作品データ
あらすじ
仕事の都合で叔母の経営するホテルに妹を預ける事にしたユミ。
ただ、そのホテルには3つのルール「絶対に上を見上げてはいけない」、「絶対に一人で歩き回ってはいけない」、「絶対に405号室に入ってはいけない」があった。
ホテルへ足を踏み入れたユミは、すぐに違和感を覚えるとともに、人を狂わせる何かがあると感じ取るのだった。
登場人物&出演者
・ユミ(演:イ・セヨン)
代表作に『メモリスト』、『王になった男』などがあります。
主人公。幼い頃に両親が離婚して母親とは疎遠な状態。母親が死んで腹違いの妹であるジユを引き取る事になる。
就職活動中でジユの面倒をみられる余裕がなく、母親の友人だったギョンソンへ預ける事にする。
ホテルに向かう途中で首が落ちる女性を見かけると、到着してからも部屋で存在を感じ取る。
ジユが急に姿を消して、イェリンの亡霊を見てしまうと、彼女の死体を見つけて疑われてしまう。
最後は隠し部屋で死んだサンウを見つけ、暴走するギョンソンを倒してジユと家へ帰っていく。
・ジユ(演:パク・ソイ)
代表作に『Balam-ui eondeog』、『ただ悪より救いたまえ/Finalcut』などがあります。
ユミと腹違いの幼い妹。母親が亡くなって児童養護施設に預けられるが、期限が迫ってユミに引き取られる。
母親の友人だったギョンソンが代わりに面倒を見てくれるが、ひと目で不気味さを感じ取った。
ユニに近くの遊園地へ連れられて、一時の楽しい時間を過ごすが、両親がいない事に不安を持つ。
見えない友達と一緒に過ごしていたが、ユミの前から突然として姿を消して行方不明となった。
最後はホテルの隠し部屋にいて、ユミによって助け出されると、家に帰ると言われて喜んでいた。
・イェリン(演:パク・ヒョジュ)
代表作に『チェイサー』、『ワンドゥギ』などがあります。
「ホテルレイク」で唯一働いている女性の従業員。借金を抱えていて返済の為に仕方なく働いている。
ストレスが溜まった状態で常にイライラして、食事の席で平然と泥酔して悪態をついていた。
ホテルについて何も知らないユミに部屋で母親が首を吊った話しをして、何かあると説明した。
泥酔状態で何者かの気配を感じ取り、地下室で大量の血を見て、ホテルをぶっ壊そうとした。
最後は幽霊の状態でユミの前に現れると、首吊り自殺した状態で彼女に発見されてしまう。
・オ巡査長(演:イ・ジュウォン)
代表作に『幼い依頼人』、『我が家』などがあります。
地元の警察官。ギョンソンとは懇意の関係。定期的にギョンソンと会って薬物を渡している。
脱北者の通報を受けて捜査をしており、その段階でホテルに来てユミたちと遭遇した。
ジユが行方不明になってイェリンが死体で見つかると、ユミが怪しいとしてマークしていた。
ユミが休学してうつ病を発症している事から疑っていて、ホテルの様子を見に行っていた。
最後は隠し通路でユミとジユを見つけ、死体を発見するもギョンソンによって殺されてしまう。
・ギョンソン(演:パク・ジヨン)
代表作に『優雅な世界』、『後宮の秘密』などがあります。
「ホテルレイク」を経営している女社長。ユミの母親と友人で、ジユの面倒を代わりに見てくれるという。
ユミの母親がおかしくなった事を悲しんでいて、ユニの兄であるサンウを息子同然に可愛がる。
その正体は病気になって死んだサンウの遺体を地下に保存し、ユミとの再会は運命と話していた。
ジユと捕まえ、後から来たユミも拘束し、サンウが元気になると信じて生贄にしようとした。
最後はユミの反撃を受けて倒れると、ぼやけた視界からサンウが動いて元気になったと信じた。
感想
[個人的な評価]
本作はユン・ウンジョンが監督としての長編映画デビュー作となります。
この作品はいわゆるハウス系ホラー映画のジャンルに入れてもいいと思います。
韓国映画は個人的にレベルの高い作品を多く作りますが、当然ながらすべてとは言えません。
そんな本作は低予算で作られていますが、韓国製のホラー映画というのはアメリカン・ホラーに近いイメージを持っています。
音で驚かす事はあまりしませんが、強烈な描写をいきなり映し出してビックリさせる手法はかなり似ていると思います。
本作についてですが、決定的なバックボーンをしっかりと描いていないせいか、全体的にぼやけた印象を持ちました。
タイトルから考えると、ホテルが呪われていると思わせて、主人公の周りで不可解な事が起きる王道パターンだと思いました。
しかし、段々と物語が進んでいくと、単純なオカルトではなく、狂気に囚われたホテルの女社長というオチでした。
ただ、本作で主人公の家族関係についての描写が中途半端であり、途中まで関係性がピンとこないせいで少し不親切に感じました。
韓国映画はそういうところを明確にするので、本作の監督であるユン・ウンジョンのデビュー作と考えると仕方ないでしょうか。
上記にも書いたようにオリジナリティの強い要素がないせいで、どっち付かずの微妙な作品になってしまったと思います。
唯一、本作で良かったのは主人公を演じるイ・セヨンが化粧をしなくても美しい方で、画面では充分に映えるところだと思いました。
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