったので、オリジナルとして鑑賞する感じになります。
率直に言って、本作は久しぶりに不快感しかないクソみたいな作品でした。
過去に鑑賞した作品で最大の不快作だった『ブラインドネス』と比べて弱いが、途中から早送りしたくなるぐらい時間のムダに思えてしまった。
二人の若い女性が訪れて、家の主人が親切心から彼女たちを助けるが、それは彼にとって大きな過ちへの第一歩となってしまう。
序盤では主人公のエヴァンがどれだけ家族に対して愛情を持っているか丁寧に描いている。
ハッキリ言って、この場面は非常に退屈で面白味がないけど、先の展開に必要な描写となっているが、もう少し工夫して欲しいです。
ようやく退屈な家族のシーンからビッチが二人来るけど、どう見てもマトモじゃないのはすぐに分かるはずです。
主人公は成功している金持ちの建築家で、あのようなビッチは普通家に入れないでしょう。
そこからビッチたちによる誘惑に負けるという意志の弱さを出して、そのまま一夜を過ごすという頭の悪すぎる展開です。
あれだけの家を持っていて、建築家ならば、一夜だけの欲望に負けるほど本能だけ生きてきたとは思えません。
しかも、冒頭であれだけ家族が大切だと見せているならば、ビッチ二人との成り行きはあまりにも映画的な不自然さがありました。
次にビッチ二人についてだが、行き当たりばったりではなく、計画していたようだが、一番肝心の動機がハッキリと分からない。
このような計画に打って出るには理由が必要であり、何よりなぜ主人公が選ばれたのか、本作では一切騙られません。
当初は勢いだけでやっているように見せかけて、実は計画的だったという流れは、あまりにも頭が悪い構成だと感じました。
主人公のエヴァンもほとんど反撃せず、ただ泣きわめくだけだが、頭の良くないビッチたちにまんまとしてやれるのはおかしすぎる。
本作は不快感をベースに、頭の悪い構成、動機の説明がない謎の行動など、何を取っても面白いところが一切ないです。
何よりビッチ二人に対する制裁がまったくないというのは、本作の不快感を示しています。
ビッチ二人に制裁があれば、スッキリしたと思うが、イーライ・ロス監督の狙いはあくまで不快感だったのでしょう。
イーライ・ロス監督は過去の栄光によるブランド化で多少の知名度を上げているが、個人的にはずっと微妙な作品しか作っていない気がします。
その中で本作は不快感としても『ブラインドネス』にまったく勝てず、イーライ・ロス監督らしいどんでん返しもないという面白味がない作品でした。
ただし、今回のキアヌ・リーブスは珍しく感情を爆発した役柄だったので、そこだけはちょっとだけ面白いと感じました。
コメント