作品データ
公開年月 | 2019/02/16 |
---|---|
ジャンル | アクション/コメディ |
原作 | 北条司 『シティーハンター』 |
監督 | フィリップ・ラショー |
脚本 | フィリップ・ラショー、ピエール・ラショー、ほか |
製作 | クリストフ・セルヴォーニ、マルク・フィズマン |
製作国 | フランス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
“シティーハンター”こと冴羽リョウはボディガードや探偵を請け負う凄腕のスイーパーとして、相棒の槇村香と様々な依頼を処理していた。
そんなある日、二人の元に匂いをかぐと誰もが虜になる“キューピッドの香水”が何者かに奪われ、、それを奪還する依頼が舞い込む。
48時間が過ぎると香水の効果は一生消えなくという制限時間がある中、かつてない究極のミッションをリョウと香は挑む事になるのだった。
登場人物&出演者

代表作に『真夜中のパリでヒャッハー!』、『世界の果てまでヒャッハー!』などがあります。
主人公。凄腕のスイーパー。常に頭の中は「もっこり」しかないが、なぜかモテないという。
仕事の依頼は若い女性に限定していたせいで、香から注意されてルテリエの依頼を受ける。
香水でルテリエに心を持っていかれ、常に女性の事を考えられなくなって侵食されていく。
ローラを相棒だと主張するが、実はそれ以上の気持ちを持つが決して口にしていない。
最後は争っていた海坊主に助けられ、真の黒幕だったブラックハンドの逮捕に協力した。

代表作に『最高の花婿』シリーズ、『世界の果てまでヒャッハー!』などがあります。
ヒロイン。ニッキーの相棒だったトニーの妹。ニッキーの「もっこり」に呆れている。
何かと「もっこり」を実現させようとするニッキーの行動に怒って、何度か実力行使する。
赤字になる状況を考え、勝手に依頼を引き受けて気乗りしないニッキーをムリに連れ出す。
香水を奪還する過程でニッキーに対する淡い想いに気づき、そのせいで敵に捕まってしまう。
最後はニッキーへの複雑な想いを持ちながら、再び相棒として変わらない日常を送っていく。

代表作に『Mama Weed』などがあります。
元傭兵。スキンヘッドにサングラスをかけた大男。ニッキーと同業者で実力は均衡している。
ルテリエに香水の奪還を依頼さたニッキーと争い、問答無用で別の依頼人から奪おうとする。
整形外科医院でニッキーと争うが、ローラに鎮静剤を打たれて尻毛の脱毛されてしまう。
香水を持っていたスキッピーを追ったが、ニッキーとの誤解があって彼の話しを聞いた。
最後は本物のルテリエから香水の奪還に雇われ、追い詰められたニッキーを助け出した。

代表作に『スペシャル・フォース』『黒いスーツを着た男』などがあります。
ニッキーの親友でローラの兄。生きていた頃は絶対にローラをニッキーに紹介していない。
犯罪組織のボスであるブラックハンドを追っていて、その正体に迫ろうとしていた。
最後は帰ろうとしたところでブラックハンドの手で殺され、ローラをニッキーに頼んだ。

代表作に『Le Correspondant』、『Love Bug』などがあります。
セクシーな女性刑事。ニッキーとは旧知の仲。「もっこり」させるが軽く受け流している。
香水が入ったカバンを間違えてしまい、本来の持ち主を探すようニッキーに頼まれた。
最後はニッキーたちと協力し、ブラックハンドの正体を明かして逮捕をする事ができた。

代表作に『真夜中のパリでヒャッハー!』、『世界の果てまでヒャッハー!』などがあります。
公園を掃除していた長身の男。天然な性格で、意識しなくても周りの人間をケガさせる。
香水の効果でローラに惚れてしまい、そのせいでストーカーと化して彼女を追っていく。
熱烈なアプローチをローラにしていたが、当然のように興味を持たない彼女に振られる。
ローラを助ける為に取引の現場に出向いて、撃たれる彼女の為にスキッピーを盾にしていた。
最後は解毒剤で香水の効果が切れるが、ローラの親切で飲みに行く約束をして喜んだ。

