作品データ
公開年月 | 1953/07/15 |
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ジャンル | ミュージカル/コメディ |
原作 | アニタ・ルース 『紳士は金髪がお好き』 |
監督 | ハワード・ホークス |
脚本 | チャールズ・レデラー |
製作 | ソル・C・シーゲル |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
ローレライとドロシーはナイトクラブで踊り子をしながら玉の輿に乗る事を夢見ている。
なんとかローレライは金持ちの息子ガスを捕まえるが、彼の父親は二人の結婚に反対してしまう。
ローレライとドロシーはフランス旅行を決行して豪華客船に乗り込み、ガスの父は素行を調べる為に私立探偵マローンを送り込むのだった。
登場人物&出演者

代表作に『ナイアガラ』、『お熱いのがお好き』などがあります。
主人公。ドロシーとともにナイトクラブで踊り子と歌手をしている。金持ちの息子ガスと婚約している。
豪華客船でドロシーの相手を見つけようとするが、同時にもっと金持ちと知り合おうとする。
フランスに到着してガスから援助を打ち切られると、歌手としてナイトクラブで稼いでいた。
ピギーからティアラをもらうが、夫人から盗まれたと訴えられてドロシーがフォローする。
最後はガスの父親に自分の賢さを認めさせ、ドロシーとともに合同の結婚式を挙げた。

代表作に『ならず者』、『紳士はブルーネット娘と結婚する』などがあります。
ローレライとともにナイトクラブで踊り子と歌手をしている。背が高くて黒髪の男性ならば貧乏でも構わない。
金より愛を求めて男を探すが、なぜかローレライが豪華客船で金持ちを勝手に探していた。
ローレライの監視をしていたマーロンと恋に落ちるが、彼の正体を知ってガッカリする。
フランスではローレライと歌手として活躍し、ビークマン夫人に訴えられて考えを巡らせる。
最後はローレライに化けて法廷で無実を勝ち取り、愛を見つけたマーロンと結婚をした。

代表作に『私は見た!』、『ニューヨークの女達』などがあります。
私立探偵。ガスの父親に雇われている。ローレライたちが乗る豪華客船で彼女の素行を監視している。
目的はあくまでローレライの行動を監視する事だが、一緒にいたドロシーに惹かれていく。
ローレライとピギーが際どい密会の写真を撮るが、ドロシーに正体がバレて振られてしまう。
法廷でローレライに化けたドロシーから愛の言葉を受けて、意見をせずに黙る事にした。
最後はドロシーとの仲が復活して、ローレライたちと合同の結婚式を挙げてもらった。

代表作に『地獄への挑戦』、『スタア誕生』などがあります。
父親が資産家で金持ちの坊っちゃん。ローレライの魅力にすっかりとハマって彼女を信頼している。
フランスに行くローレライを心配して、ドロシーが監視役として彼女たちを見送っていた。
マーロンの報告でローレライとピギーの密会を知って、援助を打ち切ってフランスに向かう。
ローレライと再会して別れを決意するが、彼女からのアプローチによって考えを改めた。
最後は父親が別れさせたい気持ちを押し切って、ローレライと結婚式を挙げる事になった。

代表作に『The Devil and Miss Jones』、『The More the Merrier』などがあります。
南アフリカで第二のダイヤモンド鉱山を所有している。ドロシーの知り合いに紹介され、モテモテだと自称する。
ドロシーからダイヤモンドについて口封じをされるが、ローレライに魅了されて話した。
妻も乗船していてローレライたちに紹介するが、その後も何度か密会して写真を撮られる。
ローレライが写真を取り返し、お礼として妻のティアラを勝手にあげて問題となる。
最後は南アフリカに行く直前にマーロンが法廷に連れ出され、ティアラを返してもらった。

代表作に『ナチスに挑んだ女』、『サウンド・オブ・ミュージック』などがあります。
ピギーの妻。全身をダイヤモンドのアクセサリーで着飾る。歩くダイヤモンドとドロシーに言われる。
饒舌なローレライの言葉で気を良くすると、大事なダイヤモンドのティアラを自慢した。
ティアラを知らなかったローレライの頭に乗せて、食事の為に主人を無理やり連れ出した。
ローレライにティアラを盗まれたとして保険会社に訴え、フランスで彼女たちを待っていた。
最後はティアラを返そうとしないローレライにブチ切れて、盗まれたとして訴えていた。

代表作に『悪魔の往く町』、『チャンスに賭ける女』などがあります。
ガスの父親で大金持ちの資産家。金目当てで結婚しようとするローレライを反対している。
ローレライの素性を暴く為に私立探偵のマーロンを雇い、彼女の行動をすべて監視させた。
ピギーと密会したローレライの写真と音声を聞いて、一切の援助を打ち切ってフランスへ。
マーロンに案内されて法廷にやって来るが、ローレライに扮したドロシーに騙された。
最後は本物のローレライに会って頭の良さを知って、息子との結婚を許して参加した。
感想
[個人的な評価]
本作は1925年に出版されたアニタ・ルースの同名小説を原作にしています。
1928年にはサイレント映画として上映され、1949年にはブロードウェイ・ミュージカルとして作られました
マリリン・モンローは知っているけど、実は彼女が出演した映画を一度も鑑賞した事がない人は多いかもしれません。
自分もそんな一人だったが、ついにちゃんとマリリン・モンローが出演している一番有名な映画を鑑賞しました。
ミュージカル映画なのでストーリーはそこまで深くはないけど、70年前の映画なので、そんなモノは求めていないです。
とにかく、伝説的なセックスシンボルとも言われたマリリン・モンローの演技が実際に鑑賞できる事に感謝します。
個人的にはマリリン・モンローは女優より歌手の方がイメージは強かったが、ミュージカル映画ならば彼女の魅力は充分に発揮されるだろう。
終盤でみせるマリリン・モンローの歌と踊りはまさに彼女を表現していて、何よりあそこまでピンクが似合う人はいないと思いました。
しかし、本作を支えているのはマリリン・モンローではなく、彼女と違った魅力を発揮するジェーン・ラッセルの存在だろう。
可愛らしさを持つマリリン・モンローと違って、姉御肌のようなジェーン・ラッセルの存在感は物語を支えていました。
マリリン・モンローが演じたローレライという女性は金が第一だが、対極な存在としてジェーン・ラッセルは愛を求める女性になっている。
正反対の二人が親友でお互いに信頼し合っていて、純粋に幸せを願っているところが素晴らしいと思いました。
多くの人はマリリン・モンローに軍配を上げるだろうけど、個人的にはジェーン・ラッセルがいてこそ意味のある作品だと感じました。
特にラストでローレライに扮するジェーン・ラッセルの演技が素晴らしく、同時にマリリン・モンローを演じているところも良かったです。
70年前の作品で出演している大半が人が、もうこの世にいないだろうと考えると、色々と思いを巡らせるところがある良作でした。
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