作品データ
あらすじ
元救難隊員のジエは、自らの身勝手な行動により隊長を死に追いやり、自責の念に苛まれていた。
更に妻も娘を出産した際に命を落とし、自暴自棄となったジエは酒に溺れるような生活を送る。
しかし、一人娘を養う為にジエは一念発起して、漁船の船長で義父に頼んで漁師となるが、大荒れになった海の底から巨大な生物が彼らを狙うのだった。
登場人物&出演者
・ジエ(演:サニー・ワン)
代表作に『フライトSOS/ロスト・イン・ザ・パシフィック』
主人公。元救難隊員。出産による妻の死と隊長を死に追いやったせいでアル中となっていた。
一人娘の為に立ち上がって、失望させた義父の漁船に乗せてもらうもイジメを受けていた。
ディンの手下から仲間にならないかと誘いを受けるが、娘婿だと拒否してタイに助けられる。
クモの怪物が乗組員を次々と殺害するが、反乱を企てていたディンを説得して協力させる。
最後は船長とディンの犠牲でクモの怪物が倒され、生還を果たして娘を育てる決意をした。
・シャオトゥー(演:アギー・シェー)
代表作に『Count to 365 Days』、『As We Like It』などがあります。
漁船で料理番をしている。コンの甥として乗組員をしている。実際は女性で性別を隠して漁船に乗っていた。
伯父から甲板に出る事を禁じられているが、新入りとなったジエが気になって声をかけていた。
なぜかジエが気になって何かと手伝っていて、他の乗組員と揉めた際に女性だとバレてしまう。
クモの怪物が漁船内を徘徊してケガした船長たちといたが、倒す為にジエと行動していた。
最後は伯父が怪物に殺されてしまうが、なんとかジエたちが始末して、ヘリの救助で生還した。
・シャオジン(演:アリス・クー)
代表作に『モンガに散る』、『目撃者/闇の中の瞳』などがあります。
海に漂流していたところを発見された救出された。乗組員たちに体をベタベタ触られても気にしなかった。
脱水症状を起こしていたが水分を摂取して、貴重な水を使ってシャワーまで浴びて回復した。
やたらと遭難した海について詳しく、襲ってきたクモの怪物の生態についても知っていた。
船長の面倒を見ていると、安全な場所へ移動してジエたちをそこへ案内する為に探し出した。
最後はジエたちがクモの怪物を倒すと、汚染物質廃棄の取材をする記者だと正体を明かす。
・タイ(演:チェン・レンシュオ)
代表作に『人面魚/THE DEVIL FISH』、『同級生マイナス』などがあります。
漁船の乗組員。救難隊員だったジエの同僚だったが、命令違反で隊長を死なせた事に対して恨みを持つ。
ハン船長がジエを漁船に乗せると知って黙っていられず、出発の日には釘を刺していた。
ディンの手下から誘いを受けるジエを見つけ、鋭く睨んで追い返すが、彼を許していない。
ジエとの決闘をディンに頼み、殴り合う中で実は彼を助ける為に芝居を打っていたと話した。
最後は感染していた事で娘を大切にするようジエに言い残し、彼を助ける為に溺死をした。
・コン(演:九孔)
代表作に『爆走自転車』、『All You Need Is Love』などがあります。
漁船の機関長。シャオトゥーの伯父。ディンを含めた乗組員に嫌われるジエの理解者の一人で彼を快く出迎える。
勝手に甲板へ出てきたシャオトゥーを見つけて、すぐに料理を作ってくれと頼んで注意した。
ディンに対して不信感を持ち、何か企んでいるとハン船長に警告するも真剣に取り敢えず。
長らくシャオトゥーと二人であっちこっちで生活し、金が貯まって都会へ行けると話していた。
最後はジエと行動していたシャオトゥーを探し、途中でクモの怪物に腹部を刺されて死亡した。
・ディン副船長(演:リー・リーレン)
代表作に『西門に降る童話』、『瀑布』などがあります。
漁船の副船長でハン船長が信頼する乗組員。ジエに対して良いイメージがなく、アル中で役に立たないと主張する。
海へ出て船酔いで甲板に出ていたジエに遭遇すると、代わりに一人をクビにしたと明かした。
漁だけでは稼げない事に焦燥感を持っていて、別の方法で稼ごうとしてハン船長に楯突く。
実は命令違反でジエの身代わりになった隊長が弟であり、誰よりも個人的な恨みを持っていた。
最後はジエの説得でクモの怪物を倒す為に協力して、感染していた事から船長と海へ消えた。
・ハン船長(演:アンドリュー・リン)
代表作に『スティル・ブラック』、『疾風スプリンター』などがあります。
ジエの義父で漁船の船長。娘が出産で亡くなり、酒浸りになっていたジエに失望している。
娘の為に金を稼ぎたいジエの願いを聞き入れるが、その代わり誰よりも厳しい態度を取る。
未だに船のローンを払い続けていて、ディンから漁以外の方法を提案されるも却下していた。
ディンたちが秘かに核廃棄物を漁船に積み、文句を言ったところで足を刺されてしまう。
最後は噛まれたせいで感染して、ディンと協力してクモの怪物を海へ落として藻屑となった。
感想
[個人的な評価]
本作はみんな大好きアルバトロスフィルムが配給した作品となります。
この作品はちょっとだけ珍しい台湾の映画となっていて、これは中国や香港の映画とは少し違うと期待しました。
海から現れる巨大な怪物という展開は使い古したネタだが、核廃棄物によって海のクモが突然変異したような怪物が出てきます。
これで漁船の乗組員たちがピンチになって、協力してなんとか倒す内容を想像していました。
しかし、まさかのドロドロとした人間関係が中心となっていて、ついには船長派と副船長派に分断される展開になりました。
まず、個人的にいわゆる「内ゲバ」という人間ドラマはサスペンスやヒューマンドラマなら分かるが、モンスター映画ではいらないです。
こういう内ゲバをやるパターンは低予算映画にかなりあって、これは尺稼ぎの為にやっているような印象しかありません。
あと、なぜかムダに登場人物を増やしてしまうパターンも同じで、統合してもいいキャラクターも数人いました。
肝心の怪物は変異したクモとなっているが、登場した時間が非常に短く、とてもモンスター映画とは言えないレベルでした。
その代わりとして、短い時間だからこそ怪物のCGは悪くなかったので、もう少しストーリーを見直すべきだと感じました。
とにかく、モンスター映画のような作品で内ゲバを持ってくると、途端につまらなくなる見本のような内容でした。
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