作品データ
公開年月 | 2020/02/07 |
---|---|
ジャンル | アクション |
原作 | チャック・ディクソン(原作)、ゲイリー・フランク(作画) 『パース・オブ・プレイ』 |
監督 | キャシー・ヤン |
脚本 | クリスティーナ・ホドソン |
製作 | マーゴット・ロビー、ブライアン・アンケレス、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入Blu-ray |
あらすじ
ジョーカーと別れた事がゴッサム中に知れ渡り、たちまち悪党どもから命を狙われる立場になったハーレイ・クイン。
そんな彼女はひょんな事から謎のダイヤを盗んだ少女カサンドラを守る為に立ち上がる。
相手は悪の世界を牛耳る残忍なブラックマスクで、ハーレイ・クインは自由を求めて覚醒した女性たちのチームを結成して壮絶な戦いを繰り広げるのだった。
登場人物&出演者

近年の出演作に『スキャンダル』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』などがあります。
主人公。ジョーカーと破局した。そのせいでゴッサムで恨みを持つ者たちから狙われる。
女嫌いのローマンから追われていたが、なんとか切り抜けるも結局は捕まってしまう。
ローマンの欲しがるダイヤを取り戻す為にキャスを助け出し、一緒にいて気持ちが変わる。
裏切られたせいでキャスをローマンに渡そうとするが、考えを改めて彼女を助ける事に。
最後はブラックマスクを倒し、ダイヤを元手で自分の会社を立ち上げて悠々自適に過ごす。

本作が長編映画デビューとなります。
ヒロイン。東洋系の少女。里親の元で暮らす。スリが得意で何度も警察のお世話になる。
手癖の悪さでザーズから重要なダイヤモンドを盗み、そのせいで命を狙われてしまう。
ハーレイと出会って楽しい時間を過ごしたが、取引と称したビジネスで裏切られる。
ブラックマスクの軍隊でビビってしまうが、ハーレイたちに守られて生還を果たした。
最後はダイヤを元手に会社を立ち上げたハーレイの下で、見習い社員として雇われる事に。

代表作に『ジャック』、『ハンス・オブ・ストーン』などがあります。
ローマンが経営するナイトクラブで歌手をする。破壊的な声質でガラスなどを割れる。
肉弾戦でも高い能力を持ち、目をつけたローマンによって専属の運転手に昇進させれる。
以前の運転手同様にモントーヤに情報を流すが、キャスが狙われると助け出そうとした。
スパイだとザーズにバレてしまうが、ハーレイやハントレスたちと協力して倒した。
最後はブラックマスクの軍隊を倒すと、ハントレスの作った悪党を倒すチームに加わった。

近年の出演作に『ジェミニマン』、『スイス・アーミー・マン』などがあります。
元々はゴッサムで最も力のあったマフィアの一族。ガランテによって一族を殺されている。
ガランテの手下に助け出され、シチリアに渡って15年に渡って暗殺術の技術を磨いてきた。
ゴッサムにやって来ると、一族の殺したガランテたちを次々とクロスボウでぶっ殺す。
成り行きでハーレイたちと合流すると、ブラックマスクの軍隊を迎え撃つチームを結成。
最後はハーレイをサポートしてブラックマスクを倒し、悪党を始末するチームを作った。

代表作に『ドゥ・ザ・ライト・シング』、『フィアレス』があります。
ゴッサム市警に勤めるベテランの女刑事。小柄ながら80年代の刑事を彷彿とさせる性格。
過去に大きな事件を解決させたが、同僚に手柄をすべて横取りされて出世できずにいた。
長年に渡ってローマンを追っていたが、上司である横取りした同僚から停職処分を受ける。
裏で繋がっていたダイナから情報を手に入れ、命を狙われるキャスを助けようとする。
最後はハーレイたちと組んだチームでピンチを切り抜け、ハントレスたちとチームを組む。

代表作に『デビル』、『アルゴ』などがあります。
ローマンの側近。体中に大小の切り傷を持つ。すべては殺す度に自分で傷をつけている。
癇癪を起こすローマンを宥める役として落ち着かせ、代わりに拷問を喜んで実行する。
ローマンから最も頼りにされる存在で、彼の命令を代行したり、部下への連絡もしている。
実はバーティネリ家を惨殺したガランテの部下で、その後はローマに忠誠を誓っている。
最後はハーレイを麻痺させて殺そうとしたが、復讐の為に来たハントレスに殺された。

近年の出演作に『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、『ドクター・スリープ』などがあります。
悪役。ゴッサムの裏を支配する男。ナイトクラブを経営する。元々は化粧品会社の社長。
会社が倒産してからはゴッサムの裏で暗躍し、支配者を自称してやりたい放題する。
女嫌いでハーレイの横暴さにイライラしていたが、ジョーカーと別れた事で命を狙う。
癇癪を起こすも側近のザーズに宥められて落ち着くが、拷問と顔の皮膚を剥ぐのが大好き。
最後はキャスを捕まえるが、ハーレイに追い詰められ、手榴弾により体が爆発四散した。
感想
[個人的な評価]
本作は『DCエクステンデッド・ユニバース』の第8作目となります。
原作となっているのはチャック・ディクソンとゲイリー・フランクのコミック『バース・オブ・プレイ』となっています。
実写映画のデビュー作となった『スーサイド・スクワッド』は残念ながら期待されていたほどの作品ではなかった。
しかし、その中にいて最も輝いていたのは本作のタイトルで主人公となるハーレイ・クインだろうと思います。
本来ならジョーカーのパートナーというワンセットで登場する事が多く、本作のような単独作品を作るほどじゃなかったはずです。
ただ、そんなハーレイ・クインを生き生きとしたキャラクターにしたマーゴット・ロビーの功績は凄まじいと思います。
「当たり役」という言葉がこの為にあるというぐらい、マーゴット・ロビーのハーレイ・クインは唯一無二の存在と言えるでしょう。
そんな本作ではジョーカーのパートナーを解消し、自立して生きていくハーレイ・クインを描いています。
元々がぶっ飛んだキャラクターなので、本作でも本領発揮していますが、どこから『デッドプール』に通じるような印象を受けました。
本作最大の特徴として、主人公側がすべて女性であり、敵となるのはゴッサムの荒くれ者の男たちとなります。
昨今ではハリウッドに「ポリコレ」の影響が大きいのですが、本作はそんな条件をラクラクとクリアしています。
女性が主人公、悪役が男、様々な人種が出ているなど、顕著となるポリコレに配慮されたキャストは個人的に始まるまで危惧していました。
ですが、本作に登場するキャラクターたちに思い入れがないせいか、危惧していたポリコレ配慮の悪影響はほぼなかったです。
逆にキャスティングがいいバランスを取っていて、女性たちだけのチームには意外にも説得力があって良かったです。
物語の構成も時間軸を少しいじっているのでテンポがしばしば悪くなるけど、チームが初顔合わせするラストでは最大限の効果を出していました。
でも、本作の背骨とも言えるマーゴット・ロビーが演じるハーレイ・クインが傷心から立ち上がる物語としても良く出来ていると思います。
とにかく、ハーレイ・クインの喜怒哀楽をすべて吐き出し、ポップでありながらグロテスクな描写も彼女らしいテイストでわかっていると感じました。
さすがに本家と比べてしまうと迫力不足であるが、身の丈にあったアクションをしっかりとやっている点では良かったです。
ただ、ここから続編を作るには材料が少し足りないので、このワンポイントの単独作品だけ充分だと感じました。
コメント