代表作に『真夜中のパリでヒャッハー!』、『世界の果てまでヒャッハー!』などがあります。
冴えない営業マン。公園にいたところでニッキーたちの騒動に巻き込まれてしまう。
そのせいでカバンを取り違えられてしまい、家に帰ってから気づいて激しく頭を抱える。
香水の効果を知ると、ずっと憧れているジェシカ・フォックスに会うべく下着ショーへ行く。
ニッキーから香水の居場所を聞かれ、使った事を後悔してパンチョと取引現場に向かった。
最後はローラを守る為にパンチョに縦断の盾にされるが、特に問題なく家に帰った。

代表作に『最‘狂’絶叫計画』、『ベイウォッチ』などがあります。
世界的なアメリカのスター女優。モナコに下着ショーのゲストとしてやって来た。
香水をつけたスキッピーに惚れてしまい、そのまま自分の部屋に連れ込んでしまう。
スキッピーに自分好みの衣装に着替えさせ、彼にセクシーなダンスを求めて楽しんでいた。
マネージャーからSNSの投稿を注意され、モナコでの状況をライブカメラで伝えていた。
最後は香水の影響を受けるモデルたちに見つかり、ロブスターを投げつけられて気絶した。

代表作に『ザ・マシーン/私のなかの殺人者』、『マダムと奇人と殺人と』などがあります。
シティーハンターに依頼した小太りのオッサン。香水を守る為にニッキーたちに依頼する。
当初は信じなかったニッキーの香水が持つ威力を示し、そのせいで彼と親密な感じになる。
公園で説明しているとマンモスに襲われ、香水を奪われると取り戻すように依頼した。
実はその正体はローラの兄を殺したブラックハンドで、真実を知ったローラを殺そうとする。
最後は逮捕されて刑務所にいると、ニッキーたちに香水を浴びせられて囚人たちを虜にした。
感想
[個人的な評価]
本作はアニメ化までされた北条司の漫画を基に製作されています。
過去にジャッキー・チェンを主演にした『シティーハンター』が作れましたが、世間の評価は相当悪かったです。
どうやら監督であるフィリップ・ラショーが自ら北条司に企画を申し込んだらしく、元々は筋金入りの原作ファンだったという。
もちろん、そんな熱意に北条司はしっかりと応えて、実写映画化のゴーサインを出すと、そこからいい意味でフィリップ・ラショーの独壇場となりました。
アメコミ原作映画と違って、日本の漫画による実写映画化は国内外から軽視されている部分があって、これまで成功よりも失敗例の方が多い。
特に邦画での実写映画化はハードルが高く、基本的に事務所パワーでキャラクターのイメージが崩壊し、そこから挽回できるはずもありません。
例え、キャスティングをクリアしても、製作側は原作に対するリスペクトがなく、世界観の性質を理解できずに改悪する作品ばっかりとなります。
しかし、本作は随所から感じられる原作に対するリスペクトが感じられ、まさに『シティーハンター』を実写映画化したら、こうなる理想をしっかりと再現しています。
監督と脚本、それに主演まで務めるフィリップ・ラショーの冴羽獠は素晴らしいが、槇村香を演じたエロディ・フォンタンに釘付けとなりました。
原作に関してアニメで少し見ていた程度の知識しかないが、まさにあの雰囲気をそのまま実実写版にした感じでした。
キャラクターの再現度もそうですが、雰囲気をそのまま実写化しているのは素晴らしく、バカでお下劣な内容は終始に渡って楽しませてもらいました。
吹き替えは残念ながらアニメと違っていますが、神谷明はオファーを受けたが、実写映画化という事で山寺宏一に譲っているようです。
神谷明は冒頭で端役の吹き替えをしているが、山寺宏一に関しては実写化という事でアニメとは違った面白さを引き出しています。
漫画的な表現は極力抑えているけど、香と言えばハンマーですが、それもちゃんと出している点でも原作へのリスペクトが感じられます。
それに大事な獠と香の相棒であるけど、それ以上の関係を示唆するロマンスもまた原作を理解しているからこそ、本作でもしっかりと表現できていました。
久しぶりに日本の漫画がちゃんと海外で実写映画化した作品を楽しめたし、こんなにもリスペクトしてくれたスタッフとキャストに感謝しかないです。
コメント